京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

不安が駆動力

12月31日 木曜日

暮れも押し迫ったこの時期。キリッと気をひきしめて、新しい一年を迎えるという態度が必要かなと思いながらも、やはりウダウダと過ごしている一日。おうちのお掃除もそこそこにしながら夜は年越し蕎麦をいただくという、ごく平均的な日本人の年越しを送る予定。あ、平均的な過ごし方は、そこそこではなく、一生懸命!お掃除をするのだろうか・・・とすればわたしは失格・・・。よく考えるとそういう年末年始のオーソドックスな態度をとらなくなって久しい。紅白も観たり観なかったり。仕事柄、ゆっくりのんびり過ごすというのが無理なので、必然的にそうなってきたのかもしれない。でも今年は今の所年末年始の天気も穏やかそうなので、なんとなく来る年は平和である予感がするのだ・・。この一年はというと、開業してから3年が無事経過したということもあり、すこし余裕を持って色々なことを考えることができたように思う。もちろん足りないことばかりなのだけれど、こうやって一年ごとの振り返りをして、すこしづつであっても、より良いクリニックにしていきたいなと考えている。自分としてはこの一年をあらわす”ひとこと”は「不安」であったかなと思います。中東の情勢不安や、国内での立法過程にまつわる出来事など、さらに人口減少、少子高齢化が叫ばれる中、未だ有効な処方箋は見つからずにいるという我々。患者さんの中でも特にご高齢の方は口々に不安を訴えられます。もちろん各々それぞれの事をご心配されている訳ですが、内容を伺ってからゆっくりと客観的に考えてみると、ちょっと深刻に考え過ぎかなとか、明らかに取り越し苦労であったり、もう少し自信を持って暮らして頂きたいなとか思う事がしばしば。やはり「不安」が「自信ややる気」を凌駕してしまっているなと思わされる事が多かったです。ま、テレビや新聞などのメディアも、不安を過剰に煽っているという印象もありますし、物騒な事件の報道には事欠かない現代ですので、このような現象はむべなるかなという気もします。新年は、皆さんに少しでも自信をもって過ごして頂く事ができるように微力ながら頑張ろうかなと・・そんな事を考えながら、やはりウダウダ、だらだらと過ごしております。

 

今年一年、どうもありがとうございました。

来る年が皆様にとりまして良い年となりますように・・・

人はいつもみな不安なもの・・・

12月21日 月曜日 雨

今年も残すところあと1週間である。ちがうな、もうちょっと多い。この季節、毎年「今年鬼籍に入ったあのひと・・」みたいな特集、よく見ますね。さかのぼって思い出してみると・・・野坂さん、ちゅらさんのオバァ、ゲゲゲの水木さん、サザエさんのなかじま君の声優さん、憎らしいほど強かった北の湖関、阿藤快さん、川島なお美さん、任天堂の岩田さん、いくよくるよのいくよさん・・・その才能や人格が惜しまれる方々が多く亡くなられたものだ。仕事柄、毎日接している患者さん達や、昔手術をさせて頂いた方々など、ごくごく身近にも少なくないお別れがあった。本当に生きていることと死ぬことの境目なんて、ごく些細なものであると思う。年の瀬という感慨に浸り易い時節柄、あまりにセンチメンタルになるのも如何なものかとは思うが、ヒトって、なかなか死なないものだけれど、簡単に死ぬものでもある・・。だからして、皆明日が不安になるのだろう。そして問うのだ・・

Will you still love me tommorrow……

キャロル・キングの名曲を(今はなき)この人が唄うと・・・こんなになるのだ。そして、カートコバーンも、ランディローズも、キヨシローも・・・もうこの世にはいない。

私たちは本気で考えたことがあるだろうか・・明日をも知れない病に向き合う人達のことを。

私たちは現実のこの世の事実と、我が身に置き換えて考えてみたことがあるだろうか・・戦禍を逃れて国境をさまよう親子たちのことを。

私たちは互いに助け合わなければいけないのではないだろうか・・ともにより良い明日を過ごすために。

あしたも全力で生きよう・・自分のため、みんなのために。今年生涯を閉じられた方、皆様に合掌。

久闊を叙する

12月20日 日曜日 晴れ

朝車を始動するとガラスに氷が張り付いていた。もうすぐ冬至、連日頂き物で柚子湯を楽しんでいる。小さい頃に湯船に浮かべられていたパリパリの蜜柑の皮を思い出す。お肌すべすべ・・(にする必要もないが)

昨夜は久〜しぶりに出席したいわゆる医局忘年会。母校の所属教室のやつである。やはり・・えっみたいな意外な顔をする先輩や同輩、後輩の方々。10年の歳月に、出席しないキャラが定着してしまっていたようだ。本当にご無沙汰の失礼をしていた教授や先輩の先生方にも一通りご挨拶ができた(かな?)。後輩がとても嬉しそうにこっそり報告してくれたことがあった(まだオフレコらしいので念のため書かないでおこう)、喜ばしいことである。卒業後まもない頃からほとんど会っていなかった同級生とも話すことが出来た。2次会は家族と別の場所で過ごしてから帰宅した。ウロウロしていたのであんまりお腹は一杯にならなかったけれど、ま、しょうがないですな。またハレー彗星の周期のように(なら多分この世にはいないか・・)顔を出しますので、その節はどうぞよろしゅう・・。

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東大寺の干支の置物がかわいいのだ・・

これ懐かしい

12月16日 水曜日 雨

明日から寒くなるのか・・・いつもお世話になっているガソリンスタンドに夕方遅くに立ち寄ると、タイヤ交換でめちゃ忙しそうだった。半分くらいのガソリンタンク満タンにしてもらう為に立ち寄ったのだが、なんだか悪かったような(ニコニコサービスして頂きましたけど)。慌てて駆けこむ人々、結構多いものなんですね。

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これですよ、これ。懐かしい! みかん食べた後に昔やりましたよね、クルクル

あたらしく決まってゆくこと

12月15日 火曜日 雨

あまり寒くない冬だが、今週後半は気温が下がるのだとかいう話である。世間では年末から新年、あるいは新年度を迎えるにあたっていつもの話題が賑わっている。流行語だとか、一年の漢字だとか・・我々の業界でも2年毎に行われる診療報酬改定のことなど、話題には事欠かない季節である。税金の決まり事も何となく皆楽しそうに夜な夜な会合だか宴会だか密談だかわからない形で決められているようだ。そんなに大事な決まり事・・国会で決めなくて良い制度なのか、この世の中・・・。なんだかよくわからない、無知な小生には。でも何となく腑に落ちないのだな。そんなんで良い訳ゃない・・んじゃないの? 最近せつないことがあるといつもこの文句で自分の頭の中の思考を〆ることにしている。   「じぶんのやれることだけ毎日精一杯やっておこ・・・棺桶に入る前に”ああ、よく生きたな・・”って思えるように」

んじゃ・・柄にもなく、最近読んだ詩を貼付けておこう

記憶 小池昌代

オーバーをぬいで壁にかけた  十年以上前に錦糸町で買ったものだ

わたしよりもさらに孤独に  さらに疲れ果てて  袖口には毛玉  すそにはほころび

知らなかった  ひとは  こんなふうに孤独を  こんなふうに年月を  脱ぐことがあるのか

朝  ひどい、急ぎ足で  駅へ向かうこのオーバーを見たことがある  おかえり

それにしても  かなしみのおかしな形状を  オーバーはいつ記憶したのか  わたし自身が気づくより前に

イージュー(移住)ライダー

12月9日 水曜日 快晴

移住者が増えているらしい。都会→田舎っていう構図のようだ。以前は移住者のプロファイルを調べると単身男性がほとんどであったらしいのだが、現在では家族ぐるみでっていうのが増えているらしい。将来、消滅する可能性のある都市っていうのが調査公表されていたが、実際にはそんな青写真はぜんぜん違うことになっているのかもしれない。人口減少市町村で高齢化先進地域である私たちも他人事ではありませんね・・・これ。この話題、とうとうNHKのクローズアップ現代でも取りあげられていました。この話、色々な因子が詰まっていると思うのです。単純に都会での暮らしにくさと田舎の暮らし易さの対比みたいな話だけに収斂するのではなくって、個人個人のライフスタイルや、生きがいとは何かみたいな哲学的な問いであったり、地域おこしとか都会-地域間格差の問題だったり、人口などの地政学的な矛盾や大きな括りとしての経済など、モロモロの事が詰まっているのではないだろうか。で、最終的にかたちとして現れてくるのは、半透膜を境にした濃度の異なる溶質と溶媒の混合物が時間とともに均質な混ざり合いになってくるような現象の如く、いま人口移動が起こっているような気がする。

 

 

パン屋さんを興しに移住されている方や、地方の農村に紛れ込んでネット関連の事業を行っている会社など・・・いろいろなやり方があるものですね。お国に頼らなくても、やってる人はやってるのだな・・・生き方再発見ってやつ。もちろんそんなに簡単な事ではないと思うのですが。

としの瀬

12月7日 月曜日 晴れ

無事スノータイヤも履き替えた。初雪前に滑り込みセーフ・・・と言いたい所だがなんだか暖かいな、今年の冬は。エルニーニョさんのいたずらか。 平均気温がまだあまり下がらないためか、さほどインフルエンザ君の噂も聞かない。フランスでは温暖化の会議が開かれている訳なので、お天気の神様もそのお膳立てしているところなのだろうか。事情あって深夜(というかほぼ早朝)に京都市内河原町通を南北に縦断する事がしばしばあるのだが、毎回巨大カラオケビルからゾロゾロと若者達が出てくるのを目撃するのだけれど、この間なんてコートに身を包むどころか半ズボン(ほんとはもう少し違う呼び名がある洋服なのかもしれないが・・)を着ている子らがいたのには驚いた。・・・若いっていうことやね〜

saru

来年の干支・頂き物のおさるさんを置いていたら「先生!職員や患者さんの言う事に良く耳を傾けて下さいね・・っていうことですよ」っていうありがた〜いお言葉を頂いた。

なるほど、しみじみと・・・そういうことですか。

うぃんうぃん v (^ ^) と言われましても

12月4日 金曜日 しとしと雨

ちょっと力を込めて書いてみるっ!!

ツイッターのRTで知った小中学校作文コンクール・文部科学大臣賞作品の中学2年生の作文。叔母が立候補した市長選挙運動を手伝った自分の父親が、公職選挙法違反で検挙され、その時の体験を元に綴られた文章である。内容もさることながら、小説家ばりの文章にすこし驚いた。で、すぐに思い出したのが乃南アサさんの”風紋”っていう小説だった。最近起きたパリのテロ事件で、容疑者の親戚という人がテレビでのインタビューにさほど悪びれる事もなく、淡々と応答している映像を目にしたのだが、日本だとまずあり得ないなと思う。本人はおろか、肉親はまずもってバッシングの対象となるだろう。謝罪の態度がなってないとか、誠意を示さないといけないとか、つまり極悪犯人の家族はまずもってみな同様に極悪で、批判の対象となるのだ。乃南さんの小説では、加害者の家族はもちろんのこと、被害者までもが色々な過去を暴かれ、その家族丸ごと好奇の対象となって行く様が描かれている。その人はその人、家族は家族で、すなわち個人は個人ていうことをもう少し考えた方が良いのかもしれないなってのが、その本を読んだときの小生の感想。でも私たちって・・好きですよね、『DNA』が。元に戻ってその中学生の気持ちになって考えてみると色々と複雑な感情を抱いてしまうのだ。お父さんがある日突然犯罪者になるってこと、ちょっと想像できない。その実、その犯罪ももしかして・もしかすると、悪意のほとんどない、ちょっとばかり専門家らしい他人任せにして、自分は他でひたすら頑張ってたからに他ならないのが実情、という事なのかもしれない。実際のお父さんは、自分の思いに一途に頑張ってただけなんじゃないのかなって、少なくともその中学生は感じているようなのだ。『みんなは真実をわかってくれないのだ』って。小学校5年生の頃の自分の体験を思い出すことがある・・。ソフトボール大会の学校代表チーム(Bチームという2軍だったのだが)に選ばれて出場した試合で、ヒットで出塁したあとに後続のバッターが内野ゴロを打ち、ボクは2塁に滑り込んだのだ。自分ではわかる、右足が野手のタッチよりも先に2塁ベースに届いていた事を。でも無情にも審判の右手は高らかにアウトを指示していた。別段勝敗を喫するような重要な場面ではなかったはずなのだが(実際にベンチのみんなはドンマイドンマイって言って笑っていたような)、ボクは瞬間的に”なんでやねん・・”って思いっきり泣けてきたのだ。文句を言ってもどうしようもない大きな相手に抱く無力感に、小学生だった小生の心はぐしゃぐしゃに潰されたのだった・・・。今考えると取るに足らないようなつまらない事なのですけど。

で、やっぱり気になってるのはTPP。自由競争は双方にとって雇用の拡大と商品の輸出につながりウィンウィンです・・・ていう説明に小生はそのマユツバさ加減をぷんぷんと嗅ぎ取るのです。そもそもウィンウィンっていうことばからして、あんまり好きではないのです、というか大嫌いなのだな。だから、担当大臣がマイナンバーの歌謡曲を歌おうが歌おうまいが、トクをする国があれば、もう一方の国は損をするはずなのですね。絶対これは譲れない・・・でないと中学校で習った物理学の力学的エネルギー保存の法則に反するもの。この世の万物は、運動エネルギーを得る為には位置エネルギーを失うのであり、摩擦と抵抗がある限りは永久運動機関など存在しないのでありますっ!! 世間では・・・8000ページ(だったかな?)にも及ぶ条約の合意文章が、この期に及んでまったく日本語訳がなされていないという事実にも頓着なく、ましてや ”細工は流々仕上げを御覧じろ” とばかりに、途中の経過なんていっさい知らされない私たちは、未だになんにもわからないのであります・・。せめて国会議員さん達はわかってくれてるのかな・・・

来なくなった郵便

11月30日 月曜日 雨

マイ難波〜って変換されましたね、私のPC。”個人番号”って変換されなかったお。そう言えば・・とある人が、1割ぐらい誤配送があるんじゃないの?って言っておられましたけれど、逆にまたある人は、国民の9割に書留で郵便を届ける事ができる国って、そうザラにはないよ・・とも。う〜ん、まあどっちの解釈が現実に近いのか良くわからないのですけど。そう言えば、アメリカから帰国してからしばらく毎年届いていた銀行の配当結果みたいな期末決算書みたいなやつ、いつからか届かなくなった。一定額以下の預貯金の人には毎年の口座維持料金みたいなのを取られるのですけど、小生のはそれが尽きたのか、な〜んにも来なくなった。でもSSN(social security number) 日本でいうマイナンバーは多分生きてる・・もう必要になる事はないのだろうけれど。

 

 

 

 

 

 

米国メイン州で見られたオーロラだそうな。美しいですね。

星野道夫さんの愛したアラスカ・フェアバンクスのオーロラとか、実際にその目で見ると失神してしまうのかもしれない・・・

交差する矢印

11月25日 雨

北海道はなにやら積雪だとか・・・スノータイヤ急がねば、と思って電話したら、1週間は見込んで下さいとのお返事。毎年のことながら、喉元過ぎれば暑さを忘るる超平凡人なワタクシである。早く交換したら、高いタイヤがチビるしな・・などと考えてなるべく交換時期を遅くしてしまって、初雪はノーマルタイヤでおそるおそる・・・みたいな失敗、嗚呼。

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混沌とする中東情勢・・なんて、小生もよくわからない派なのですけれど。最近は何となくこの方の威厳が醸成されつつあり、Oさんよりも肝の座った御発言があるなと思っていた矢先に、戦闘機撃墜の事件なのだとか。う〜む、どうなるのだろ。欧米中心の有志連合もアサド政権と対立しながら、政権と反目する反政権派に対しても対テロの制裁を科さねばならないという微妙な立場なようであり。ロシアとも協調して空爆とかいう報道を耳にするのですけれど、そのロシアはアサド政権を水面下(もう表面的に・・かな)に支持していたり。新聞の勢力関係図も協力関係にある各国が、それぞれ反目する勢力を応援していたりするのだな・・。交錯する世情・・・嗚呼、無情 人生行きがかりじょう・・・っていう座右の銘のバッキー井上さんの本を読んでみた。かっこ良い、普段は錦市場のお漬け物屋さんの店頭に出ていらっしゃるようです。

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