1月11日 月曜日

管内での感染者報告がパラパラと続いているようです。いつも感染症関連のネタで申し訳ありません。私は”どこどこで誰々が・・”という情報はほとんどあまり気にしていません。あくまでも診療において気にかけているのは、現状の当地での有症状者におけるCOVID-19の事前確率がどの程度なのかということだけです(わかりやすく言うと、現在どの程度コミュニティーに広がっているかということです)。それは患者さんを適切に検査に導くために不可欠の情報だからです。春先から夏ころまではそれはかなり低い状況でした。現在も市内や他の流行地域に比べて特別に高いとは考えていません。しかし以前よりも一段から二段程度、確率は上がっていると考えています。自治体の発出するFBなどでの情報提供では警戒レベルは1のままでと記載されていますが、同じ1であったとしても春から夏と全く同じレベルとは思いません。できればそのあたりのことはもう少し細かめに表現できる指標を用いて頂ければよいのになと考えているところです。東京や神奈川では濃厚接触者の後追いがとうとうできなくなったという報道です。感染者が多すぎて物理的に不可能となったということですね。こうなるとロックダウン的な行動制限に移行するしかないのがこの感染症の困ったところです。今までは満員電車は比較的安全か?とか言われていましたが、ここまでの状況になると満員の環状線は安全とは決して言えない状況ではないかと思います。その地域の状況に応じた対策をすることが極めて重要です。その観点からの呼びかけを私たち医師は行うべきだと思いますし、自治体にも心がけて頂きたいと思います。変異株のことも取り沙汰されていますが、心配を募らせる前にやはり今一度思い出すべきことは・・・感染するには感染源と感染経路と宿主の三要素が重要であるということです。感染源であるウイルスに自分の意思はありませんし、移動能力もありません。あくまでもヒトがウイルスを移動させるのですし、ヒトが排出するウイルスを介して感染するのです。ロックダウンが相当程度効果がある理由はひとえにそこにあるのです。60歳前後以上の方は人混みを避ける、2メートルの距離を取ること。若年世代の人たちはウイルスの運び屋にならないように心がけること。この二つをきっちりと認識することが重要ですね。経済を回すことが重要ですって・・・?それはその通りです。できるだけ人が集まることを避ける中で経済を回すことに協力していきましょう!キャンペーンにただ単に乗っかって旅行するだけができることではありません。ちょっとゆとりのある方はなるべくテイクアウトを利用しましょう。一人やいつもの二人で車で旅行に行って宿泊したって良いと思います。まずは皆ができる範囲で、ちょっと困っているのかな?と思う人たちのために行動すれば良いのではないでしょうか?