京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

FLU流行

11月22日 水曜日

朝から快晴のお天気です。インフルエンザの流行状況はさらに強まっているように感じられます。学校なども閉鎖をしているところもあるようです。ただ新型コロナ感染症と違い、症状のない潜伏期間に他人に感染をさせる可能性が低いですから対策はシンプルです。ちょっとした風邪症状(鼻・咳・喉)があればすぐにご家族内で情報共有して、直接の飛沫を受け渡しするような距離での接触を控える、なるべく食事のタイミングをずらす、手洗いを心がけるなどをすることだけでも随分と家庭内感染を予防できると思います。子供さんたちには、そういった症状が出ていないかどうかを尋ねてあげて、少し怪しいなという感じがあれば、お家の中でも対策を講じるという工夫を考えてみても良いかと思います。小さい子供さんの場合には、なかなかそう簡単にはできないことなので、保育園などで流行の兆しが見えたら、可能であれば2−3日登園を控えるようにするのも良いかと思います(むずかしいですけどね)。早く流行が治ってくれると良いのですが・・・。

やさしさという厳しさ

11月20日 月曜日

昨日おとといは寒かったですね。一気に雪でも降るのかと思ったくらいでしたが。さすがにまだそれは。最近はお門違いのことばかり学んでいたのですが、週末は久しぶりに適々斎塾にどっぷり。苦手な分野の講義でした。個性的な先生の登壇でなかなか楽しくもありました。内容的にはやや自分の守備範囲とは距離のある分野でありましたが、そういう遠方視的な目線は持っておいて損はありません。タイトルは昨日紹介された現代ビジネスの記事「イチローも警鐘を鳴らした・・・大人に叱ってもらえないz世代が直面する、やさしさという残酷」を読んでのものです。最近は例えば高校野球などの指導でも、熱血しごき先生のタイプの指導者がいなくなったと言われます。時代がそうさせているというべきなのかもしれません。筆者はもちろんそれがいけないと述べているわけではなく、肯定はするものの、やさしさという衣を身に纏った”新たな厳しさ”に若者たちが晒されているのではないかという問題提起をされています。当然理不尽で暴力的なしごきはナンセンスです。しかしある程度厳しい言葉で叱ってくれる指導者というのはそれなりに役目を果たしてくれていたと考えられるのではないかというのです。それが不在となると、若い人たちや経験の浅い人たちは、自らきちんと努力をするプレイヤーとしての自分と、厳しい大人の代わりに自分を律していく指導者としての自分を併せ持たなくてはいけない時代になったと言われます。確かになかなかそれは簡単なことではないですね。野球の世界だけのお話ではないように思います。私たち医師の世界も、毎年新しく入ってくる研修医と指導医の関係は同じようなところがあります。そこへきて来年からの働き方改革の完全実施を迎えて、ますます厳しさというわかりやすい指導環境は薄まっていくことが予想されます。私自身ならどうなっただろうな・・・?と考えてみましたが、ぬるま湯に浸かってしまって、気がついたら周りの人は先を行っていた!みたいになるのは間違いなさそうだと思いました。怠惰な人間は昔の厳しい時代に育てられたことで気付かぬうちに一応一人前にしてもらっていたのかもしれませんね〜。でもこれは乗り越えないといけない新しいEraですな。デジタル、個の解放、自己統制の力、時代の変遷は新たな課題を矢継ぎ早に、容赦無く私たちに要求してきます。負けないぞ・・・

昨日のできごと

11月18日 土曜日

昨日の夜はちょっと驚きました。ミュージシャンKANさんの訃報です。今年は本当に多くの音楽関連で活躍された方たちが亡くなられましたね。KANさんでいうと、すぐに「愛は勝つ」が引用されますが、たくさんの良い楽曲を作られていました(って奥さんに教えられたのですが・・)。昨日は追悼の意味を込めて、いくつかのアルバムをダウンロードして聴いていました。確かにそういえばやまだかつてないWinkの曲も提供されていました。「カレーライス」が気に入りましたね。一方で一向に鳴り止まぬ中東の砲撃のニュースも気になるところです。シファ病院(でしたっけ)の爆撃の理由付けは、そこにハマスの本部が隠されているからということになっているようです。Aljajeeraのニュースを見ていると、そこも結構理論的基盤が危ういような感じも受けます。福音派の感情を慮って、イスラエルロビーを重視してきたアメリカ政治もさすがに最近はちょっと風向きが変わってきたのかなと、ニュースを見て感じるところですね。しかしながら今更急に方向転換できない現政権を横目で見ながら、来年に大統領選を控えたあの方は、従来のネタニヤフ政権一辺倒だったものから、ちょっと発言のトーンを変えてきているらしく、結果漁夫の利を得る・・・みたいな構図になっているのが現状だったりするのかもしれません。というコタツ記事はみなさん是非とも聞き流しておいてくださいね。それでは今日は”さむっ!”の1日になりそうです。風邪など召されぬよう、暖かくして良い1日をお過ごしください。

昔は8GBで$599だったアレ

11月17日 金曜日

朝からまとまった雨が降っています。昨日はちょっと忘れていた「数少ない自分の持つ取り柄」を思い出すコミュニケーションがあったので、このところ下げ止まらなかったジブン株を取り戻しつつある今朝です (^.^) 寝る前の”ながら勉”は津田さんの番組での経済アナリストの渋谷さんのお話でした。近著でもある「日本の会社員はなぜやる気を失ったのか」が電子版がなかったので、ペーパーバックを購入してみました。渋谷さんのお話は平易な言葉で素人にもわかりやすいので気に入っています。私も時々見なおしているApple社のカリスマ経営者でもある、故スティーブ・ジョブズ氏の伝説の講演2本にも触れられていました。人件費を単なるコストと考え始めた時から、日本の会社の凋落は始まったと言われます。高度経済成長期には社員は皆家族で、終身雇用、年功序列のいわゆる昔ながらの経営が評価されていたのですが、そこからの方針転換がリストラ・コストカット・人材派遣のような形でハードランディングしてしまったのは確かに誤った手法であったような気がしますね。ちなみにジョブズ氏の伝説の講演って、一つはスタンフォードの卒業式でのスピーチと、もう一つは初代iPhoneの発表の際のものとなります。とっても聴きやすい英語でもありますので、受験勉強中の少年少女も、ちょっとした息抜きに試聴してみてはどうかと思います。リスニングにも良いですし、今後の人生の羅針盤となってくれるカモ?!では、往診の頃には雨が止んでいることを祈って、皆さんも良い1日をお過ごしください!

練りものの取り持つ縁?

11月16日 木曜日

手軽にできてちょっと美味しい食べ物の一つ、ちくわに胡瓜とかちくわにチーズとかありますよね。その練り物に関連するお話です。少し前に話題になっていた、秋田県知事の失言問題ご存知でしょうか? なんでも愛媛県の名産であるじゃこ天をとある会合のスピーチで貶める発言をしてしまったとニュースになっていました。まあその発言の真意などは別として、批判されたこと自体については率直な謝罪の意を発信されたようです。そこから派生して、四国4県とのコラボ企画で合同物産展が盛り上がったという美談になってしまっているようです。これは昨今あまりなかった、微笑ましいなかなか良いニュースだなと感じました。失言に対するリスク管理のお手本にするべき事案ではないかと思います。誤解を招いたのならお詫びする・・・とか、〇〇は差し控えさせていただきます・・・とか、何だか煮え切らない常套句を使うことなく、悪いと思ったら余計な枕詞をつけることなく謝罪と訂正を行う。これですね、自分にも言い聞かせておくことといたします。各知事の横に並んで写真に収まっているゆるキャラがなんとも和やかなムードを醸し出しています・・・。失点をゼロに戻すのみならず、得点へと昇華させる技術!なかなか簡単にはできるものではありませんね。今回もたまたまそうなったという感じもあり、狙ってやると大失敗しそうな感じもします。要注意ですゾ・・総理大臣さま(笑)。それでは、今日は早朝からちょっとおしごとがありますのでこの辺で!皆さんも良い1日をお過ごしください。

何してる?

11月15日 水曜日

ゴトビですね。昔から(今も時々)よく聞いているこの言葉ですが、実態をあまりよく知らなくて来ました。銀行決済が行われやすい5をキリにする日付を総称するわけです。実際にドル建の決済のために朝からドルに換金されることが多いらしく、かなりの確率で当日午前のドル円チャートが上昇するそうです。当院はあまり関係ないのですが、都会だと道路が混んで嫌だな〜とかあるのでしょうか??最近はウェブ決済も多いでしょうからすでに死語なのかもしれませんね。さて、時々聞かれる「先生そんなに朝早くから何の仕事されてるのですか?」というご質問に今日は少しだけお答えしてみましょうか。まずは始業前にすることその①ですが、その日の訪問診療のカルテ記載(処方箋の発行など)に1時間程度費やします。その後前日に提出している検査結果のダウンロードと確認、登録している患者さんへのデータ送信を行います。あと残りの時間でちょっとビジネスマンみたく「今朝の日経新聞斜め読み」をして朝の診察時間となります。午後の診療後には、その日他院へ紹介することとなった患者さんの書類作りと、一通りの積み残し案件のチェックをしてから1日が無事終了します・・・。ひたすらそんな1日の繰り返しで1週間が過ぎていきます。開業医の1日ってそんな感じの平凡なものですね。さてと・・・そういえば、これ書いているのって、朝の時間のほんの隙間です。それでは!

お久しぶりです

11月14日 火曜日

しばらくご無沙汰しておりました。この間に一気に季節が進んだようで、寒くなってきました。朝はもちろん暖房ですね。この時期血圧もいつもより高くなる方が多いです。人間の体も冬仕様になるのに少し時間がかかるのでしょうか。あれだけ大発生していたカメムシも一気に見かけなくなりました。冬至に向けて日照時間はさらに短くなっていきます。長いトンネルに入った時のような感覚がしています。さてさて今年の冬はどんなになるのやら。積雪の度合いが一番の関心事項になってきます。何せ朝イチのお仕事に関わってきますので・・・。インフルエンザはワクチンも希望される方が多いですし、感染者の検出も増えてきています。今週あたりからはコロナの陽性患者さんも増えてきそうな予感があります。予兆という方が良いのでしょうか。夏と冬に二つの流行ピークをもつCOVID-19ですが、その二つ目のピークの端っこに、今私たちは立っているのだと思います。昨日車の運転で某NHK のラジオ番組を聴いていたのですが、感染対策の呼びかけに何故かマスクの着用が入っていませんでした。手洗い・消毒・うがいと仰っていました。私たち医療者の感覚だと、マスク・手洗いの二つだけで強力な感染対策になるのだというのが常識なのですけど。過去3年間、インフルエンザは全く流行しなかったという厳然たる事実をまさかお忘れなのでは・・・。私も普段の行動で、ちょっとしたお買い物程度ではすることはなくなりましたけど、診察中など、至近距離で多くの人たちとおしゃべりをするときや、ある一定程度人が密集する空間ではマスク着用するようにしています。3年間でそれぞれが得た教訓は有効に今後も活用していきたいものです。では!

どちらがお上手?

11月8日 水曜日

徐々に気温は下がってきているようですね。さて昨日興味深い論文を教えてもらいました。

https://jamanetwork.com/journals/jamasurgery/article-abstract/2808894#:~:text=patients’%20postoperative%20outcomes.-,After%20accounting%20for%20patient%2C%20procedure%2C%20surgeon%2C%20anesthesiologist%2C%20and,those%20treated%20by%20male%20surgeons.

Surgeon Sex and Long-Term Postoperative Outcomes Among Patients Undergoing Common Sugeries JAMA Surg. Published online August 30, 2023. doi:10.1001/jamasurg. 2023. 3744

「外科医の性別が一般的な外科手術後の結果に与える長期的な影響について」というタイトルです。私も以前に女性外科医と一緒に仕事をしていた時期がありますが、別段性別間の能力の差異を気にしたことはありませんでした。こういった論文が生まれる背景には、やはり女性についての負のジェンダーバイアスが人々の意識の中にあるのではないか?という問題意識が根底にあるからなのでしょう(残念ながらフルテキストで読んでいないのでBackgroundでの議論は分かりませんが)。結果はそれどころか、女性に手術を受けた患者群の方が、長期的な成績は上回っていて、術後合併症の割合も低かったということのようです。投稿に対するレターの批評を読むと、いくつかの論点は指摘されています。例えば、患者割り当ての際に、技量が考量されて担当医が決められていた可能性があるとか、時間経過による影響なども考えうるといった指摘です。つまり、やりやすい手術が技量に応じて担当医に割り振れていた可能性があったり、女性担当医は比較的年代が現在に近く、その間の医療全体のレベル向上の影響が入っている可能性があるのではということです。様々な論点が残されているとはいえ、なかなか興味深い結果を導いた論文であることは間違いないのではと思います。

お金はまわっている?

11月7日 火曜日

新聞に出ていた記事からの引用になりますが、「介護費膨張、20年で4倍」という見出しで始まるものです(日経新聞11月7日朝刊3面)。過去20年間で介護保険からの給付費が約4倍に急増しているとあります。これに対して、保険料の引き上げや、給付費の自己負担増額で対応しようということが書かれてありました。先日担当した緩和ケアの勉強会の資料を作成しているときに、終末期医療についての国民へのアンケート調査を行った厚労省の資料に目をとおす機会がありました。自分が終末期医療や介護を受ける場合に優先したい事柄の項目で高い比率を得ていたのは「家族や近しい人になるべく迷惑をかけたくない」という希望です。この比率は10年前の数値よりもさらに増えているようです。当地で療養される介護保険対象の方達は、子供さん世代が遠方にお住まいで、高齢者ご夫婦のみが残っておられるケースが少なくない状況です。当然ケアの担い手は、介護保険を利用した制度で賄われるわけです。それによって、直接のご家族へのご負担が軽減され、利用者さんも安定して、ご家族も現在の職や生活に大きな影響を受けることが少なく回るようになっているのです。当然そこにはコストが発生します。やはりこの問題も、人口減少や人口の都市への偏在など、現代の抱える問題にモロに影響を受けているのは間違いないことかと思います。同様に、社会福祉のコストとして医療や年金が問題になっているのはご存知の通りでしょう。議論の方向性を誤ると、現役世代と高齢世代の軋轢を生んでしまう危険性を孕んでいると思うのですが、現役世代とて、わずか数十年後にはケアを受ける世代になっていくわけです。また、発生するコストもまた回り回って若い世代の方の給与などに変わっていくという側面もあるので、このような記事を読む際には、かかる費用の増加だけに着目して暗澹たる気分になるのではなく、もう一回り大きなストーリーとして考えていくのが精神衛生上よろしいような気がしています。社会福祉の費用とその使われ先についての考察記事も以前に読んだことがあるので、次の機会にまた紹介しようかなと思います。今日はこれから天候が荒れ模様のようです。みなさん体調に注意して、インフルエンザも大流行の兆しを見せておりますゆえ、人混みではマスク、体調不良の時には自宅療養を心がけて良い1日をお過ごしください。

気になる本

11月4日 土曜日

昨日は金曜日のお休みでしたが、あまり経験しない曜日の休日なのでなんだか変な感じが残っています。さて、タイトルの本ですが、中村文則さんの「列」なのです。ラジオ番組で作者本人のお話を聞いて知ったのですが。確かに今の時代、列っていろんな場面で遭遇しますよね。作品冒頭部分では、そんな列あるあるで読者が引き込まれるように構成されているのだとか。テーマはそこからどう展開していくのかは、まだ未読なので未知数なのですが。ちょっと考えただけでも、日常生活での列って簡単にいくつか思い出します。ラーメン屋さんの店頭に作られている「列」、スーパーのレジで、どちらにつくか迷う「列」、駅のエスカレーターに作られている左側だけの「列」・・・なかなか興味深いところに着目されたものです。早速クリックしてしまいました。ついでに前作がまだ積読状態の逢坂冬馬さんの新作も。さてと・・・世の中は3連休とのことですが、半日お仕事頑張ることにいたしましょう。皆さんも良い週末をお過ごしください!

TOPへ