京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

オンライン会議

11月16日 火曜日

昨日は業務終了後に、基幹病院の先生のオンライン講演会に参加しました。コロナの功罪、といってもほとんどが罪なのでしょうが、数少ない功の部分のうちの一つがオンライン会議の普及になるのではないでしょうか。オンラインジョブも一応そこにカウントしても良いかもしれません。オンライン会議は運営担当の方の力量でかなり優劣が決まると思いますが、何よりも在宅で参加できるのが大きな魅力です。開業医のお勉強にはまさにうってつけですね。最近は学会もオンラインかつオンデマンド視聴ができるものが増えており、これに関しては、コロナ後も無くなってほしくないな〜と思っています。昨日の会議の後には、今後の構想もちょっと膨らんだりしています。それでは、朝からの雨も止んできているようです、今日もみなさま良い1日を過ごされますように!

週はじめ

11月15日 月曜日

月半ば・週初めの1日が始まります。

日頃情報交換に活用している、開業医師のオンラインサロンがあります。最近では、恒例となりつつある「今年導入してよかったものスレッド」などを参考にして、当院でも同じような活用ができないかとか、考えたりしています。ちょっとした困りごとなどが、本当に共感できるものが結構あって有用な場となっています。1人だけで考えてもなかなか解決できなかったり、盲点だったりするものが多く、情報提供よりも収集活動に勤しんでいるのが実態ですが・・。自分のできる範囲で貢献できるような投稿を時々はしています。実利益なしのボランティアで立ち上げられたサロンなのですが、参加者が多くなってきて、色々なトラブルもあるようです。管理人の人はさぞかし大変だろうなと思います。匿名での活動の場でこそ、規律や節度を保って行動すること大事ですね。それではみなさん、良い1週間をお過ごしください。

積極的勧奨を再開

11月13日 土曜日

昼には16度となる予報ですが、朝は寒いです。

さて、今週はワクチン関連の結構重大なニュースが報じられています。ご存知の方もおられるかもしれません。積極的勧奨を控えるとされていた子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)が、再開されることが厚生労働省の審議会で決定されたということです。接種後に体調不良を訴える方が出ていたため取られた措置でしたが、結局薬剤接種との因果関係がないという結論に達したようです。接種を逃していた方への救済策が取られることになると思われます。また、自己負担で接種をした方達への配慮も話題になるかもしれません。ただし、接種後の体調不良はHPVワクチンに限らず、どのようなものでも生じうるわけですので、そういった方達への十分なケアや、接種をすることをためらっている方達への配慮も同時になされなければならないと感じています。当院でも院内の掲示の効果もあってか、昨年あたりから接種を希望される方が増えています。

この問題を当初から熱心に取材をして報じられているバズフィード・ジャパンの岩永直子氏の記事をリンクしておきます。

健診異常への対応

11月12日 金曜日

毎日書いている気がしますけど、寒くなってきました。

最近健康診断後の結果を持参してご相談に来られる患者さんが多いです。自治体で行われる特定健診が夏にあるのでそうなっているわけなのですが。もちろん春のところもあるでしょうから、これは当地でのお話となります。特定健診は生活習慣病の早期拾い上げをターゲットにしているので、血糖値・コレステロール(脂質)・血圧が主となります。あと肝機能や腎機能という将来の健康生活に重要な指標も含まれています。血糖値や肝機能は、急激な悪化を認める場合には次に体重の項目に注意します。これが昨年の数値プラス3㎏とかになっている場合、解決への道は”減量しましょう”ということとなります。血圧が高くて腎機能に上向き矢印が付されている場合には、”塩分を減らして、毎日血圧測定をしましょう”になります。脂質異常(コレステロール値)については、ややこれらと趣が異なり、もともとの体質的なことが関与している比重が高いので、将来の血管硬化の病気(脳卒中や心筋梗塞)へのリスク計算をして、お薬を処方するかどうかを検討することが多いです。多くの場合に言えることですが、喫煙・肥満・塩分摂取過剰が当てはまるかどうかを考えて、該当するものを減らすことを考えると良いのです。血糖と肝機能と中性脂肪については、特に食事療法が効果的だと思います。食事療法とは何ぞや?・・・何か体に良いものを食べましょう、それは納豆?玉ねぎ?菊芋?・・・ではなくて、摂取カロリーの過剰を抑制しましょうということなのです。すなわち・・・腹八分目、何か食べればよいものを探すのではなく、今食べている量が多すぎる場合にはそれを少しずつ削りましょうということとなります。運動も良いのですが、運動と食事療法はセットでやらないと、「がんばって歩いてきたから、今日はこれぐらい食べても・・・」現象が生じて逆に体重増えたってこともあります。なので、まずは食事制限を徹底して行うのが得策なのかなと感じています。以上、超簡単な・健診後の生活様式へのアドバイスでした。(もちろん個々の患者さんによってそれ以外のことや、単純にここに書いたことが当てはまらない場合もありますので、かかりつけの医師にご相談をお勧めします)

まだあたりは暗く

11月11日 木曜日

縁起が良さそうな並びの日付です。朝のドライブの時にはあんなに明るかった水平線が今の時期、空と海の境目がわからなくなっています。まだ辺りが真っ暗な早朝に走っている時に、家に灯るあかりをみると何だかほっとします。時々訪問する施設の窓のいくつかが明るかったりすると、ああ・・誰か朝ご飯作ってるのかな?とか、利用者の方がゴソゴソ動き出しておられるのかな?とか思いながら、なんとなく一緒に頑張ってる感が湧いてくるのです。今日はまだ眠気が取れない早朝です。なぜか?夜に本を読みながら眠ってしまい、深夜に起きて、それからいくつかのメールに返信してしまったので、そこから目が覚めてしばらくスマホをいじってしまいました故・・・。言語学者さんのエッセイを読んでいたのですが、言葉あそびという感覚でページをめくるのが止まらなくなってしまいました。以前から気になっていた「が/は」問題も案の定俎上に上げられています。ユーミンはなぜ・・・恋人がサンタクロースというようにタイトルをつけたのか? 養老孟司先生は、昔ばなしを取り上げて、昔あるところにおじいさんとおばあさん「が」いました。おじいさん「は」山へ芝刈りに・・・と続いていく日本人がみなよく知っている文章を素材にしておられます。おじいさんが・・は、英語で言うとan old manで、おじいさんは・・は、the old manになるのだと仰っています。なるほど〜

それでは今日はグッと気温が冷え込む1日になりそうです。みなさん暖かくしてお出かけください! (朝の番組みたいになってきたな)

立冬すぎて

11月10日 水曜日

だんだんと最高気温が下がってきたようです。あと一ヶ月半で今年も終わろうとしているのですから、当たり前と言えば当たり前です。冬場は風邪が流行したり、予防接種の業務があったりで毎年忙しく過ぎていきます。一日を終えるとそれなりに疲労感がありますが、それもまた幸せなことだと考えるようにしています。自分のできる範囲のことは限られています。来院してくださる方のニーズを埋めることができるように努力したいと思いながらも、でも時々脱線したり、抜けていたり・・。なかなかパーフェクトな1日を達成するのは難しいものです。今後もより一層、皆さんに満足してご利用いただけますように。

雨宿り

11月9日 火曜日

寒冷前線が通過しているようです。過ぎれば寒くなるのでしょうか。昨日は変に暖かかったのでそろそろ覚悟をしないといけないと言うことなのでしょう。立冬なのですから。さて、車で通りすがりの家の軒下で、猫が雨宿りしていました。動物も雨に濡れるのは嫌なのだな・・・と思いながら、じっとして、その猫は一体何を考えているのだろうかとふと考えてしまいました。野良猫さんなのか?たまたま家に帰る途中にそこで足止めを食らっているだけなのか?投票権もなく、地球温暖化など知る由もない彼らだって、この国の住人なのですね。自然も人生も厳しいことだらけだけど、お互いがんばろうぜ・・・。さて、みなさんいよいよ冬を迎えますので、お体くれぐれも気をつけてお過ごしください。

軸刈りあかん

11月7日 にちようび

おはようございます。以前から猫の額ほどのお庭に芝生を育てています。芝生と言えば「おじいさんは山へ芝刈りに・・・」なのですが、あの「芝刈り」は、私たちが想像する「芝刈り」ではないそうですね。夜にかまどにくべる枯れ木とか落ち葉を集める作業のことを示すことのようです。私のやつは皆さん想像通りの芝刈りです。色々な病気や感染症があるので、芝も美しく育つためには相当な手入れが必要です。ずぼらな私がそれでも何とか普通の5分の1くらいの労力を費やしているのですが、なかなかそう甘くはありません。色々と調べてみると芝刈りにも理屈があるのです。長~く伸びたものを一気にザクっと刈ってしまうとダメなのです。芝の成長点ってトップから約3分の1くらいのところにあるらしく、そこより深く刃を入れてしまうと緑の新芽がなかなか伸長できないとのこと。なので、マメに手を入れることが最重要なのですね。知れば知るほど私にはムリな営みだなと・・・。目標はことごとく諦めてしまう性格なのですが、なんとか今のところは踏ん張ってやっています。ところで、この刈り込みすぎのこと、軸刈りと呼ぶのですね。作業しながら、今日は色々とこの言葉から連想していました。例えば人を育てるのも、ある成長点以上に矯正しすぎるとダメなのではないかな~なんて思います。子供だってそう。グウの音も出ないほどにやり込められると、成長点ごと失ってしまって立ち直るまでに時間を必要とするのでしょう。大人である私たちは、そこの見極めをしてあげる必要がありそうです。その子たち、その人たちそれぞれの成長点がどこにあるのか見定めて・・・その少し手前のところまで刈り込んであげるのが良いのでしょうね。うん、何事もやりながらお勉強になることがあるのだな・・・。あ・・誤解なきように、あくまでも「猫のひたいほどの面積」ですので・・・

お天気も良いです、みなさんどうぞよい週末の一日をお過ごしください!

聞いたことない賞

11月6日 土曜日

COP26の演説で「化石賞」というニュースのヘッドラインをみて、化石賞?なんだろうと思ってしまいました。ノーベル賞⇄イグノーベル賞みたいなものかな?と想像したのですけど、まあ当たらずとも遠からじと言うところでしょうか。11月というと思い出すのは大学の頃の学園祭のシーズンですね。10月末から数日過ぎて、一つ月が替わるだけで気温がグッと下がってきて、ダウンジャケットを引っ張り出してくる必要がありました。今年の感覚はそれからするとかなり暖かいです。やはり確かに気温は上昇してきているのでしょう。COP26のまとめ報道を斜め読みしてみるだけでも、欧州を中心として危機感がハンパないですからね。世界最大級の産油国であるサウジアラビアが未来の産業構造の改革に取り組もうというのですから何をかいわんやという状況かとも思います。おそらくスピーチの原稿は官僚の方々の作品だと思うのですが、現有の国内産業界向けに無難な回答を考えたところ、化石賞の名誉に浴したということなのでしょうか。あまり良くない流れですね。折角選挙を終えて、国民の賛成多数をもらった強い政権なのですから、国際社会の耳目を別の意味で集めるような発信をしていくのが良いのではないでしょうか。私は国としての最大の安全保障は、ミサイル何発だけではなく、それ以上にプレゼンス(存在感)とリスペクト(敬意)だと考えています。なるほどいいこと言うな・・・という国にはそれなりの発言権や畏怖の念が生まれてくるのではないでしょうかね。土曜の朝だというのに、ちょっと力が入り過ぎてしまいました、いかんいかん・・・・それではみなさん週末です!ゆる〜くのんびり過ごしましょう。

診断は小さなことのつみかさね

11月5日 金曜日

確か小学校の頃の文集のタイトルが「つみかさね」だったように思います。なかなかうまくつけられた題名だと思います。そして今でも記憶に残っているのですから・・・。医学の世界では身体所見と言う言葉があります。心臓の音がどうだとか、皮膚の感じがこうだと言うような、みたり聴いたり触れたりして、患者さんから得られる情報です。一般診療所ではとりわけ、とても大切なことです。病院ならCT検査とか一発で決まり!みたいな疾患でも、そんな機械がないですし、いくらでもお金をかけて良いというような条件でもありませんので、ちまちまと診察して病気に迫らなければなりません。様々な現象にもいちいち名前がついたりしています。発見した人の名前だったり、何かに例えた名前だったり。一つ一つの所見の持つ威力は小さいのですけど、それを寄せ集めると確かに一つの病気に診断が収斂していくということなのです。こう言うことがなければ開業医は枕を高くして眠れないです。あの診断が正しいのか、こっちが正解なのか・・・?そういう不安を払拭してくれる”小さな所見”たちに感謝です。政治家の人たちが一票一票の重みを感じるのも、もしかすると似たような心境なのかも知れないな・・とか、この選挙期間中に感じていました。世の中多くのことは小さなことの「つみかさね」で成り立っているのかも知れませんね。

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