5月5日 火曜日 晴れそう

昨日の夜はお気に入りのラジオ番組で、国立国際医療研究センターの大曲先生のインタビューがあったので聴いておりました。もちろんまだまだ気を抜けない状況ではあるのですが、大分ゆったりとした口調でお話をしておられたように感じました。4月上旬の状況からするとある程度のゆとりが出てきているようです。ほんとによかった。この一か月間はとくに医療態勢を支援するのに全力を投入する期間だったと思います。それがある程度達成されつつある今、医療以外の領域、特に経済分野への目配りが必要となってきます。さらに重要なのは、関係者への差別意識の問題があります。病院とその関係者や感染者を見る目がとても厳しいように思います。これは真実かどうかは存じませんが、ある地域では感染した患者さんが特定されて、住民からの非難を浴びたために引っ越しすることを余儀なくされたということもあると聞きます。医療に携わる者として、曲がりなりにもこの感染症の特異性と困難性を知るものとして、このようなエピソードは端的に言って最低だなと思います。悲しみの感情しか湧いてこなかったです。この国の民度はこんなものなのかと思いました。私はそんな地域や国に住みたくないなと考えています。新型コロナウイルス危機は、私たち人間にとって、より賢くなっていくチャンスになるのかあるいは、より分断を深めて狭量な世の中を作っていくのかの試金石を与えてくれているように思います。このちょっとした猶予期間に私たちは是非ともそういったことについての学びを進めていかなくてはいけないと思いました。

【音声配信】特集「新型コロナウイルスの臨床・最前線で働く医師に聞く。 現場では何が起きているのか?」大曲貴夫×荻上チキ▼2020年5月4日放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時~)

とくに後半の部分(44分以降)、必聴かなと思います。大曲先生の語り口はソフトで、その考え方には患者さんへの優しさがあふれている感じです。治療のエキスパートであるだけでなく、その周囲への目配りもできることが医師としてとても大事なのだなと改めて感じました。

先生のご紹介されていた日本赤十字の啓発動画です。

明日は・・・・ウイルス感染症の代表的病原体であるインフルエンザの研究を綴った書物を読んでみましたのでちょっとレビューしてみたいと思います。それでは have a nice day!