京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

一年間ありがとうございました

12月31日 木曜日

2日間お休みを頂戴しておりました。今年も今日で終わりです。朝から空は鉛色で、すでに窓枠には10センチの積雪になろうとしています。Bon Joviを聴きながら、濃い~コーヒーをすすりながら、久しぶりにキーボードを叩いております。さてさて・・・皆さんにとって今年一年はいかがでしたでしょうか?私にとっては、コロナ対策に追われる一年間でした。これはまだまだ当分続く長い戦いになると覚悟をしています。思い返すと1月に、奥さんから聞かれた『中国の感染症どうなんやろう・・・』というクエスチョンに、当時は『まだヒト―ヒト感染が証明されていないみたいやし、大丈夫ちゃうかな~』って答えていた私の”医療者にありがちな楽観的過ぎる解答”が一刀両断される日はそこから1ヶ月を待つことなくやってくることになりました。3月終わりころでしたでしょうか?もしかすると・・と思ってアルコール類をちょっと多めに購入したのですが、やはり1か月後にはそんなものが雀の涙となるくらいのひっ迫状況となりました。マスクや消毒用アルコール、ビニル手袋など軒並み手に入らなくなりました。当地ではまださほど感染者は出ていない状況下での学校の一斉休校や、その後の緊急事態宣言などの中で、手探りでの医療が続きました。飲食店や旅行業の皆さんの苦境が報じられる中で、病院も約1か月本当に患者さんの足が遠ざかり、その後中小企業や医療機関への補助支援策などが打ち出されました。第2波までの猶予期間では、診療予約システムの導入を行ったり、いろいろな感染防御設備の整備や、インフルエンザワクチンへの対応、勤務する職員さんたちへの目配りなどで、今思うと毎日が本当に一瞬で過ぎ去っていくような実感でした。そして今、なかなか過ぎ去ろうとしないいわゆる第3波の不安な中での年越しとなりました。朗報は・・・待望のワクチンでしょうか。来年はきっと今年より良い一年となりますように、と祈っております。どうぞ皆さんも静かで穏やかな年末年始をお過ごしいただけますように・・・

今年一年本当にありがとうございました。また来年も地域医療のために微力ながら頑張りたいと思います。

さいごに・・・ちょっと遊びで皆さんにアンケートを作ってみましたので、どうぞお時間がありましたらご回答お願いします(無記名で~す)。

2020年締めくくりのあんけーと

としのせ

12月28日 月曜日

年の瀬にまた寒波が来るという予報です。昨日はそれに備えて除雪の追加作業をしました。試験に備えて予習をしておく・・みたいな感じでしょうか。今年は明日午前中までの診療の予定です。訪問診療の患者さんに対する臨時の対応を除くとそれで仕事納めです。入院医療機関はそれどころではない年末年始の忙しさなのだと思います。なんだか申し訳ない気持ちで一杯ですが、ひとり身でやっている診療所ですので休ませていただくことにしました。去年の今頃はちょうど中国武漢の市場で未知のウイルスによる重症肺炎が発生しているという話が専門家の中で広がっていた時期かと思います。当然私は何も知らずのんびりと過ごしていました。まさかその後こんな一年になるとはまったく知る由もありませんでした。2月をすぎて3月からはコロナへの対応に追われるような一年でした。街の風景もガラリと変わったようです。生活様式にもマスクが当たり前になりましたし、人どうしの集まりも付き合いも一変しました。専門家ですら試行錯誤という言葉で表現されるような状況だったわけですから、ましてや一般の人々はこの感染症をそれぞれに解釈して、それぞれのやり方で対応して来られたのではないでしょうか。意見がぶつかったり、意外な行動をとる人だなと感じたり、急にイライラと怒りっぽくなられたり、ある人はふさぎ込んでほとんど家にこもるようになられたり。8割おじさんと呼ばれた西浦先生の著書を読みましたが、この一年間の先生の激動の記録が綴られており、大変面白かったです。クラスター対策班が立ち上がって行くさまがリアルに描かれており、ニュースでのみ見聞きするものとは異なる部分もありました。実際にダメだなと感じていた政策決定過程が、実はそうでもなかったり、今ひとつ評価できないと感じていた方が実は結構頑張っておられたから実現したのだなと感じられる部分もありました。この先どうなっていくのか、まだまだ予断を許さない長丁場の戦いですが、今一度気を引き締めて対応して行くしかないかなと思います。ワクチンに期待しつつ、標準予防策を徹底しつつ、ピリピリせずに患者さんを癒すことができる医療者でありたいと感じました。

それでは・・・終わりよければすべてよしの一年にすこしでも近づけるように今日と明日頑張ることにしましょうか。みなさんもよい年末をお過ごしください!

えんぎもの

12月27日 日曜日

朝から氷見漁港でのブリの水揚げを収録した番組を視聴しました。料理家の土井善晴さんが旅をする格好で構成されているものでした。街には実際に10kg以上にもなるブリを店頭に並べている魚屋さんとかあるのですね。結婚を予定されている新婦のお家から新郎のお家にブリを一本届ける風習があるのだとか。出世魚でハマチからブリというのは知っていたのですが、地方それぞれに大きさによっていくつかの呼び名があるようです。そういえば、むかしお婆ちゃんがツバスとか言っていたような気がします。富山の次は黒毛和牛を育てる宮崎の高校生の活動の取材などもあって。彼ら彼女ら曰く、牛ってとても可愛いらしく、おとなしく臆病なのですけど人馴れするとすごく気持ちが通じあうのだとか。畜舎に入る前にはブーツを消毒して、感染症の対策をされていたりもします。たしかに牛の顔じーっとみてみると可愛いな。狂牛病騒動の時に育て上げた牛達を屠殺処分しないといけなかった農家のお気持ちはいかばかりであったのでしょう・・・。番組の中ではいろいろなお店や家庭での料理を味わっておられるのですが、土井氏のお箸の扱いが非常に美しいと思いました。外科医がメスと鑷子を扱うのと同様、料理家はやはりお箸ですね。昔こどものころに、お箸の持ち方をちょっとした器具で矯正してもらったことを思い出してちょっと感謝の気持ちです!

では・・・今日は救急当番日です。合間に駐車場の除雪をしながら過ごしましょうかね(年末の寒波に備えて・・・)。皆さんも良い1日を!

平静のこころ

12月26日 土曜日

つねに平静の心で臨むことを目標にしている日々の外来診療ですが、色々なファクターがあって、イライラしたり、ちょっと怒ったり、一筋縄ではいかないです。イライラの主な原因はほぼすべて時間が絡んでいますね。午前中の診療が終わる間近に・・午後の外来までに訪問しないといけない予定があったりするとそれが影響してしまいます。予定を入れてなきゃ生じないイライラですが、入れないわけにもいかず、まだまだ『ゼロおこ外来』にはほど遠いです。

今朝のテレビで新型コロナウイルスの予防接種についての情報提供がなされていました。

医療者に対するワクチン接種の賛否(自分なら受けるかどうか)がアンケート結果として紹介されていました。自分なら受けるが約7割で、受けるつもりがないは1割という結果でした。懸念事項はアナフィラキシーと長期的な副作用の2点が主なものでしょうか。前者は対策はありますので説明すると解消される点かもしれませんが、後者は実際に時間が経ってはじめて証明される性質のものですからかなり解消は困難ですね。65歳以上の年齢の方達には、来年の3〜4月にうける権利が発生する可能性が高いので今からちょっとずつ考えていかれてはどうかと思います。私も外来の中で、時間のゆとりがあるときにはなるべく患者さんたちに問いかけたり、疑問や心配にお答えするようにこころがけています。

今年も残すところあと数日となりました。みなさんこの年末年始はお家で、いつものメンバーで、ステイホームをよろしくお願いします。

恋人がサンタクロース

12月25日 金曜日

昨日は子供達の大好きな1日でした。チキン食べて、ケーキ食べて、朝起きたら・・・

とある予備校英語講師のかたがあげられていたツイートで「ユーミンの曲は、日本語の”は”と”が”を学ぶのにもってこい」と仰っていました。ということで、ケーキ食べながら歌詞をよくよく読んでみました。なるほど・・確かにこの歌詞全体の文脈からすると『恋人はサンタクロース』ではダメですね。日本語助詞の問題をちょっと調べてみると、たくさんの検索結果が出てきます。外国の人が日本語を学ぶときにもこれは難関のひとつのようです。ちょうど私たちが英語を学ぶ時の定冠詞と不定冠詞の問題みたく・・・

『恋人はサンタクロース』

『恋人がサンタクロース』

ことばっておもしろいものですね。言語なんて勉強しなくても、Ai翻訳機を待っていれば同じでしょ・・・で片付けるにはちょっと勿体無いですな。

年末です

12月24日 木曜日

今年も残すところおよそ1週間となりました。感染症とか雪の情報とか(どうやら年末にはまた寒波が来るようです)のんびりとした年末年始とは言えない状況です。大学の救急科の先生からは悲鳴に近い(それを超えているような・・・)メールが届きました。もう限界に来ていますと書かれています。京都市内の状況ですよこれ。皆が帰省をどうするとか、初詣はなるべく分散して、できれば今年は控えて・・とか言っているその瞬間も、防護服を脱いだり着たりしながら、ビニルの下で汗だくになりながら自分の身の危険を感じながら働かれている方達がいることを忘れてはならないと思います。重症患者数が大事だというニュースでの意見も耳にしますが、それだけではないようです。透析だけの装着患者は人手がかかる一方で、重症にはカウントされていないようですし、比較的軽症でも認知機能低下から夜間の見廻りなどに大変な苦労を伴うような患者さんもおられます。すでに市内の状況は、専門医療機関への転院を要する患者さんへの対応ができず、そのまま一般医療機関に留め置かれているケースや、本来なら入院適応だけれど自宅待機となっている患者さんも発生しているとのことです。

当院も及ばずながら発熱患者さんへの診療を継続して行なっています。患者さんの待合を分ける目的で一時的に物療(リハビリ)を中止して一室を空けて対応しています。引き続きこの体制での診療が続くと思いますがどうぞご理解のほどよろしくお願いいたします。

たんごちょう

12月23日 水曜日

陽ざしを暖かいと感じる日が有難いです。屋根からドーンはちょっとビビりますけど。

さて、たんごちょうは丹後町ではなく単語帳のことです。受験シーズンを前にして、ちょっと昔のことを思い出していました。実は単語帳というものを作ったこと、過去に一度だけあります。受験ではなくって留学中の事でした。昔は『シケタン』と呼ばれる、受験生ならだれでも知ってる本がありました(あーっていう方、お年がバレてます・・)。こういった単語の本すら読破したことがありません。単語を単独で記憶する作業がとっても苦手だったのです。本当はこの勉強は不可欠だと思っていますが、よしやるぞ・・と思ってもなかなか長続きしたことがないのです。さらに今なら10個覚えたと思っても翌日に再テストすると、良くて2個くらい、悪いとゼロという記憶力です。本当に深刻な能力ゼロ状況です。受験英語はおそらく運で乗り切ったのですが、留学の際にはさすがに語彙力不足を自覚させられたため、毎日休憩室にある地元ローカル新聞を読んで、わからない単語をメモしておき、後で調べるということをしながら出来上がったのがその単語帳です。お尻のポケットに常に入れていました。結構そうやって覚える単語って、その後も何度も文中に登場するので記憶が補完されていき効率が良かったように思います。こういうやり方はのんびりしすぎているので受験勉強向きではないかもしれませんけどね。医療の学びも同じです。座学で習得した知識が実地医療で体験できる機会が来ると、その知識はとてもソリッドなものとなります。尊敬する先生が仰っていたこと・・『結構前日学んだ疾患の患者さんって、翌日とかに来たりするんだよね~』だそうです。百聞は一見に如かず、Seeing is believing. 論より証拠、習うより慣れろ、鯛も鮃も食うたものが知る・・・・ってことですかね。

では!

 

 

 

エモリー大学小児感染症科勤務の紙谷先生のツイートです。彼は実際のワクチン開発にも尽力されていたそうです。

ゆず湯の日

12月22日 火曜日

昨日は冬至でした。とにかくこれからは1日1日、日が長くなっていくのですね。そう考えるとなんとなく嬉しい感じもします。昨日はワクチンの話題でしたが、外来で患者さん幾人かに問うてみたところ、ほぼ100%が慎重派という回答でした。まあ予想通りというところでしょうか。3月ころまでにはそれぞれの人がある程度の意向を固めておく必要がありそうです。昨日は来年度予算案が閣議決定されていました。総額過去最大となる106兆円だそうです。医療介護の分野においては、一様に自己負担額の引き上げ方向のようです。税収は予算の半分をすこし超える57兆円で、のこりは新規国債ということになります。国の借金は国民の債権であるから国としては一律単純に負債と考えなくても良いのだ、という理論もあるようですが、まあ半分はやや不安定な収入でまかなわれるというのは事実ですね。今回の感染症で、医療費の切り詰め、効率化一辺倒の方針では有事の際に脆弱であるということが明らかになっています。今後財政健全化と十分な医療・福祉の確保という点がより一層クローズアップされていきそうな感じです。

時々読み返す本

12月21日 月曜日

昨日は溜まっていたお仕事をやり、残っていた雪かきをすこしだけやり、時々読み返す本を読んでいるうちに一日が終わりました。雪かきを無難にこなす方法はいくつかありますよ。3年位前にもドカ雪の年があって、その時にも同じようなことを書いたことがあります。単純な肉体労働としての苦役をどのように行い切り抜けるのか・・・。そんな大げさなことでもないのですけど。まずは単純労働なので、そこはそれ、思いっきり単純作業に徹しなければなりません。ただし何もないとやはり苦痛でしかないので、音楽だけは許可することにします。イヤホンを耳にしてやるのですが、注意事項は”危ない”のですね。音が聞こえないので、周りの状況把握ができないことがあります。そこは視覚で十分補いましょう。もしくは音量をすこし下げてやりましょう。間違ってもAirpodsなんかを使用してはいけませんよ、吹っ飛んでしまって、雪のなかを白いイヤホンを探して這いつくばらないといけない羽目になりますので・・・。かける曲はリズミカルで元気が出るようなものが良いですね。私的にはヘビーロックがぴったりです(やっぱりかい)。メロディアスなものよりは、スラッシュメタルのような胸にズンズン突き刺さるようなものがよろしいです。メタリカ、アンスラックス、パンテラ、バックチェリー、なぜかアイアンメイデン・・・みたいなレコメンドリストが勝手にSpotifyに並んでいるので、あとはランダムに鳴らしておくだけですけどね。今回はBuck cherryのRescue meが当たりでした。あとは・・・なるべく大きな筋肉を酷使して、関節は伸ばせるところは伸ばして、てこのようにして使うのがよろしいかと思います。あとは腰を曲げたり伸ばしたりは絶対に行ってはいけません。そこは大腿四頭筋に頑張ってもらいます。膝の屈伸で高さの調節をしたほうが良いでしょう。ただし膝に痛みを抱えている場合はそうもいきませんが(その場合はそもそもが雪かきを行ってはならない状況なのでして・・・)。それから目先の利得に飛びついてはいけません。近場に雪だまりをこしらえて処理していくと、その後続いて降り積もる雪の持って行き場がなくなりますので、はじめは遠くに運んで積み上げたほうが良いですね。近場の楽なところは、二日目、三日目になり体力が落ちてきてきつくなってきたときのために温存しておかなければなりません。それからそれから・・・幸運にも陽が差してきた時には、ちょっと頑張ってきちんと路面を出しておくことも大事です。どこかに路面があるとそこから融雪が始まりやすいですので、囲碁とかチェスみたく黒い地面の領地とか基点をこしらえておくと良いですね。ま、でもあんまりやりたくない作業ですね。

干刈あがたさんの『ウホッホ探検隊』は時々読み返してみたくなる作品です。澁澤龍彦さんの作品でしたか(?)奥さんが買っていた小学館のP+Dシリーズに収載されていたのですが、3年前くらいにあがたさんのこの作品を発見して手に入れたものです。ペーパーバック風の装丁が何ともおしゃれで外見も気に入っているんですよね~。森田芳光さんが脚本を書いて映画化されてもいるようです。観たことないのですけどね、それは。

それでは・・・今日はどんな一日になるのでしょうか。みなさんお元気でお過ごしください。

朝に道を聞かば・・

12月20日 日曜日

昨日は連日活躍してくれた井戸水クンを休止してクリニックを後にしました。夜の天気予報を見るとまたまたダルマになっていたのでちょっと後悔でしたが、朝起きて・・・大丈夫のようです。雪と雨の境界領域に私たちはいるようです。

昨夜は養老孟司さんの赤塚不二夫先生13回忌『バカ田大学』天才とバカの壁2という配信を視聴してみました(たまたま出会いました)。楽しかった・・・。勉強した言葉『朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり』いろいろな解釈ができるようです。しばらくこれで遊んでみよ・・・。

さて今日は、あさからコーヒーを淹れて、スクランブルエッグとパンケーキです。BGMは久しぶりにマルーン5のCDを引っ張り出してきてガチャリ。マルーン5と言えばいつも思い出は、留学していた時に家族旅行でモニュメントバレーをRVで走ったことです。何気なく出発前にウォルマートのこんもり積み上げられたCDの山からピックアップして買った『songs about Jane』がそのシチュエーションにはまり過ぎてたのですね。This Loveとか聴くと今でも頭がポワーんってなります(よくわからない表現ですみません)。夕暮れのモニュメントバレーを走りながら、マルーン5を聴く・・・なんて今なら夢のような状況ですが、当時ちっちゃかった子供たちはバックシートでポケモンやってたような気もします。自分が子供の頃だったら、『ゲームなんかしてないで、外の景色を楽しみなさい!』とか言われてそうだけれど・・・(いやその理屈ももっともだとは思いますよ)。ま、その時その時に興味のあることは色々ですからね。

そういえば、マイナンバーカードに子供の成績を紐づけることが検討されているとか・・・?フォロワーの感染症指導的立場の方が『虚構新聞かと思った・・それじゃなくワクチン履歴紐づけようよ』って仰っていました。御意!

大(?)雪のあとの快晴のクリニック周辺です。

今後の私たちの世界よ、かくあるべし!

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