12月2日 月曜日

油断しているとはやもう年末です。そろそろ車をスノータイヤに履き替えて来るべき冬に(もう来ているか)備えておかなければ・・。

そらぷちキッズキャンプという、難病の子供たちのためのキャンプを主催されている聖路加病院の細谷亮太先生の記事が、週刊医学界新聞に載っていました。単に病気を治すためだけの医師に留まるのではなく、病気を抱える子供たちをそれぞれ一人の人間として尊重してあげるべく、これから生きる支えとして仕事をしていくことが大切という、とても示唆に富むインタビュー記事でした。対談しておられる東大寺福祉療育病院の富和清隆先生も、東大寺中高生活の間に横目で見ていた東大寺整肢園の子供たちのリハビリ風景が、後に自分が医師になった時に重度障害を持つ子供たちへのケアの取り組みの方向性を決めたというお話がとても印象的なさわやかな対談記事でした。お二人とも、単に病気を治すだけの医師の仕事から、もう一歩踏み出して活動されているのですね。

紅の豚

その中ででてくるシスターの言葉、”live deep…..” ヒトはどれだけ長く生きたかが重要ではないのです。時間は短くとも、どれだけ深く生きたか。考えてみれば生命の終わりとは、皆それぞれ平等に必ずやってきます。いくらお金持ちの人でも避けることはできない、かのスティーブジョブズも若くして逝ってしまったように・・。毎日同じようなことが繰り返されているような診察室にも日々いろんなことを見ることができます。「今日こそは泣かないぞ!!」と思ってこわばった顔をしてインフルエンザの予防注射にやってくる小さな子供たち、結局泣いてしまうのですけれど・・・。日々自分の記憶力の衰えを自覚しつつも、時々否定したりしながら、いよいよ覚悟を決めて「もう運転免許を警察に返上してきましたわ・・」なんて報告して来られるご高齢の方がいらっしゃったり。そういう心の機微を感じることができると、仕事も楽しいのです。