3月23日 木曜日
いつもと同じ365分の1日であるのだが、起床後にパンを齧りながらネットを見ると、科学雑誌のエディトリアルコメントが目に入る。日本の研究成果の凋落についての記事。泣く子も黙る(まあ泣く子はこんな雑誌は見ないでしょうけれど)、サイエンスでございます。米国や英国のプロポーションに比して、日本の右肩下がりが話題に上がっているのです。その一方で中国の研究成果がこの10年間で3倍に増えているのだとか。確かに小生の留学時代を振り返っても、なりふり構わず研究成果を競っていた方々の顔ぶれはそんな感じだったかなと思います。この記事では、その間の日本の科学研究に対する政策の至らなかった点・・・これは国際的なトップ研究者を招き入れようとしたのだがあまり効果がなかった反面、というかその煽りで、若手研究者も育つ機会を失ったのではないかという厳しい論評でございます。加えて、神戸大学の岩田先生による分析、政府の言う”選択と集中”がよくなかったのではないでしょうかと言うのが当たっているのかなと思います。この間の我が国は、皆さんご存知のように不景気真っ只中でしたから、いわゆるお金になる研究にはどんどん投資をするけれども、(そういう意味での)身にならないものにはお金はびた一文出せませんよ・・ていうことに皆が賛同していたわけですので、これは官民一体の、”身から出た錆現象”かと、小生は考えております。うん、学問なんてね、お金のこととか忘れて、呑気な大学生とか大学院生がのんびりと、自由な発想でやらないといけないのですよ。ま、中国の人たちのモチベーションの凄まじさはまた我々の想像の範囲外なのかもしれませんが・・・。とにかくホント、なんでもお札に換算して物事を判断評価するってこと、やめませんか、政治家の皆さん。政治とは・・・明日枯れる花にも水をやることなのではないでしょうか(by あ〜う〜総理大臣)。小学生の喧嘩みたく(って書くと小学生のみなさんに失礼ですよね)、相手を罵り合ったり、品のない言葉をかわすような議論はやめにして、もう少し知的な方が出てきてくれないものかしらん。