京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

しうまつ雑感

6月3日 日曜日 晴れ

土曜日は地域連携の会議、そして今日は緩和ケア研修会なるものに参加す。在宅療養の関係者の話し合いであったり、がん患者さんに対する緩和ケアについてのスキルアップを目的とした勉強の場であったり、それなりに忙しい週末であった。本来はこういった講習会や研修会の類は苦手な達なのだが、行けば行ったでなるほどな〜と勉強になるし、とても満足して帰ってくるのも毎度のことである。医師たるもの、一生勉強すべし!とは頭でわかってはいるものの、行うは難し・・・である。色々な知り合いの先生方ともお会いできたので、それもまた良かった良かった(^ ^)。夜は、ご当地で頑張っている同級生と旧交を温める。その街に行くのは久しぶりなのだが、商店街が結構なシャッター街となっていることに改めて驚いた。飲食店も地元のお店はどんどん潰えていき、残るは大手チェーンなどのお店ばかりだそうである。はじめっから田舎町がさらに田舎になるのよりも、はじめは結構栄えた街並みが勢いを無くして行くのはより一層物悲しい感じがするものであるなと・・・。

お泊まりしたお宿の床の間に飾ってあった木彫りの熊さんですが・・・・シャケがない!!! これでは単なる獰猛なヤツでしかなく(泣)

 

 

 

 

真実と虚構

5月31日 木曜日

朝から雨が降っていたがいつのまにか止んでいる。あまりにも世の中に色々なことが起こりすぎていて、ほぼテレビを観ていない生活の小生にはかなり遅れている部分がありそうである。さりとて眠る時にはラジコちゃんを付けっ放しにしているので、ある程度のことはフォローできているつもり・・・。ついでに夜中に目覚めると伊集院光さんとかおぎやはぎさんとかのおしゃべりも少し耳に入ってくる(おかげで朝はやや熟睡感が乏しいのですけど・・)。読み物は読み物で、一家してミステリーとか推理小説ものにハマっているので、ノンフィクション(真実)からフィクション(虚構)に最近はややモードチェンジです。何日かかけて読むのですけど、相変わらず読んだところから数十ページ戻っては読み直す作業を繰り返すのでなかなか終わらないんだな、これが・・。で、クライマックスに近づくとちょっと勿体無いような気がしてわざとゆっくりしたペースで読んでみたりしているのだ。

ちょっと奮発して購入してみた単行本・・。これははじめからかなり読み入ってしまう感じのやつです。

真実と虚構・・・ラジオで流れてくる議会を傍聴してみると、ちょっと耳を疑うような議論がなされています(こんな部分はテレビではオンエアされてないのだろうな・・・)。ここまで劣化してしまったのですね。鬼籍に入られたような歴代の政治家の方々がおそらくあの世で嘆いておられることでしょうね・・。ま、嘆息しつつ、毎日のお仕事に精一杯頑張ることとしませう!

風通しが大事です

5月15日 火曜日

お仕事が終わってからは色々な人がぞろぞろと集まる勉強会(カフェっていう名前がついています)に参加しました。地域包括支援センターとか訪問看護ステーションの方が近隣多職種の方にお声をかけて集まる会です。日頃困っていることや、疑問に思っていること、あるいは世の中で問題になっていることなど(主に在宅療養にまつわることですが)について話し合いをしています。日頃の公式な会ではあまり質問できないようなことでも、ざっくばらんにディスカッションできます。何よりも、よそ行きの格好で休日を潰して集まるような公式の会ではなく、日頃のスタイルで、平日に(やっぱり夜の業務終了後になりますが)集まるくだけた会ですから、敷居が低い感が有難いですね・・・。みんないつもやっているお仕事の中では、財政的に、時間制約的に、行政の制約上・・厳しいことも多いのですが、私がやらないと誰がやるのよ・・・みたいな使命感にあふれている感じが私には大変心強く思うのです。本当はこんなことは必要がないように政治行政が対応してくれないと困るものですから勢い論調はお上への愚痴になってしまいがちなのですが、みなさんそれを苦笑いしながらお話されていますので、そこがかろうじて救いなのかなと思っています。今回お勉強になったのは・・病気による介護と、障害による生活支援や身体介護は似てるけど違うぞっていうことです。国の意向はともに「施設から在宅へ」というスローガンで変わらないのですが、それに対する基盤整備はやはり私たちの関わっている医療は ”まだ”  恵まれているように感じました。

こういった集まりはほんと風通しが良くって居心地が良いと感じます。

居心地が良いと言えば・・・この方のスピーチはいつも爽やかで明快で前向きです。カナダの首相であるジャスティン・トルドーさんの、母校NYUでの卒業式の式辞 こんな卒業式とか入学式(だったかな?)の図、どこかで見たような気がするのですけど・・・見た目だけ真似てんだな・・・っていう感じです。私たちは私たちのやり方で、見た目だけ真似するのではなくやればいいのにな。

 

 

抗生剤の適正使用について

5月11日 金曜日 晴れ

最近喉が痛い、咳が出る、熱が出るなどの症状の方が結構来られている。いわゆる風邪症状である。先日もこのようなやりとりがあった。

「先生、この程度でしたら抗生物質は出せませんか?」

それに対する私の答えは”出しません”だったのですが、そのままで診察を終えたならおそらくその方が誤解されたままとなるだろうなと思った。つまり、抗生物質が出せない(出さない)理由は、風邪の程度が軽かったからではなく、その原因が細菌ではなくウイルスだから・・・だったのである。決して程度の軽重で抗生物質の処方を決めているわけではないのですよ、ということを一応私なりの説明で行った。十分にご理解いただいたかどうかは分からないのだが、なるほどそういう理解をされている方は多いのだなと思うに至った次第である。抗生物質がウイルス感染には効果が全く期待できないということは、医師にとってはイロハのイ、まさに水は高いところから低いところに流れますよ・・というのと同じように常識的なことである。

今年から小児風邪症状で、ウイルス感染が疑われる場合に患者さんに説明を行った上で抗生物質の処方を控えた場合には、その説明料というような診療報酬の項目が設定された。巷間言われるように抗生剤の濫用が耐性菌(抗生物質が効かない細菌)の増加に繋がり、重症患者さんがその耐性菌によって命を奪われるということが問題視されているからであろう。ことほど左様に適正な抗生剤の使用が重要であることの証左であり、これはすなわち医療費の適正使用にも関連する事柄である。

そう、風邪(いわゆるウイルス感染症によるかぜ症候群)には抗生物質は百害あって一利なしなのである。

・・・・問題は、①ウイルス感染症か細菌感染症かという判断に苦慮する場合もままあるということ ②特に、喉が痛くて扁桃腺が腫れていて発熱があるという全く同じ症状でも、溶連菌、アデノウイルス、EBウイルス・・など原因となる病原微生物の異なる場合が存在するということ・・患者さんにとっては、前回抗生物質で即効だったから(溶連菌の場合)、今回も同じ薬が効くはず!(今回は実はアデノだった)、なのに医者は抗生剤の処方をしてくれなかった・・・なんてことが往々にしてあります。そんな場合に重要なのは・・十分な患者さんとのコミュニケーションっていうこととなります。最後は口で勝負なのでしょうかね、我々のおしごと。

文書の保存

5月6日 日曜日 曇り

連休の最終日は朝からお天気もややどんよりしています。明日からまた新しい1週間のお仕事が始まります。聞くところによると来年はもっと長い連休になるかもしれないとか・・・個人的には連休前後はやや忙しくなりますし、訪問診療のスケジュール調整も必要になりますので手放しでは喜べないです。それよりも2連休くらいが曜日に偏りなくランダムにあると良いなあ・・・と思ったり。月末の事務仕事をしながら見るともなくつけていたテレビでは公文書改ざんの問題が議論されていました。目の前にはカルテという保管義務のある文書があります。5年間の診療録保存が私たちには義務付けられていますし、関連する前任勤務先では何十年も前のカルテが倉庫に保管されていました。大先輩のカルテを倉庫にこもって読ませてもらったこともあります。今と違って昔は手書きですから、その筆跡や几帳面な記載に感心したり、詳細な手術記録とそのスケッチに唸らされたこともあります。まさに我々医師にとっては生きた教材というわけですね。パソコンの画面上で見る電子カルテでは味わえない(カルテは味わうものではないかもしれませんが)ものがあります。いろんなことを除いて考えるのならば、私はもっぱら手書きカルテ推しです!今はもちろん診療行為なども全て電子媒体でファイルアップしますので、そのデータは今後の行政などに利用されることになります(これ、ビッグデータというそうですが、ジョージオーウェルの小説に出てくるビッグブラザーをいつも思い出してしまう・・・)。これは良いことですね。電子媒体なのですから保存期間もまた延長が検討されるのかもしれません。まあ端末のメモリーの問題がなければ保存期間などあまり気にせず日々診療してはいるのですが・・。後で判明する薬害などの問題や、障害年金などの申請の初診時のデータなど、5年では不十分なケースも実際にあったりすると思います。いずれにせよ!文書の保存は私たち国民の生命線です。行政機関にその意識がないとは思いたくないのですが、昨今のニュースやその反応を見聞きすると、情報そのものの重要性がきちんと認識されていないのではないかと思うこともあります。公文書保存が危うい状態って、過去の歴史の検証などにとって致命的なことになるのではないでしょうか・・・。

 

特にどこに行くともなく過ごした我が家のGWは・・・

娘の作品のアップルパイと・・

息子の作品の鶏白湯ラーメンを食べてのんびり過ごしました。まる

 

麻疹のことなど

5月2日 雨

お久しぶりです。アップをサボっておりました。正確に言いますと、下書きはいくつもしていたのですけど、どうも医院のブログにふさわしくない内容になってしまいがちなものですから、一晩塩漬けののちに消去という作業を繰り返していました。

さて、最近話題のはしかですが・・・・。時々お問い合わせをいただきます。テレビなどでの報道も行き渡りつつあるのかなとも思うのですが、まだまだ世間は混乱しているような印象もあります。なにを隠そう小生は医者になってかれこれ30年足らずですが、自慢ではありませんが麻疹の患者さんを診察したことはありません。予防接種のおかげで国内発生がなかったわけですから、私がサボっていたわけではないと思います(たぶん)。今回のブレイクも確か発端はバンコクへの渡航歴のある沖縄の方だったのかと思います。ご存知のように、あれほどみなさんが恐れるインフルエンザでさえ、飛沫感染という経路を取りますので、同じ部屋にいるだけでは感染することはなく、感染者の半径数メートル以内にいる人が飛沫する唾液などを介してでしかうつることはないと考えられています。ところが、はしかや結核、あるいは水ぼうそうなどは空気感染ということで、街ですれ違っただけでもその10人のうちの1人が感染する可能性があると言われています。日本では、ある時点以降は予防接種が定期化されましたので、その接種状況によって感染の危険性が異なります。特に現時点で28歳から47歳の間に属する方は過去ワクチンが1回の可能性がありますので麻疹に対する抗体価が不十分である可能性があります。ご自身の母子手帳をご覧になって、過去の予防接種歴が1回のみの方は是非とも2回目の接種をお勧めします。

この間書店のレジで思わず買ってしまったのですけど、こういったものどこでどのように使うものなのでしょうか・・どなたか教えてください〜

連休後半に向けて・・出だしはお天気はあまりよろしくないようですが、みなさん有意義で穏やかな日々となりますように。

いろんなニュースの陰で・・

4月18日 水曜日 晴れ

暖かくなって来たようだ。車のエアコンは朝に赤いところのメモリに合わせていると、午後の往診の際には暑くって仕方がないという現状である。で、患者さん宅にはやはりまだコタツ・・・。早くスタッドレス交換しないと!なんて思っている今日この頃です。沖縄で麻疹の患者さんが増えていると聞きます。ネットではいろんなニュースが飛び交っていますのでこれはあまりみなさんのお耳に入らないかもしれませんが。

ブログにも書いたかもしれませんが、調査報道ものの書物が好きなので今はまっています・・福知山線脱線事故のルポ→松本創さんのやつです。清水潔さんとか青木理さんらと双璧をなす(これは二つを比べる時の表現でしたか?? 三つだと御三家?)・・でんな。

お仕事はちょっと最近困難な症例が多いデス・・困った困った。

ふぃぼなっち数列

4月17日 火曜日

投稿が空くこと約2週間・・・・そろそろ書かんとなって思いながら今日に至りました。書くネタはそれなりにあったのですけれど、いまいち気分がのらないっていうことありますよね(そんな大層なことではないけれど)。色々と世間ではとんでもないニュースが飛び交っていますが、個人的にはシリア侵攻のニュースに衝撃を受けています。それなりに民主的な国家が他国を攻撃しても良いとされるその理由にはいくつか制限があったような気がするのですけれど、この度のそれは果たして条件が満たされているのかどうか・・・よくわからない部分が多いなあと思います。もちろん人道的な配慮ということは理解できるのですけど、ミサイルで新たに損なわれる人道もあると思いますので(往々にしてそれは隠されてしまいますからね・・・)。ま・それとは別に、日常臨床で今取り組んでいることがあります。まあこんなところに書くことでもありませんので詳細は省きますが、昨日と同じ診療をだらだらとしていても仕方がないなと思いながら、日々フレッシュな気持ちで毎日のお仕事に取り組むように努力しています。それは色々な意味で・・・純粋に診療面であったり、院内の職員さんとの接し方であったり、関わりのある業者さんとの対応であったり。また今年も学生さんたちと接する機会があるでしょうから、それも同様にしてブラッシュアップしていきたいなあと考えています。今日のぼくは昨日のぼくではないのだ!

レオナルド・フィボナッチさんです。なぜか昨日の夢に出てきた数列・・・

1・1・2・3・5・8・13・・・

a1=a2=1,  an+2=an+1 + an (n≧1) ちょっと書き方が下手くそ

ひまわりの種がこの数列に従って配列しているとかいうオハナシですな。

さくら

4月1日 日 晴れ

絶好のお花見日和のお天気である。年度末、幾人かの先生方がクリニックに離任の挨拶にみえた。いずれも地域医療やご自身のキャリアアップに頑張って来られた方ばかりで、お忙しい合間を縫って、小生などに会いに来ていただき甚だ光栄なことだと、とっても嬉しかった。新天地でもその能力を存分に発揮していただければと思う。年度末はお別れの季節でもあるが、同時に明日からの新たな出会いの季節でもある。寒い冬にお別れをして、桜が咲いて瞬く間に散ってゆく・・というなんともドラマチックな季節の移り変わりはそれぞれの人々の人生に一つの節目を形作ってくれることであろう・・・私の日常はな〜んの変化もないのであるが。

地域の桜も場所によって咲くタイミングが異なるのですね。患者さんとの会話にも度々登場することとなります、この季節。みなさん待ち遠しかった春なので。ご高齢の方ですと、来年もまた見られるのかしらとか、もうぼちぼちよろしいですわ(意味・・わかりますよね)とか色々と仰います。エンドオブライフは神様のお決めになることですので、それまでは1日1日をありがたく過ごしていきたいものだと思っています。いのちを鴻毛のかろきに比してはなりませぬ・・・。

医師のトリセツ

3月27日 火曜日 晴れ

いつの間にやら廊下がぽっかぽか陽気になっている。一方で、往診先では患者さんがおコタに入っておられたりする・・で、車に乗ると冷房オン。なんともややこしい季節だが、もうすぐ桜も咲くのだろう。残業しているとお祭りの練習のお囃子のような声も聞こえてくるようだ。春・・来ましたね。

開業してもうすぐ6年・・・ようやく患者さんとの間合いの取り方とか、冷静になって診察をする心がけとかができて来たような気もする今日この頃でございます。ふ〜って息を吐いてから次の患者さんを呼び入れるということとか、色々自分の中での工夫があります。患者さんにとってはアクセスできる医師とか医療機関は有限だと思いますので(特に地方では・・)、それなりにうまく活用していただかないと困るだろうと思います。あそこの医者はあかん!とかあの病院は最悪や!っていうご経験はみなさん多かれ少なかれおありであろうと推察致しますが、そこで縁を切ってしまうと、じゃあ次どこに・・・?っていうこととなってしますわけですから、まあ医師個人との相性が合わない場合にはもう仕方がないかもしれませんけれども、病院ってのはあくまでも器ですので、それを生かすも殺すもやはり地域に暮らす人々次第カモ・・と思います。兵庫県のとある地域では、地域住民と共に育てていった小児科診療体制っていう語り草のストーリーがあります。大切だとおもます・・そういう視点!

これから当ブログでも、少し解説してみたいなって思っています・・・医師のトリセツ(こうして頂くとより効率的に医療機関を利用していただけるのではないかなっていうトコロについて・・)。乞うご期待!

 

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