3月29日 火曜日

発熱者への対応をしていて難しいのは、コロナ陽性ではない方の中に潜む重篤な発熱疾患をいかに漏らさずに診断するのかということです。医療機関によっては、発熱がある→コロナの検査をする→陰性確認する→「コロナ陰性でした、じゃあ」となってしまうパターンがあると聞きます。これなら、市中の薬局などで簡易検査キットを利用できるようにしておけば良いだけの話になります。陰性の患者さんに対しては、それでは何の発熱なのか?ということを探ってこその診療行為であると思われます。言うは簡単で行うは難しでもあるのですが。一般患者さんを同一施設内で診療しておりますので、動線をわけなさいと言われると、なかなか検査で陰性が確認できたとしても、フルに診察行為ができるわけではないのですね。偽陰性ということも想定した上でその後の診療計画を立てなければなりません。その方の重症度があまり高くないという場合には、ある程度時間をおいてから再診をお願いする場合もあります。なんで待たされるの?と思われるかも知れません。通常のかぜ症候群であったり、他の特定可能な病原体に起因する感染症であっても、すぐにアプローチしづらいケースが少なくありません。なぜなら、コロナも風邪も互いに似たような症状で発症しますので・・・。また発熱外来は、駐車場など待合室を分けて診療しておりますので、その間は院内の待合室はというと、全く進行していない”無”の状況となります。ただ時間が進行して行くのだけど、だれも患者さんが診察室に呼ばれないというイライラ感が漂っていることでしょう。最近は、ある程度裏方でやっている診察(防護衣に身を纏ってやるあの物々しい感じのやつです)も、一般に周知されつつあるようですし、コロナのゲシュタルトもなんとな〜く感じられるようになってきたので、前述のような戸惑いも私の中では徐々に少なくはなってきたのですが・・・。それでも難しい、昨今の「じょうずな外来診察システム」。そこに来てワクチンとお外まわりもあるので、一日は飛ぶように過ぎていきます。ではそろそろ・・・