京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

がってん効果

5月16日 金曜日

以前から気になっていた事・・・。ガッテン効果です。某準国営放送の有名な健康関連の番組なのですけれど。毎週色々な特集を組んで視聴者の興味を惹く制作をされているようです。診察の時にも「このあいだの◯◯番組で・・・というような検査を受けたら▽▽という病気がすぐにわかるって言ってたので・・・」というようなリクエストを仰って来られる患者さんがおられます。浅学非才の小生には、初耳!!みたいな内容を仰る事もしばしば。これからはテレビ番組の健康特集ももらさずフォローしなくてはいけないのでしょうかね(泣)。

gatten

 

でもでも、何となく時々に来られる患者さんのお話をお聞きすると、ビミョーにそれに関連する新薬の発売時期に呼応しているなあ〜って感じるのは私だけでしょうか・・・(例えばDPP-4とか、骨粗鬆症の抗体注射薬とか、はたまたごく最近では、新しい作用機序の睡眠導入剤とか・・)。最近のテレビ番組とか報道って・・・・あ、陰謀論者の私ではありませんので誤解無きように。

里山資本主義再考

5月12日 月曜日 風雨強い

京都と丹後をむすぶ縦貫道路の中間地点に和知という町があります。山あいの所々に山桜があり、ふもとには豊かな田畑をいただくように点在する農家。のどかで本当にのんびりとした雰囲気で、好きな場所の一つなのですが・・。大分前に、自民党の元幹事長の加藤紘一さんが、とあるビデオニュース(2004年頃撮影)で話しておられたインタビューを思い出しながらドライブをしました。地方都市の商店街がシャッター街と揶揄されて久しい昨今ですが、そのきっかけとして大きなものが、いわゆる大店法という大型店舗出店の足かせになっていた法律が廃止となった事であったと思われます。そもそもそれを後押ししたのは、トイザラスというアメリカの大型玩具店が日本で出店をしようとした際に、小売店の反対をうけたためそれができなかったということが契機であったのですが、現在トイザラスの店舗を日本で見かける事はめったにありません。結果として漁夫の利を得たのが、日本の大手小売店であったのでしょう。そして、駅前にはシャッター街が生まれ、一方では郊外の高速道路建設とそのインターチェンジ近くに立地している巨大ショッピングモールが繁栄し、それに伴い、食生活や商習慣、子供達の遊び場等も大きな変貌を遂げてしまったという点では、一産業の隆盛のみに留まらず、日本人のライフスタイル全般に大きな影響を与えた政策転換だったのではないかと思います。加藤紘一さん曰く、「当時は、アメリカに後押しされたというのもあったが、日本の消費者利益を考えながら決断をしたことだったのだが、果たしてそれでよかったのかどうか、今から考えると内心忸怩たるものがある(小生の解釈を含みます)」とのことでした。う〜む・・政治家の回顧録としてはとっても考えさせられるものであります。

wachi

 

安いものをたくさん買おう!アメリカの企業に負けない日本企業を育てよう!という思いだけで突っ走ってしまったつけは、現在いろいろな所に出ているのかもしれません。一つの価値観にとらわれて硬直化してしまうことの危険性を我々はこの事から学ばなければならないのではないでしょうか??近くサッカーのワールドカップが開かれます。日本チームを応援することと、他国を攻撃して必要以上にナショナリズムを高揚させることは別問題でありまして、肥大化しすぎた自我を有する国民とならないようにしなければ・・・てなことを考えながら一瞬でお気に入りの里山を通り過ぎて行った週末でした。里山の風景も、縦貫道路が完成するとまた違ったものになるのでしょうね。便利になるのですけれど・・

連休雑感

5月8日 木曜日 晴れ

連休っていうことでブログ更新はサボっていましたが、気付くと4月の投稿は数えるほどでした。相変わらずのぐうたら人間です。さて今年の連休は、”さあ明日から休もう!”と思った瞬間に、ニュースでは”さあ、明日から連休後半です” と仰っていましたので、何となく損した気分がしていました。宮津市内は日中はかなりの車の混雑であったと聞いています。家の中(もしくはご近所で)じ〜っとしていたのは正解かもしれません・・。ゴールデンウィークとしてはやや物足りない気もしたことしですが、よくよくカレンダーを眺めてみると・・・3日(憲法記念日)、4日(みどりの日)、5日(こどもの日)、6日振替休日 となっていました。はて?6日はなんの振替休日なのかと思いましたが、結局みどりの日が日曜日であったため、それを火曜日に振り替えたっていうことなのだそうです。いずれにしても休日が増えるのは喜ばしい事です。

kiyomizu butai

 

そういえば8月11日も山の日という祝日になるとかいう話ですね・・。何でも「海の日」があるのだから、山の日があってもよいのではという超党派の議員連盟等のはたらきかけもあって成立したそうです(こんなことに超党派の議員連盟ってちょっと、っていう気もしますが)。これで祝日のない月は6月だけになったのですね。このさい、海と山だけあって不公平だから、空の日や、それこそ滝の日、川の日、湖の日など・・いろいろと作って頂ければどうなのかなと思ったりもします。しかしながら・・・よくよく考えると、祝日が増えれば増えるだけ、往診の振替を考えたり、いろいろとしわ寄せも増えるのでありまして、複雑な部分もあります。

 

何事にも百年の計

4月25日 快晴

初夏の陽気です。半袖で往診に行ってきました(いつも半袖着てるのですが)。STAP細胞ではありませんが、医療/科学の進歩は目覚ましく、肝炎や糖尿病など新しいお薬が出てきています。最近は某準国営放送の番組にも個別の薬剤の名称が放送されたりする世の中ですので、患者さんも新しい知識を学ぶ場が多くなっているようです。どんどん新しいお薬が使えるようになり、我々もその恩恵に浴する事ができれば本当に有り難い事なのですが・・。そこは少し立ち止まって考えなければなりません。新薬は期待の大きい反面、まだ未知数の面もたくさんある訳なのでして、状況に応じて医師である我々も慎重に投与して行かねばなりません。日々の健康管理でも、血液検査の数値ばかりにのめり込んでしまうと、大局的なものの見方を失う恐れがあります。例えば・・・糖尿病で問題にされるヘモグロビンA1cですが、この数値ばかりに気を取られてしまっても良い結果ばかり得られる訳ではないという臨床研究もあるほどです。究極的には数値がいくら悪くても、最終的に合併症なく長生きできればそれで良いわけですから、治療に当たっては、その最終地点を見失ってはなりませぬ、ということなのです。

最近はすべての事において、あまりにも短期的なスパンで評価されたり、語られたりするようになっているのではないかと思う事がよくあります。内田樹先生はそのことを、すべての事が株式会社化された現代と表現されています。すなわち、国家百年の計を考えるべきところが、目先の次の四半期にばかり目が行ってしまっているのではないかと。政治も経済も、それから医療も福祉も、やはり見据えるのは百年の計であることを再認識する昨今のわたくしです・・・。

stock market

オバマ大統領が安倍総理と行った先はやはり高級すし店だったそうな。私のかなりの確信に近い考えから言わせて頂くと(だれも気にされないでしょうけれど・・)、ここはやっぱり街中の回転寿しが正解だったのではないかと思うわけです。何となれば、小難しい顔をした親父が素手でこねくり回してちょっとずつカウンターに並べられる三ツ星の寿司よりも(行った事はありませんけれどね)、ものづくり日本の生み出した皿の流れるカウンターを乗って出てくるTPPマグロを使ったお寿司のほうが大統領はお気に召したのではないかなあと思ったわけです、ハイ。その方がきっとアベノミクス効果にも寄与した事でありませう。何せ裏返しに巻いたお寿司をカリフォルニアロールなどとお喜びになる彼らですから・・。その上5皿食べる毎におまけのくじ引きルーレットが回ろうものならば、14皿と言わず15皿目に突入されていたであろうことは間違いない!!

そういう日があってもいい・・

4月24日 木曜日 晴れ

ツイッターでフォローしている在宅医のかたのつぶやきより・・”今日は◯◯さんも▽▽さんも具合がよいという表情をされていた。普段は具合の悪い××さんも気分が良さそうであった。今日はそういう日なのではないか、エビデンスはないけれども。神様がそういう日を作って下さっているのではないか” というのを見ましたが・・・。小生はそれと反対の一日でした。幾人かの患者さんがそろって具合が悪くなってしまったのです。何とか切り抜けた(ように思います)のですが、bad dayな1日でした(泣)。北部医療センターさんや訪問看護さん(うちのスタッフも)達、ありがとうございました。

good day to die

 

ネイティブアメリカンであるナンシーウッド著作の詩に、「Today is a good day to die」というのがありました。3年前くらいに購入したのですが、引っ張りだしてみています。毎日を広大な自然の中に身を委ねていると大きな人生観に到達するものなのですね。

まだ流行?

4月15日 火曜日

ようやく長い冬が終わり、ポカポカ陽気の日が続いています。ツバメの巣作りもそろそろでしょうか。そういえば当院軒下の巣は昨年は黒い大きな鳥のプレデターが現れたおかげで惨劇の結末となってしまったのでしたが。ところで暖かくなってきた昨今ですが、いまだにインフルエンザの陽性の患者さんがお見えになっています。B型が主体のようですが、寒暖の差が大きいのも一因なのでしょうか?喉に症状の出るかぜも流行っているようです。ちなみに、かぜはその多くがウイルスによる感染症であり、インフルエンザなどを除けば特別な治療薬はありません。ほとんどのお薬はいわゆる対症療法といって、不快な症状を抑えておくものを処方する事となります。参考までに申し述べておきますと、クスリで症状を封じ込める事と病気が治癒する事は直接イコールではありません(症状がなくなると病気は治ったように見えるのですけれど、かならずしもウイルスが排除されたという訳ではありません)のでゆっくりと休養を取れる方は、お仕事を休んでしっかり栄養をとって療養するのが良いでしょう。

めだか

 

ヤフーニュースで、学校の先生が、自分の子供の入学式を理由に受け持ち学級の入学式を休んだ事が問題になっていました。学校の先生になると自分の子供の記念式典にも出席しづらくなるのですね。入学式で担任が休んでいたら、たとえ高校生であってもショックをうけるものなのかしらん?それから先嫌というほどおつきあいが始まるというのに・・・とも思いましたが。いずれにしても色々な考え方の方がおられる事とは思いますが。ま、医者などはハナから自分のこどもの入学式などへの出席は諦めている事が多いですが・・・。

今日は大体こんなものでしょう

4月9日 水曜日

今日は意識的にテレビは見ないでおこうかなと思ってます。ショウアップされた記者会見に真実は見えないだろうと思っているからです。自らの正当性を証明するのであればソリッドなエビデンス(いま風に言うと)を提示すればそれで事足りますし、涙が頬を流れる瞬間にフラッシュの嵐がパシャパシャッていうのも容易に想像されますので・・・。こんな事に公共の電波をジャックされる間に、もっともっと大事な事がスルーされて行くというのもある意味的を射ているのでありましょう。なのでっ!STAP細胞さんが真実なのでありますならば、必ずや数年後にはその正体を我々の目の前に現してくれるでありましょうし、そうでなければ女史の研究生命は絶たれるであろうということであります。それ以外の事には興味はございません・・・。

ブラジル料理を食べたいなあと考えていたら、こんな刺激的なmusic clipに出会いました。マイケルジャクソンのメッセージ性あふれる作品です。原始的な(おそらくブラジル土着の)パーカッションが素敵・・・

いろいろ変わる4月

4月4日 金曜日

また明日から冬将軍が来るとか。まだまだインフルエンザの感染が続いているわけです・・・。アレルギーなのか風邪なのか・・・という症状の患者さんも結構おられます。まさかスタッドレスタイヤが必要な状況にはならないとは思いますが、週末は冷え込むようです。さて、4月からたくさんの事が変わりました。もちろん卒業生や新入生には、例年どおりの新しい出発の春なのですが。消費増税に関連しては、買いだめに走ったり並んだりする消費者と、駆け込み値上げをする小売り業者などの報道もあり、私たちの生活には大きな影響のある出来事です。さらにさらに、医療費も変わります。そもそも医療費には消費税はかからないのですが、われわれ医療機関の仕入れる薬剤や医療材料には消費税がかけられているという事もあり、その増加分は初診料や再診料などの医療費に上乗せされることになったのです。年金、社会保障など、現行の税制度では明るい展望が見えないということで、税制の再編という事なのですが、狙いどおり少しでも良い方向に転じて欲しいものです。

緩和

 

社会面のニュースも ”再稼働” ”解釈変更” ”冤罪再審” ”原発輸出” ”捏造疑惑” など色々と気になるキーワードが並んでいます。少し前に、故大平正芳首相が常々口にしていた「政治とは、明日枯れる花にも水をやることだ」という言葉を耳にしました。子供の頃は、「あ〜う〜」などという彼を小馬鹿にしたような人物評しか記憶になかったのですが、何と素敵な言葉を発した人なのだろうと思いました。間違っても身近な人々といがみ合う国づくりや、子供や、孫や、近所のお兄ちゃんや、おっちゃんを戦地に送り込むような国にはしないで欲しいと願うばかりです。

つめのお話

3月23日 日曜日 快晴

週間天気予報にお日様の印が連なっています。老若男女問わずに時々診せていただくのが爪の病気です。爪周囲炎とか爪囲炎とか呼称されるこの病気ですが、ひどくなるととっても痛いのです。爪の周囲にはいろいろな細菌が常在しており、小さなキズやささくれから細菌感染が生じてしまうのです。特に指先の組織は小さなコンパートメント(小部屋)状の構造をしており、また先端で行き止まりの場所ですから、化膿すると膿みの逃げ場がなくなり果ては赤く腫れ上がった”ひょうそ”と呼ばれる状態になります。こうなると切開処置をしないと治らなくなります。多くの場合に陥入爪と呼ばれるいわゆる”まきづめ”が合併していますので、そういう時には爪の処置が必要になることもしばしばです。しっかりと麻酔を施してから爪の一部と、巻き込まれた不良肉芽(にくげ)と呼ばれる組織を切除することが必要です。当然のことながら患者さんによって、炎症の度合いは様々な段階で受診されますので、初期ならば抗生物質の内服のみで経過をみることもありますし、すこし圧迫排膿をして薬を出して終わりのこともあります。いずれにせよ指先の炎症は早めの受診が良いですね。昔は巻き爪の根治手術として爪母と呼ばれる根元の組織を完全につぶしてしまう手術もしていたのですが、今はもうほとんどすることはなくなりました。根治手術をしなくてもその後必ずしも再発するわけではないようです。

つめ

 

中くらいの炎症で来られたときに、どこまで処置をするか、お仕事や学校にもっとも差し支えない範囲で、効率的に治癒させることができるかを考え、ほどほどに処置を施すのがポイントですね。ほどほどが難しい・・・というのは何事にでも共通でして。数日後に、あんまり良くならないんですけど〜って再診させていただくこともあります。そのときは素直にすみませんって、方針を修正して治療して差し上げます。そうして良くならないときにでも、もう一度来ていただいた時には医師として非常に嬉しいものです。多くの場合は他の医療機関に行かれることが多いと思うのですが、信頼してもう一度治療を受けてみようと言って下さっているのですから・・・。必要最小限の薬剤と費用で治療するのが良い医師であると考えていますので、少し足りないかな?と思うこともありますし、処方し過ぎかな?と迷うことも、時にはあります。そんなときには患者さんに、いついつまでにこうなったら◯◯してくださいねということを伝えるようにしています。

穏やかな日曜日(今のところ)

3月16日 日曜日 気温上昇

穏やかな一日です。今日は当番日にて最小限のスタッフさんたちとのんびり過ごしています。患者さんも多くなく溜まっていた雑用業務がはかどるはかどる。世間はよいお天気だったようです。花粉にお気をつけあれ・・。

消防訓練

 

先日消防訓練に参加しました。どんな町にも消火栓が一定の割合で備えられていて、いろいろと安全装置があるのですね。恥ずかしながら知らなかった。

http://blog.tatsuru.com/2010/10/

私のこころの師匠である内田樹先生の過去ログからひっぱってみました。学術論文とレポートの違いについて。僕もいまなら成る程なあ・・と思うのですが、自分が実行できていたかどうかはよくわからないです.

 

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