京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

耳障りの良くない言葉

3月3日 金曜日

最低気温が低く、最高気温が高くなってきています。いわゆる日内寒暖差が大きい日ということになります。今年は巷で言われている通り花粉症の症状がひどくてという方が多いように感じます。気温差もアレルギー症状を際立たせることがありますので、花粉症の方にとってはしばらく受難の春ということになるのかも知れません。アレルギーに対する薬物療法も選択肢が幾つもありますので、状況に応じて考えないといけないです。いわゆる抗ヒスタミン剤というお薬がメインとなりますが、その種類によって作用の強弱や、副作用の有無に違いがあります。服薬の方法も1日1回で良いものから、2回に分けて服用するものもあります。副作用について言うと、最大のネックは眠気になるでしょう。乗用車運転についての注意喚起が効能書きに記されているものがほとんどなのですが、中にはその副作用の頻度が少ないとされているものもあります。症状と状況に応じて相談の上で処方することになります。薬物の作用には個人差も無視できない要素ですので、鼻炎に限らず医療機関をご受診される場合には、お薬手帳や過去の診療歴がわかるものをご持参いただくと大変参考となります。気がつけば珍しく真面目な記事になっていましたね。最近は様々な情報が氾濫しておりますので、この食べ物がこの症状に効く!とか、関節痛には〇〇を・・・と言うキャッチフレーズに惑わされないように、健康リテラシーを持つ必要があると感じることも多いです。書店でも目をひく帯を纏った実用書が平積みされたりしていますが、私にとってはちょっと眉に唾をつけてみたくなるものも少なくありません(というか、半分くらいはそのような感じがします)。真っ当な情報を掴むのはちょっと難しい時代になったなと感じる場面がありますね。大体真っ当な情報というものの中身には、さほど新鮮味とか即効性とかはないことが多く、どちらかというと粘り強く継続することで少しでもより良い健康寿命を持続させましょうというものがほとんどですので、さほど耳障りはよくないと感じられるかも知れません。逆に医者も驚く驚愕の〇〇!・・・というフレーズとかにはあまり近寄らない方が良いのではないでしょうかね。帯文に”!!”などが書かれていたら要注意・・・かも知れません。近刊書ではマウントサイナイ大・老年医学の山田悠史先生のご著書などは、なるほど勉強になるなというものでした(COIはありません)。ではそろそろお時間となりましたので、皆様良い週末をお過ごしください!(!をつけてしまった!!)

グローバルサウスというらしい

3月2日 木曜日

寒暖差の大きな日が続きそうです。春の到来まであと一息とはいえ、また最高気温が10度を下回るとちょっとがっかりします。さて早起き事務作業中に活躍してくれているアプリはradikoです。フォローしている番組を流しながら作業をしているのですが、前の日に起きた出来事とか、国会のやりとりなどを知るには効率的ですね。外相が欠席せざるを得なかったという話題のG20のホスト国であるインドが中国を抜いて世界一の人口になったとか・・知らなかったですね。国民一人当たりGDPもイギリスをおいて世界五位になったそうです。ちなみにウチのソムリエの推し映画は半分がインド制作の作品です。インドとかインドネシアとか、これからの伸び代が大きいと仰る論者は少なくないですね。さてと、週後半もうひと頑張りしましょうか。

わたしの敵?!

3月1日 水曜日

朝蛇口をひねって出てくる水があまり冷たくないことに少しだけ驚きました。水道水ってここまで外気温を反映するのでしたっけ? 50年以上生きてきているのにいまだにこの感覚ってなんなのだろう。毎年そこまでめちゃくちゃ冷たい水になっていなかっただけなのかも知れないけれど。さて、私の口唇に時々発生する厄介者のHSVの話題です。HSV:Herpes Simplex Virus(単純疱疹ウイルス)で1型と2型があります。最近テレビなどで予防接種のCMが流れているヘルペスとは違います。こちらは帯状疱疹というもので、水ぼうそうウイルスがその原因となっており、ワクチンもあります。さて、私の敵の方ですが、体が疲れている時などの隙をついて出てきます。かつてはほとんどの方が罹患しているとされていたのですが、最近の調査では抗体保有率はそれほど高くないとの報告もあります。ひどい時には年に数回お出ましになるので、なかなか厄介です。おそらくご経験されている方だと大いに同意していただけるのではないかと思います。時々小児の初発を診断することがありますが、再発と異なり、病変がやや拡大して発症する場合があります。口の周りに広い範囲で皮疹を認めたり、歯茎の腫脹を伴う歯肉炎タイプもあります。いずれはワクチンも開発されるのではないかと思っているのですが、まだ論文レベルでもそこまでインパクトのあるものはなさそうです。ただし抗ウイルス薬は存在しているので、治療は発症初期に対応すると比較的コントロール良好です。とはいえ、発症早期にすぐに医療機関にかかれるとは限らないので、実際にはなかなか難しいところもあります。現在定期的に再発する患者さんにはPIT (patient initiated therapy)といって、あらかじめ患者さんに処方しておき発症早期に患者さんが判断して服用を直ちに開始するという治療方法が保険治療の適応として認められています。他には(HSV2型の場合)抑制療法という1年間継続して抗ウイルス薬を服用し続けるやり方もあります。

A面だけが人生ではない

2月28日 火曜日

2月終わりです。そもそも普通の月よりも日が少ないので余計にその速さを感じるのかもしれません。それにしても年が明けたと思ったら、すでに2ヶ月が終わらんとしているという・・・。先日医師の集うサイトで話題になっていたことですが「慢性疾患の患者さんとの付き合い方」というのがありました。風邪とか発熱とかで受診される場合には、疾患の対象が急性発症のものばかりなのですが、いわゆる生活習慣病と称される疾患の場合にはこれらとはやや異なる接し方となるのです。血糖値の問題とか、日常の血圧コントロールなどへの治療介入となります。なかなか血糖値が良い数値に定まらない時の相談や治療薬の調節など、一筋縄ではいかないものです。随分前に大阪医大の内分泌内科の先生が仰っていたことで心に残っている言葉があるのですが、診察時のやり取りの裏側にある生活に気を配るということ。医師は個々の患者さんと診療時間というごくわずかな短い時間でのみ接するわけですが、実際にはその裏側(表側というべきかも知れません)に、いろいろな事柄があるのだということを理解していなければなりません。いちいち尋ねることは、プライバシーの観点や時間的制約からもちろんできませんので、ただそういうものなのだということを頭でわかっていないといけないのですね。家庭内でたくさんの出来事があって、到底自分の健康のことなど後回しであった・・という1ヶ月間を経て受診して来られた方の血糖値は、悪くても当然かも知れません。そんな時にかかりつけ医から頭ごなしに否定されると、その患者さんは大変追い詰められたような気持ちになられて当然です。慢性疾患を診るというのはそういうものなのだということをわかっていないとダメなのです。古今東西知識人はそういう逸話を遺してくれているようです。その一つになるでしょうか・・・「水鳥を水の上とやよそに見む 我も浮たる世を過ぐしつつ」紫式部日記 可愛いカルガモさんも、水面下では必死こいて足をバタバタしているのだなと思いながら、今日も一日がんばりましょうかね・・・

そのしごと

2月26日 日曜日

黄色い本が進みます。やはり現実的なテーマを題材にしている作品の方が性に合っているのかなと思いました。まあ比較的ゆっくりと読むことができる時間ができてきたのが何よりもありがたいことです。先日中古書店の方が書かれていたことでなるほどと思ったことがあります。古本屋さんのお仕事とは、単に自分が売りたい本を集めて売るのではなく、その本を読みたい読者を探すのであるとのこと。モノの売り買いを仲介する仕事ってすべからくそういう理屈で成り立っているかもしれませんね。そう考えると、なかなかに尊い職業です。そんなことあたりまえやんっていう方がほとんどかと思いますけど。ものごとを再定義してその本質を見直すのは大事ですね。開業医とは何をしているのか?いろんな側面がありますね・・・。

何かおかしい

2月25日 土曜日

木曜日がお休みだったので、土曜日という感じがしない。というか、昨日は月曜日みたいだった。明日はお休みだそうです。みなさんお間違えなく。昨日午後は外に出ると暖かいと感じる1日でした。今日も朝から比較的マシな寒さです。さすがにもう積雪は気にしなくて良いのかな。今年は本当に雪が少なくて助かりました。休日に観た映画の影響で、昨日から一日中頭の中でタンゴが回っていました。丹後ではなく、単語でもなく・・タンゴです。” Por una cabeza ” かつてスケーターの浅田真央さんがこの曲で演じていたそうです。午後からお出かけなので、別の映画を一本DLしていきますかニャ。みなさん良い週末をお過ごしください!

休日コーヒー

2月23日 木曜日

朝から念願のゆっくりコーヒーを愉しんでおります。お供はもちろんコンビニスイーツです。最近Fミマのコーヒーをとある理由からよく飲むのですが、今日は自分淹れです。豆もグラインダーで粉にして頂きました。今日は終日黄色い本と、神経のおべんきょうの予定です。月末事務作業も絡めていきましょう。昨夜は休日前ということで、奥さんおすすめの一本を鑑賞しました。「セント・オブ・ウーマン」という1992年の作品です。最近の推しであるAl Pacinoがアカデミー主演男優賞を獲ったやつですね。タイトルしか知らなかったのですが、おまけにSaint of Womanかと思っていたら、そうではなくてScent of Womanだったという・・。ストーリーは流石にウチのシネソムリエのおすすめ作品で、最高でした。おかげさまで昨日から頭の中はタンゴばかり鳴っています。Ogleby Sistersの石鹸ってどんな香りがするのだろう・・・

これかい・・・

BJGPと黄色い本

2月21日 火曜日

今朝は路面に2−3センチの積雪がみられます。思ったよりも少なかったな。これならお昼の日差しが溶かしてくれそうです(日差しがあるのかどうかわからんけど)。家庭医療の泰斗(この表現正しいのか?)である藤沼先生の発信で思い立って、今年は・・・(というかこれからですけど)BJGPを定期的に読もうと考えております。早速Webサイトを覗くと、ほとんどの論文は鍵オープンマークです。なるほど過去のissueは鍵かかってるのかと思っていってみると、そこもオープンとな。とりあえずsubscribeせずに、論文抄読が習慣化したら考えよと思っているところです。さて・・・怠惰な私がそこに到達できるのか(多分無理です)。昨日はすっかり忘れていた表紙が黄色い本がAmazonさんから届きました。発売日に重版決定とか。さすがですね。表紙が黄色い本って何ですかっていうお声が聞こえてきましたが。都会の大型書店だと多分今頃、面陳・平積みコーナーでひときわ目立っていることと思います。

何のことかちょっと・・・

2月19日 日曜日

医療DXのことなどを時々書いていると、さぞかしITのことについて博学なのだろうと思われるかもしれない(思われてないか・・・)。ところがどっこい、何を隠そう小生はIT技術とかにはほとんど素人でして。とはいえ一生懸命キャッチアップしていかないといけない状況であるので必死のパッチ状態であります。最近メタバースとかウェブ3とかいう言葉をよく耳にします。そもそもインターネットが大手を振って私たちの生活に入り込んできたのはいつの頃でしたか。20年前を思い出すと、まだまだネットはそこまで一般的ではなかったですし、接続も通常の電話回線を利用して通信をしていたかと思います。まずネットに繋がるために数分間の手順を踏まないといけなかったですね。ジー・コロコロコロとかいう音を聞きながら接続を待ち、じわじわと画面が立ち上がっていくのを眺めていたものです。ADSLなどが整備され、接続時間が短縮されていき少しずつ使い勝手は良くなってきました。今ではWifiが主流ですので、わざわざ端末をケーブルで接続しなくてもよくなりました。そもそもインターネット黎明期には、いながらにして世界中で発信される情報に接することができるし、何なら自分が発信源になることすらできるのだと喝采を浴びたものです。次第にこの一方通行的な情報のやり取りに満足できなくなって双方向性を重視したある種の情報取引の状況が生まれてきて、それはのちにウェブ2.0と呼ばれたりP2Pと呼称されたりするようになったのですね。個人と個人が直接やりとりをできるようになると、大手の会社とかテック企業を介さずに自由になれると誰もが考えたわけですが、実際にはそうはならなくて、以前として情報発信は前述の会社が用意してくれたプラットフォームを利用して、そういう会社は得られる広告利益で儲かる仕組みが出来上がっていったようです。そして今、ウェブ3と言われる時代になり、ビットコインというような暗号資産とか、非代替性トークンと呼ばれるシステムでデジタルデータの唯一性を担保して行こうということが進行しつつあるようです・・・と書いてみましたが、今一つ自分でも何のことやらピンときませんね。デジタルデータの唯一無二性を証明するのが難しいということは容易に理解できます。音楽とかデザイン・アートの作品をデジタル化すると、瞬時にコピーされて拡散することができます。広まっていったデータはどれも一様に同じものですから、どれが作者の一次作品なのかは誰も検証ができなくなるのです。アートとITは相性が良さそうで、実は根っこでかなり大きな問題を孕んでいるようです。一時もてはやされたブロックチェーンも生き残ることができるものはそうは多くないとも聞きます。振り返ってみると、大きなモノに支配されないようにという希望は、常により大きなモノに取り込まれて、踊らされているという←イマココな私たちという状況なのかと思っています。偉そうに書いていますが、私自身は到底そんな大それたことはできないという自覚がありますので、大きなモノに支配されながらも、自分自身を見失わずにやっていこうかなと考える今日この頃でございます。ということで、アナログな活字に戻って休日を過ごそうと思います。皆さんもあと1ヶ月の寒さを頑張って乗り切っていただきたいと思います。では!

世間のこと少し

2月18日 土曜日

全国的にはインフルエンザやRSウイルスなどの感染症が減少傾向に転じているようですが、コロナだけは季節関係なく流行の波がやってきています。じきに来年度のワクチンの概要が検討され指針を出されるのだと思います。新型・・・という呼称も見直されるようです。確かにそろそろ新型は卒業したほうが良いと思います。3年経ちますのでね。COVID-19で良いと思いますけど、また違う名称がつけられるのかもしれません。ところで、最近メディアでは特殊詐欺と言われる事件が連日報じられているようです。特殊詐欺といわれる犯罪全体での、2021年度の被害総額は300億円を超えるのだとか。毎日1億円が騙し取られていると言う計算になりますね。今回の報道までは、よく耳にしていた”オレオレ詐欺”とか、少し気をつけていれば対応できそうなものしか知りませんでしたが、なかなか闇は深いようです。ソーシャルメディアでのみ繋がっているような人物同士が細かく役割を分担して行われているそうで、なかなか捜査や取り締まりも難しいのだと聞きます。他の国ではあまりみられない犯罪の形態とも言われています。今後厳格な取り締まりのための法整備も求められるところです。数分の動画をみただけなのですが、ちょっと実態を知っておいた方が良いのかもしれないなと思いました。さてさて週末です、みなさん良い休日をお過ごしください!

TOPへ