4月5日 日曜日 さむ

昨日より最高気温が10度近く落ち込むそうです。みなさん明るく引きこもっていますか?すみません冗談にもならないコメントで。メディアでは盛んにstay at homeと繰り返されていますので、小生のデスクトップの片隅に常駐している渋谷スクランブル交差点前のライブビューも人影がかなり少なくなってきています。一方で、旅行者を相手にしているお店や、飲食店、悪者にされつつあるライブハウスや接客を伴う夜間の飲食店などの経営者さんたちの悲鳴は切実なものとなっているかと思います。売り上げがなく、人件費や維持費などの経費のみが積み上がっていく恐怖は想像にあまりある状況です。早く補償をしてあげてほしい・・・。キャッシュフローとっても大事なんです、というか生命線なのです。

ところで、この困難な状況も数年後に振り返ると、一つの時代の転換点だったなあと評されることになるのではないかと考えています。というか、そうあらねばならないと思います。まず1番は、私たちの公衆衛生の観念がより一層進むことです。シンプルですけど、外から帰ったら手を洗うとか、人前でせきをするときのお作法とかを定着させないとなりません。手前味噌ですけど、うちの奥さんおうちの設計図考えるときに、外から帰ったときにこの場所に洗面所があった方が、手を洗うときに・・とかって昔からずっと言っておられたのですよね。なんたる慧眼・・・(内輪話ですみません)。2番目には、働き方や学び方の見直しでしょうか。無駄に人が集まる必要はなく、ワークフロムホームで誰でも家に居ながらにして、子育てとか家事をしながらお仕事もできるというようなことや、本気で勉強をする気持ちがあれば、出席とか取らなくても、オンラインで授業を受けることができるようにする(そうすると、社会人になってからでも何度でも繰り返し、必要性を感じたときにすぐ学びの場に接することができる)ことも大事なのかなと思います。3番目に感じていることは、国民をリードする政治家を真剣に選ぶという文化も大事でしょう。いわゆる三バン(地盤・看板・・・)とかいうあれですね、そんなことで選ぶのではなく、本当に信頼に堪える人材を考えないといけないです。よく台湾の状況がそのお手本として語られているようですが、小生には詳しいことはわからないのでその是非の判断はみなさまそれぞれに委ねることとします。でも、後ろからペーパーを渡されてでしか答えられないような人に政策判断を任せるのはもうよしにしましょう。4番目には、いつ何が起こるかわからないという危機感をある程度普段から持っておいた方が良いのかなと思います。私的な生活面でもそうですし、事業所としても有事の際の対策は色々と講じておくことで、リスクの低減と地域社会への貢献を共生させていくような考え方が有効なのではないでしょうか。

さて、新型肺炎一色の感染症の現状ですが、他のものもちょっと見ておきましょうか。グラフは国立感染症研究所の発表してくれているウィークリーリポートの第5類感染症の項目から拝借しています。四角のぽっちで赤い線の目立つのが今年の状況です(過去10年間のグラフです)。

今年は流行が抑えられています。ワクチンのあたり年だったのではとか、それこそ新型肺炎で皆の衛生意識が高まった効果だとか言われていますが、もう少し検討の余地がありそうです。

よーれんきん の愛称(愛称は変か・・?)で人口に膾炙されつつある有名な細菌感染症です。真夏以外、通年で見られる感染症ですね。今年もやはり多いです。

りんご病です。2−3週間前には数名当院でも診断していました。

胃腸かぜっていうやつですね。ロタとかノロも含んでいるはずです。全体的に今年は少ないようです。

ロタウイルスに限ってみると、今年は本当に劇的に少ないです。これなんかみると、コロナ対策がうまく作用しているのでは?という推論も説得力があると感じられます。

オリンピック肺炎とか言われていたらしく、昔は4年周期で大流行が見られたということなのですけど、もう今ではあまり関係なく通年で毎年ある程度見られています。抗生物質が効きますのであまり怖がる必要はありません。

 

それでは、いかに予防接種が大事かということが一目でわかるグラフを・・どうぞ

どうでしょうか・・・2014年10月から定期接種化された水ぼうそうですが、2015年以降全くアウトブレイクを認めていないですね。

それでは保育所などで流行する水ぼうそうと並ぶ代表的疾患であるおたふく風邪はどうでしょうか。

2010年に見られた爆発的な流行を上回る感染はありませんが、最近でこそアウトブレイクは見られないものの、毎年一定数の感染者が報告されています。ちなみに以前の予測では2020年、すなわち今年が流行年になるのではないかという予測がなされていましたが、さてどうなるでしょうか?コロナによる休校措置なども影響を及ぼすのかもしれませんね。早くおたふく風邪の定期接種化がなされることを常々望んでいます!!

それでは最後に、かつて人類を滅ぼしてしまうのではないかと恐れられ、フレディ・マーキュリーの命を奪ったHIVです。今年も年初からの累積200例の感染者が報告されています。大都市では今なお無視できない感染症の一つです。

なが〜い表をご覧くださってありがとうございました。

では・・have a nice day!