10月21日 水曜日
毎年この時期になるとやらないといけないことがあるのです。年末調整の書類の準備ですね。職員の方々にこれを依頼しないといけません。今年は控除の税制改正があったらしく、必要な書類が一枚加わりました。ハンコはどうなったんだろう?と思って見てみると、まだ押印欄は残されていました・・・ここは要らんやろとか一人ツッコミをしていましたけど。まあこういう作業をしていると、いよいよ年末かという実感がしています。これからの2ヶ月は早いんですよねー。今のところRSウイルスとかマイコプラズマとか胃腸感染症とかおとなしくしてくれている疾患たちも、今後どのようになってくるのか注目しているところです。昨日はここでも触れていたラジオ番組で信頼している大曲先生の解説を聴きました。ほぼテレビでの論調は見ていないので知らないのですが、想像するに専門家と言われる方がスタジオでのトークに参加される場面では、これはこうなのです!って断定口調でおっしゃられる場面が多いのではないかと思います。私が考える信頼に足る専門家の要件として、もっとも重要なものの一つに「判然としていないことを、さもわかったことのように言わないということ」があります。よくわからないことを正直によくわからないのですと言えることです。メディアでは一刀両断が好まれると思いますのでそういう煮え切らない(一見そう取られる)態度で発言される専門家は選ばれないのでしょうね。大曲先生のラジオでのインタビューや岩田先生の最近のご著書を読むと、さらにそういうことが実感されました。感情を取り乱しながら持論に熱弁を振るう・・・というのはなかなかに感動的で人々の心に訴えかけるものがあるのですけど、冷静に淡々と、わかっていることはわかっていること、わからないことはわからないということは、この話題に限らずとても大切なことなのかなと感じています。冬場に私たち医療者が備えておかないといけないことは・・・①コロナウイルスに振り回される形で、影に隠れて見逃されたり、診断が遅れたりする他の疾患が発生しないようにすること ②高齢者施設で過ごされている方や、その従業員の方達の健康管理のバックアップ この2点がとりわけ重要であると考えています。そのためには適切な時に適切な診察と検査・・・それに尽きるのかなと思いますので、むやみに恐ることなく自分の仕事を全うしていきたいと考えています。検査だって診察だって・・正しい時に正しいところで正しく行うことが大切ですね。それではお時間となりました。かなり寒くなってきましたので、みなさん暖かくしてお過ごしください。