京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

盛夏

8月3日 火曜日

8月1日は富山や東京八王子市にも空襲の大きな被害があったこと知らなかったです。富山はその99%が焦土となってしまったのだとか。毎年その日に行われるはずの神通川花火大会は2年連続で中止となっています。神通川って空襲とかカドミウムとか、色々なものをみてきたのですね。以前もご紹介した渡邊先生のAI技術を用いた戦災写真の色付け写真、白黒だと昔そんなことがあったのか・・・なのですが、色彩を帯びると我が事のように感じられるのが印象的です。夏はオリンピックとか、花火とBBQとかも楽しい季節ですが、私は毎年、航空機事故と過去の歴史を振り返る時期にしています。

朝から土砂降りの雨です。今日も穏やかな良い1日でありますように・・・

 

 

 

 

「えらいです」

8月2日 月曜日

暑い日が続いています。患者さんに、いかがお過ごしですか?と問いかけると、えらいです、と返ってくることが多いです。もちろんそれが病気によるものではないということはご存知の上で話をされるのだと思いますが、それもかかりつけ医のきく仕事のうちの一つだと思って対応しています(なるべくそのつもりで・・・)。そこからどういうふうにお話を繋げていくのか、それも一つのテクニックなのかもしれません。それは病気ではないので、で片付けてしまうのか、日頃の生活の様子を尋ねて何かのアドバイスができるのか、その時の時間的余裕(待ち患者さんの多寡)にも依存しますが、なるべくお話を少し膨らませてどこかに着地させるようにしなければと考えています。きちんと実行できているかどうか自信はありませんし、時に本当の病状としての”えらさ”であることもありますので、そこは結構難しいところです。1−2ヶ月に一度の面談や診察の時間を一つでも有意義なもので終わらせることができるように配慮しなくては・・・と思いながら、でも忙しくなると忘れてしまうのですよね。どこまでいっても100点をもらえないワタクシのおしごとぶりです😢

とりあえず・・目の前のお仕事をひたすらこなすことと、今日の深夜から「映像の世紀」が連夜再放送されるそうなので、コレは録画だな〜と思っている月曜日の朝でした。では皆さん、今週も良い一週間となりますように!

time flies!

7月31日 土曜日

今日で7月も終わりです。ほんとにはやいです。暑い日はちょっといつもより冷房を効かせて涼しいお部屋でスイカでも食べながら、オリンピックの好きな競技でもみてお昼寝でも・・・したいところです。そういえば、夏場に食欲を失っている方や、病気でなかなか食事が進まない方にもスイカって結構良いのかなと思います。水分と糖分と少し食塩をふりかけると塩分や電解質の補給にもなります。難知性のご病気で在宅療養をしている方へのアドバイスで最近多用するフレーズは、水分・糖分・塩分に分けて考えてください。形式的におかずとご飯・・などに捉われず、先程の三つの要素をとりあえず満たしてあげられればそれで当座は乗り切れますよ・・・ということを申し上げています。もちろんそれにタンパク質の摂取などが望ましい場合もありますが、生命の維持には少しくらい欠けるところがあっても、それほど思い悩まなくても結構大丈夫なものです。特にがんの在宅緩和療養をされている患者さん本人にとっては、食欲がないところにきて、”食べさせられる” プレッシャーはきついものがあると思います。

今もこの地球、70億人余のひとそれぞれの夏が進行しているのだな〜と思いながら書いていたのですけど、半分くらい?の人にとっては今は冬であることに気づきました。そもそもが夏季オリンピックっていうのも、北半球の人たちのものですね。2032年にはオーストラリアのブリスベンが開催都市に立候補しているそうですけど、比較的温暖な都市なのでしょうけど、この地に選ばれたらいつ頃開催されることになるのだろう・・・?

現場をみる

賢明な方であれば今の状況が良くないのはすでにお気づきのことかと思います。未だに風邪と一緒という言葉が踊っていたり、スポーツニュースで沸いているメディアを見たりすると、今ひとつ切迫感が伝わらないのも無理がないかもしれません。東京や大阪で実際に病棟を診ている方達の声もよほど忙しいのか、状況が悪くなればなるほど呟くどころではなくなるのでしょう。確かに、部分的に数字だけ見ていると色々な論が立てられるかもしれません。重症の比率は・・・とか、高齢者はワクチンで守られているので・・・云々、確かにそれらは事実だと思いますが、現場を一眼見るとだから安心とは軽々には言えないと思います。他方で、若い人たちが感染の主体で・・・というと、彼らはなんとなく責められているような気がすると思います。実際には、ワクチン接種の優先度を高齢の方に譲ってくれている方達なわけです。感謝と慰めの声をかけてあげて然るべきで、ゆめゆめ  “勝手で軽率な彼らの行動が・・・”   などとは言ってはならないのではないでしょうか。

最後に一つ希望の持てるニュースで締めくくっておきましょうか。今回のワクチンの立役者である独ビオンテック社が、マラリアに対する新たなワクチンをmRNAの技術で開発中であるとのこと。この技術の素晴らしい点の一つは、抗体製造などに比べてはるかに早いスピードで進められることだと思われます。すでに指摘されているところですが、感染症予防の領域は今まさに時代の分岐点を観ているような気がします。後から称賛の目で振り返られるようになるであろう時を、私たちは今過ごしていると思っています。

それでは今日も皆さん良い1日をお過ごしください。

苦役と美徳

7月28日 水曜日

今日は外来→いつものアレ→街に出ていくやつ の順序でお仕事の予定です。昨日は時間的にはかなりロングな仕事量をこなしました(実際の成果は不明です・・・)。さて、この場で結構自分でするメシ作りの話題を提供しています。コーヒーがどうとか、出汁がどうとか(これはあまり書いてないか)について御託を並べています。昨日たまたま知った、ライターで食の安全とか農業技術に精通しておられる松永和紀さんの記事を読みました。顆粒のほんだしについてのものです。手抜きでネガティブに語られがちなほんだしですが、実際の製造過程を知るとそう単純に結論づけるのは早計であるということがわかります。

読む・えいよう 顆粒状のだしや液体を使うのはよくないこと?

手抜きだから・・・とか、身体に悪そう・・・とかいう印象を持たれることがままあるかと思いますが、味も良いし、手軽に利用できるし、実際の製造過程では鰹節がたくさん使われていたりして、別に化学調味料まみれの製品では全くないことがわかります。手作りで、時間をかけて、はもちろん良いのですが、手軽に最小の労力と時間で効率よく・・・も大変意義あることですね。私なんかは、冒頭に書きましたようにたくさん働けば働くほど自己肯定感の増す人間でして、今の若い人(このフレーズがすでにヤバい)から見ると、旧世代の代表格なのでした。最近はそれはそれで良いのだけれど、もっと豊かな感覚を身につけなければ・・と思いを改めています。時短、効率、合理化は大事な概念です。もっとも、ドリップコーヒーを淹れたり、昆布とか鰹節でゆっくり出汁を取るのも大好きです。それは、単にその過程を楽しいと感じられるからやっているだけで、こうでないとダメ!というつもりは毛頭ありません。「時間をかけることが美徳、時短は手抜き」から抜け出して、もっと気楽に肩の力を抜いてやってもいいことたくさんありそう。

ではまた!

うまずたゆまず・・・

7月27日 火曜日

月日はどんどん移ろいます。夏休み・・入ったと思ったらすぐに8月、そして高校野球が終わったら(今年は開かれるのでしたっけ?)休みも終了(超絶字余り)。小さい頃にはよく感じたものです。そして残っているのは宿題の山でした。まあそんなこと関係なく、子供さんたちには夏休みにしかできない体験をたくさん重ねて欲しいものです。私は・・数日のオフと本読む時間と家族で過ごす時間があればそれで良しですね。賑やかなオリンピックの結果の報道に紛れて、増加している感染者数がどうしても気になっています。ワクチンもまだまだ十分とはいえない接種率ですし、供給数にもまだ不安定要素が残っています。先行2社のすでに確保されている数の上に安住することなく、他国に供給している3社目のものや、新たな申請が出されている4つ目のJ&Jのものなども、引き続き確保するように交渉しておいた方が良いのではないかな〜とか、勝手に考えています。ふと横目を見ると、1年越しに備蓄されているサージカルマスクが山積み状態になっています。高い買い物だったけど・・・自分の心の安心には必要だったのです。私が総理大臣になったら・・・国家財政はおそらくマスクとワクチンで破綻してしまうな😢 超悲観論者のさえない医師のつぶやきでした。今日も誰でもできるかもしれないけど、自分にはこれしかできないこと・・・一生懸命やっていこうと思います。良き1日となりますように!

抗生物質とGKBRについて

7月26日 月曜日

知り合いの(医師ではないが、半分同業者のような)方に治療をする機会があった時のことを書いてみます。ある細菌感染症が疑われたため、抗生物質の点滴をして治療をすることになりました。お仕事柄、薬品の名前などもよくご存知でした。私がこのお薬でいきましょうか・・・ということを話すと、「一番良いやつでお願いしますね」という意味のことを仰いました。このニュアンスがうまく表現できないのですが、何となくちょっと誤解されているのかな?という印象を受けたのです。抗生剤には良いものとか悪いものとかがあるわけではありません。Aという薬剤はBという細菌に効果があるとか、Cという薬剤はBには効かないけどDの細菌はターゲットにできるとか、あくまでも標的とする微生物にどの程度の効果を有しているのか(スペクトラムと言います)という事実が存在するだけなのです。当然薬剤には公定の価格がありますので、高価なお薬もあれば安価なそれもあります。しかしながら価格もまた薬剤の良不良を推し量るものではありません。あるのはひたすらどの標的にどの程度の効果があるのか?というファクトだけなのです。たとえCがAよりも良い(高価)としても、Bという細菌感染症に罹患している方にとっては、CよりもAの方が望ましいのです。それどころか、いわゆる”高い薬”を濫用して、抗生剤に耐性を持つヤバい細菌を生み出してしまうという皮肉な現象すらあるのです。例えば、夏の台所の風物詩でもある(?)私たちに蛇蝎のごとく忌み嫌われている茶色の昆虫「GKBR」について考えてみましょう。発見した時に、よく効くアレを持って来て!と言われて、水鉄砲を持っていくと呆れられるでしょうけれど、さりとてそこにライフル銃を持っていっても副作用の害悪が懸念されますよね。それと同じこと・・・コレは例えが悪すぎるかな。まあそんなことですよ。もう随分と古い時のことについて、ちょっと思い出したので今日のお話の素材にしてみました。それでは本日も皆さん良い1日をお過ごしください!

FUBAR

7月25日 日曜日

昨夜映画をボーっとみていると出てきた単語です。第二次大戦の頃の米軍で語られていたスラングだそうです。意味が分からず、初めは大統領の名前と何か関連があるのかなと思ったのですが、調べてみるとまったく異なるスペルでした。Fucked up beyond all recognitionの頭文字をとったものだそうです。あらゆる認識を超えためちゃくちゃなこと・・という意味らしいです。ひどく無意味で非合理的で無茶な要求を罵る感じで使われていたのでしょうかね、戦時中ですから。ノルマンディー上陸作戦を背景に描かれた作品だったのですが、現代の戦争はこれとはまた異なるものなのかもしれないなと思いました。無人の兵器などが一瞬で街を破壊するようなものが主流になると、最終的に人と人が取っ組み合っているようなことはもはや生じないのかもしれません。とある経済学者の講演で、戦争は最大の景気刺激策だったのだというお話を聴いたことがあります。たしかに統計的には第一次大戦のころは日本だけでなくアメリカやドイツなども大戦景気で沸いたようです。反対に現代の戦争は景気をもたらさないとも講演では語られていました。人が戦地に行かなくなっているので、本国での人手不足も生じないし、儲かるのは軍需産業だけということのようです。・・・なんで今日はこんな内容になったのだろう。さてさて、それではお仕事に馳せ参じてまいります。

すこしでもsomething better than FUBARに巡り合うことができる一日になりますように・・・みなさんも have a nice day!!

何もしなかった

7月24日 土曜日

4連休の方もいらっしゃるとは聞きますが、当院は今日は平常営業です。2日間ほんとに何もせずに過ごしました。特に仕事に関連することは極力やらずに過ごしました。久しぶりのことですね。おかげさまで、今日はやる気満々・マンです。おやすみって必要なのだなと実感しました。昼寝しながら本を読んだり、コーヒー飲んだりしてたのですが、気温もどんどん上昇していってたようです。エアコンが入っていても何となくじっとりと汗をかくのは不思議なことです。合間に屋外で除草作業とか洗車をしていると、露出部に掻痒を伴う発疹が・・・かぶれたみたいです。患者さんにはあれほど言ってるのに「お外での作業の時には、長袖着てやった方が良いですよ」、自分はしないのだな。あと・・・溝掃除の影響で腰痛になってこられる方に「なるほど・・・そういう労働は、一定時間で切り上げて、一度にやろうと思わない方が良いですね」とか、”指導”をするのですけど、「こんなものは集中的に短期間でやってしまわないと、何日もかけてやりたくないな」というのが本音でした。嫌なことはできる限り、無理をしてでも頑張って、何日間も同じことやりたくないですもんね。おかげで今後は患者さんへの声かけも変わっていきそうです。「しゃーないですね、じゃ、あとはご褒美に数日おやすみしてくださいな」多分、そういうわけにもいかないので何とかしてくださいよ・・・というお答えが返って来そうですけど。

さてと、今日も朝から快晴のようです。皆様良い週末をお過ごしください!

目に留まったコトバ

7月21日 水曜日

ふうふう言いながら今週の給水所直前までやって来ました^o^/  あと少しで・・と考えると余計にしんどくなるな。時間のことを考えず、何もしないでひたすら本が読みたいなと思っています。運転の途中とか、街を歩いているときに・・みかけると必ず気になって読んでしまうお寺の前に掲示してあるやつ「法語板」っていうそうですが。間違ってもヘイトとかは書いてないし(当たり前)、普通に良いなって思うことしかないので、いつも読んでは「どういうことなんだろう・・?」とか「日常でそういえば・・・」とか思いを巡らせるのが好きです。昔から好きなのは「今、いのちがあなたを生きている」という東本願寺の壁に掛かっていた(ような気がする)ものです。最近ネットで教えてもらったものですが「あてにするから腹が立つ」も個人的にはかなりのヒットでした。しかしな〜何もあてにせずに生きていくのは至難のワザですからね。っていうことで・・・今日も何かを、いやいろんなことをあてにしながら生きていくであろうワタクシからでした。現場からは以上です・・・

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