京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

振り返り

10月22日 火曜日

少しずつ朝トレを再開しています。関節のご機嫌がよろしくなって来ているようですので、まずはいつもの半分ぐらいの力で、半分ぐらいの時間をかけてやっていきます。さて、日経とフィナンシャルタイムズの主催で、感染症会議なるものが開かれているとのことです。WHOのテドロス事務局長のオープニングリマークに始まり、なんらかの提言を最後に発出されるというプログラムのようです。今年は新型コロナウイルスに対するワクチンも自己負担化されており、感染症のことを振り返る一つの良いタイミングでもあると思います。さて、今新たなパンデミックが発生したら、私たちは前回よりもうまく対応ができるのでしょうか。まず、あれほど言われた感染症対策の専門家不足の問題、育成のプログラムや対策に着手されているでしょうか。ワクチンや防護具の供給体制の強化ができているでしょうか?ワクチンはおろか、一般の薬剤の供給不足すら顕在化しているのが現状です。私たちも、適切な情報取得に努め、コミュニケーションエラーに対するアップデートができているでしょうか。いずれも大丈夫とはなかなか言い難い状況であると思います。喉元過ぎれば・・という私たちのついついやってしまいがちな過ちにも目を向けていくべきであるのかもしれません。という私自身も、いざという時の対策って全くできていないなと、会議のプログラムを眺めながら考えているところです。終わった後の振り返りってなかなかできないことですね。

アリも仲間

10月21日 月曜日

昨日は晴天で良い休日でした。さて新しい1週間の始まりです。がんばらねば・・・。週末に購入した週刊誌の書評コーナー(これが目当てで買っているのですが)で、「世界を支配するアリの生存戦略」という砂村栄力さんの書物が紹介されていました。アリの研究をしている学者さんなのですが、近年外来アリによる被害が日本でも顕在化しているとのことです。物流コンテナにくっついて遠路はるばる私たちの国にやってくるらしく、今人口に膾炙されるあのヒアリだけではなく、アルゼンチンアリというのが脅威になるかもしれないとのことです。アメリカではそれが繁殖して、不動産価値の下落を招いている部分があるらしく、日本でもそのことが懸念されるかもしれないということらしいです。外来種のアリがドミナントになると、在来種の脅威になるとのことです。たくましい生存力を培ってきた外来種が、のほほんとやってきた戦いに慣れていない在来種を駆逐してしまう恐れもあるのだとか。外来資本にやられるばかりの人間だけではなかったのですね・・・脅威の時代を過ごしているアリさんたちに何となく親近感を感じてしまいました・・・ともにがんばろうな!

かかりつけ医③

10月20日 日曜日

昨日と変わって朝から晴天です。書店巡りの週末を楽しんでいます。リアル書店が地域から減っているという記事が日経新聞にありました。その隣には、銀行やコンビニに設置されているATMが減りそうで減っていないという記事。数日前にはキャッシュレス決済の諸問題などのお話を伺ったばかりでもあり、時代の移ろいを感じながら、将来はどんな社会になるのだろうという、ありふれた素朴すぎる疑問に頭の中に?マークを作っています。書店で物色した書籍に、医師のエッセイを数冊交えておきました。3冊選んだのですが、3冊とも病院での待ち時間問題に触れられています。私の日々の診療でも、頭を悩ませることの一つであります。私が物心ついた頃(いつやねん)から「1時間待ち3分診療」と揶揄される決まり文句は今でも生きているようです。研修医の頃、シュライバーと言って教授の診察室の横で処方箋を書いたり、検査の説明や案内をしたり、同意書を取ったりするお仕事がありました。思い返すと、診察時間の始まる9時を過ぎてもなかなか姿を見せない教授に、担当の看護師さん共々ソワソワしたのを覚えています。古き良き(?)時代です。オーバーナイトの当直明けのシュライバーは、たいそう眠たく、船を漕ぎ漕ぎやっていたのを思い出します。おそらくそんなブルシットジョブはもうなくなっているのだと思いますが。ま、そんな感じで教授の診察は待って当然・・みたいな空気もあったのかもしれません。話は逸れましたが、待ち時間の解消策ってそれほど簡単なことではないのです。大学病院や大病院では、時間予約を設定して、その日の診察患者はある程度あらかじめ時間割を決めて来院していただくシステムになっていると思います。昔に比べてかなり待ち時間は減っていることでしょう。それならどんな病院でもそうすればいいのでは・・と思うのですが、病院の規模や地域や果たすべき役割によっては、そうもいかないのです。さらに、待ち時間を設定したら設定したで、ちょっと予期せぬことが生じた場合に発生する時間遅れに対する待ち患者さんたちの耐性の問題も生じることでしょう。約束の時間が来ているのに呼ばれないです・・・という訴えに対応する受付事務員の嘆きを耳にすることもあります。場末の小さな私どものクリニックではどうでしょう?もちろん時間予約制にしているところもあります。それでは、一人当たりいかほどの時間を取ると良いでしょうか?5分と設定しても、1時間あたり12名診察で、午前午後フルに見積もってもせいぜい60−70名となります。クリニックによってはそれでは回らないことになります。また、慢性疾患の定期受診患者さんだけではなく、発熱や体調不良の方に対する対応も大きな役割の一つです。時間予約で埋めて行くとしても、間にそういった当日発生のニーズの方への空き枠も準備しておかなくてはなりません。病院に期待されるニーズによって、臨機応変にその辺りの組み合わせを変えていかないといけないということです。一昔前なら、診察室の机の上に、待機患者さんのカルテが積み上がっていったのですが、今は電子カルテですので、画面上に「診察待」が蓄積されて行くのを横目で見て、焦りながら診察することになります。私の今の対応策は・・・3分診療どころか、ある時は1分診療、また別の人には10分診療か、もしくはそれ以上の時間をやりくりしながら、なんとかその日その日を切り抜けるという感じです。無論、その日短い診療時間しか取れない患者さんには大変申し訳ないのですが、その方が、また別の日に自分が体調不良になった時には、他の人の時間を削って長い時間を割くことになるのですから、全体を通して皆さんに納得してもらうしかないのかなと考えています。2−3年前のコロナ禍の頃には、まさに慢性疾患の患者さんに皺寄せを受け入れてもらいながら、何十人もの診療ニーズに応えていかなくてはならない時期が一定期間続いたこともありました。地域医療をみて行くというのは、その辺りの塩梅を考えながら、理想と妥協の産物としての診療をやって行くしかないのだと考えています。病院待ち時間への完全無欠の対応策は私にはありませんし、これからも見つけられないのかもしれないと考えています。医療DXが少しでもそういう諸問題の解消につながってくれることを念じながら、これからも頑張ってやっていかないといけないな〜と思いながら、今回の書物のページを閉じるのでありました。

かかりつけ医②

10月18日 金曜日

昨夜の月はスーパームーンとやらで、ひときわ大きな満月であったそうです。残念ながら夜空は快晴とは言い難く、朧月になってしまっていましたが。昨日から引き続き「かかりつけ医」についての考察をしております。医療を必要とする主に高齢者の人口比率は地域によって異なります。もちろんその地域における医療資源の潤沢さも然り。厚労省の資料ではそれについての言及が至る所になされていますので、現状認識は共有できているように思います。医師の働き方改革や、さまざまな職種での賃金改善の動きなども医療従事者のマンパワー確保のために重要視されていることでしょう。その上で、今後の施策が考案されていくものと思います。考えれば当たり前のことなのですが、最近の医療DXの問題もそこに立脚したものが多いと感じます。皆良い方向に向かってくれるとその恩恵に預かることのできる人々が増えていくのでしょう。問題はどの程度の実効性で実現できるのかということになります。実効性を上げるためには、かなり縛りの強い策を弄する必要があるでしょうし、それに伴う反発も大きくなると予想できます。医師の働き方改革とはいうものの、開業医は蚊帳の外ですから、今回の提言まとめを読んでも、今後より一層忙しくなる予感しかしないですね・・・。色々なハード面での強化も大切ですが、一番だいじなのはハート面だとの考えは変わりません。体力・知力・忍耐力を総合的に高めて、臨床力を維持していくことが望まれていると実感します・・・しんどいけど、仕方ないな。では、週末に向けて、皆さん良い一日をお過ごしください!

 

近隣のあの場所から撮ってみました。

かかりつけ

10月17日 木曜日

来年4月から施行されることになっている「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法の一部を改正する法律」の資料を眺めてみました。高齢者人口の急増に対応するために、治す医療から治し、支える医療を実現していくために・・とあります。そこで重要視されているのが「かかりつけ医」というものです。具体的にかかりつけ医に必要とされる機能は、日常的な診療の総合的・継続的実施、在宅医療の提供、介護サービスとの連携などとあります。法施行の当初には、医療機関の診療や研修実績の厚労省への報告、患者さんへの診療可能疾患の公表、在宅や時間外の対応の強化などが求められることになると思います。加えて、すでに発熱外来やワクチン接種業務などもありますので、なかなか大変になりそうですね。多くの診療所はソロワークですから、今後は在宅や時間外などの分野で各医療機関との連携が重要となっていきそうです。多分かかりつけ医という概念とワードが浸透する頃には、患者さんは一つのかかりつけ医になるべく固定して・・というような流れを想定されているのではないかと推測しています。英国では現在そんなふうだとも聞いています。医療費抑制の効果も多分に期待されているのでしょうね。これらの施策も当面2040年までの人口推移に対応するものだそうですから、その後も見直し修正が随時なされていくのでありましょう。変化に対応していく柔軟性と体力をつけていかなくてはなりませんね・・・。

それぞれのDX事情

10月16日 水曜日

朝から雨です。最近アメリカの電子カルテや医療DX事情を耳にする機会がありました。あちらではすでに医師は電子カルテをスマホでログインして閲覧している状況のようです。もちろんいろいろなセキュリティのセッティングはあるのでしょうけど、自宅に居ながらにして患者さんの医療情報にアクセスして治療計画を考えるというのは一般的になっているようですね。患者さんも医師の書いたカルテへのアクセスが可能のようです。実際に働いている日本人医師の話だと、カルテの公開には初めは抵抗感があったそうですが、今ではメリットの方が大きいと感じるとおっしゃっていました。もちろん個人によって受け取り方は異なるとは思います。公開の度合いを一段下げたとして、各医療機関内での情報提供やデータ共有だけでもできるようになれば、利便性は飛躍的に高まるとは感じています。厚労省のワーキンググループの公表している資料を見ると、3文書6情報という基本的なデータの共有に向けてすでに動き始めているようですので、これは期待ですね。今は相変わらずファクスや手紙のやり取りをしているのですが、そう遠くない未来にこれらの作業が多くの部分不要になる可能性が高そうです。それに伴って、介護や看護との連携に紙媒体で行うやり取りも電子化できるたりすると良いな〜と考えています。たぶん皆さん賛同してくれるような気がしますね。

本業がだいじ

10月15日 火曜日

今週は1日トクする感じで始まります。今日からインフルエンザと新型コロナに対する定期接種としての予防接種が開始となります。インフルエンザは今でも時々パラパラと陽性者が出ているような状況です。ぜひご自身の感染症予防対策として取り入れることをお考えいただくと良いかと思います。さて、コンビニ愛好者としては少し前の某社の買収話から始まり、最近の売り上げ低迷という話題には色々と考えさせられるものがあります。創業者から現経営陣にバトンが渡されたのがきっかけでとか言われてもいるようですが、栄枯盛衰、盛者必衰という言葉が当てはまるような気もします。もともとお惣菜関連の評価は高かったのですが、ライバル他社に追いつかれているとか、すでにスイーツでは追い越されたとかいうことも耳にします。確かに小売の業績は悪くなっているようですが、店舗に備え付けられているATMの存在はそこを補うツールのようでもあります。実は結構ネット銀行としてのシェアを獲得されているのですね。ATM設置台数でいくと全国2位の位置付けのようです。事業を分散することの意義とか重要性と関連付ける論評もあります。ところが、キャッシュレスの時代にATMが必要なのか?という疑問が出てきたり、いやいやチャージ方式の決済だと、入金作業をATMでできるのでキャッシュレス時代にもそれは必要なのだ・・とか、いろいろな議論が上から重なっていくようです。それでもやはり本業は大事でしょうから、これから某社がどのような巻き返し策を練ってくるのか、興味深いところでもあります。さて、今週も良い1週間となりますように。

10月13日 日曜日

朝から快晴ですね。天高く・・を地でいく感じの1日になりそうです。今日はスポーツの日だそうですので、いろいろなイベントがあるのかもしれません。残念ながら私はちょっと控えめにせざるを得ない状況ですので、地味に室内でできる運動をしています。また回復してから頑張りましょう。それまでのんびり本でも読む時間にあてるということで・・・。今日は一日お天気も良さそうですので、良い連休となりますように。

雑感

10月12日 土曜日

朝はやはり暖房でした。エアコンも朝は温めて、昼は冷まして大変です。足関節はやはりぎこちなく・・朝の運動は、じっとしながらできる筋トレで済ませています。まあ焦らず騒がず・・・。ノーベル賞週間でしたが、昨日は少し驚きの受賞でしたね。「ヒダンキョウ??」って思ったのですが、日本原水爆被害者団体協議会という団体が受賞したとのことです。折しもガザの戦闘が始まってからちょうど1年のこの時期です。イスラエルの戦争相手国はパレスチナだけにとどまらず、レバノンやイランにまで拡大しつつある現状です。アメリカは政治的なしがらみからこれに大きな歯止めにはなれそうにもありませんが、その辺りの現状認識もあってのノーベル財団の判断があるのかもしれません。いずれにしても、本当によくモノの隅々まで目が行き届いた賞だと感じました。当たり前かもしれませんが・・・。さて、今日は朝から周辺に「唐揚げ作ってるな・・・」という匂いが漂っています。運動会でもあるのかな、きっとそうだ。ということは、診療もちょっとゆっくりできるのかも。連休を控えた週末ですので、皆さん良い休日をお過ごしください。

難しい情報検索

10月11日 金曜日

朝は15度を下回っており、車のエアコンは暖房に切り替わりました。そんな季節ですね。ただ、昨年・一昨年よりも気温の下がるのが早いような気もします。2年前は11月初旬でもまだジャケットなしで母校学祭に参加したのが記憶に残っていますので。さて今年の冬はどんなになるのでしょうか。最近若干の足関節不調のため朝トレ縮小化しておりますので、早く回復して冬の早朝運動会に耐える体力をつけておかなくては・・・。今週からインフルエンザ・コロナのワクチン接種業務を開始しています。コロナワクチンのことを話すと、皆さんなんとなく笑いながら・・になってしまうのがちょっと。今季はいくつかの製剤の選択肢ができたこともあって、ネットの世界では結構な話題となっているとも聞きます。改めてバイアスのなるべく少ない、良質な情報を収集したいものですね。けいゆう先生のまとめてくださっているおすすめサイトがありましたので下にご紹介しておきたいと思います。

患者向け医療情報サイト総まとめ|ググる前にここを見てください

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