3月21日土曜日

コンテイジョンという映画を観てみました。香港で発生した新種ウイルスによってパンデミックが引き起こされ、世界中が大混乱していく様を描いたものです。感染クラスターを分析・追跡して発生源を追いかけていくアメリカCDCの担当官がそのウイルスに感染してしまったり、よこしまな考えを抱くジャーナリストが撒き散らすデマ、また人々の混乱はスーパーマーケットから日用必需品を一掃させてしまい、街中でヘイトと暴動が制圧不能な状態に陥っていきます。incubation period(潜伏期間)とかBasic reproduction number (R0)などのテクニカルタームが飛び交うストーリーは2011年公開の作品とは思えないくらい現在の状況を予見しているように感じました。ソダーバーグ監督おそるべしです。でも、この事態はおそらく感染症の学者にとっては、いつかどこかで必ず生じうるであろうということだったのかなとも思いました。例えば地震学者が、今後数十年の間で南海トラフにおいて大規模な地震が発生する可能性を相当程度あるものと予測していることのように、やがていつかはほぼ必ず・・・ということであったのかなと。今となってはG7の国の中で、外出制限などがなされていない国は日本くらいのものですから、我々はまだまだ映画のような切迫した危機感を持っていないように思いますが、先日対策専門家会議からも新しい提言がありましたが、まだまだ収束には長い道のりがあります。一旦収束するかに見えた感染が再び加速することも十分に起こり得る状況かと思いますので、これからも慎重な対応が望まれます。休校要請の解除に伴い、油断することなく今後も情勢をみていきたいと考えています。