4月27日 火曜日

近藤雄生さんの著書「吃音-伝えられないもどかしさ―」を積んどきました。著者ご自身がそれで悩んでおられたという吃音に、正面から取り組まれたノンフィクション作品です。以前にラジオのインタビューで近藤さんのお話を聴いた時から、これはいつかは読まねば・・・と思っていました。伊藤亜紗さんも同様のテーマのご著書があり、いつも書店で立ち読みしては「次買わんとな・・・」って思いながらお店を後にしています。単にしゃべろうとする言葉がなかなか口から出てこないという単純な現象だけではなく、色々な特徴があるそうです。さらにそれを克服するための、色々なご本人の努力や方策などもあり、本当に考えさせられるテーマです。ところで、吃音というと思い出す子供のころの思い出、だれしも一つや二つくらいはあるのではないでしょうか?わたしは小学生時代に、近所に住む友達がそうだったのをいつも思い出します。野球が得意だったその子も、なかなか言い出せない単語があるらしく、しょっちゅう体でリズムを取りながら、絞り出すように言葉を出していた映像、というか音声が今でも頭に残っています。舌の周りをなめる癖もあった彼ですが、あの時代だれも彼をいじめたりすることなく、彼の言葉を待つ時間と度量がありました。得意だった野球では、めっぽう速い球をホームランしたり、遠投したりするので一目置かれていることすらあったように記憶しています。小学生でしたが、すでに一定の大人な振る舞いができていたのですね・・・えらかったぞ、みんな。