京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

世界の注目のまと?

10月20日 日曜日 しとしと雨

休日当番日にて院内におります。きょうは近傍の医療センターが電気系統の点検のための停電にて、救急当番の責任重大の一日なのです。いつもお世話になってばかりなので、こういう時はしっかりとやらねば・・・。終わってみればやはりやや忙しい一日でした。クリニックで初めて救急車の受け入れもあり、何となく新鮮な日となりました。大きな事故などがなくてよかったと、胸をなでおろしております。もっとも今や丹後半島ではドクターヘリも飛んでおりますので、直接3次救急へのアクセスも可能となり、とりまく状況は格段に良くなっているわけなのではありますけれど。

また明日からは新しい1週間を頑張る事にしましょう。

休憩時間にはスタッフと秋の実りを頂きました。

柿

放送のテレビのコメンテイターが仰っていました。日本はいまや世界中から注目される国のひとつなのだそうな。何せ2020年のオリンピック開催、他国でもあまり例のない大胆な金融緩和政策、福島の汚染水の今後などなど・・・消費税の上乗せ分は社会保障政策の実現に使うと聞いているのですけど、最近漏れ伝えてくるニュースは介護保険や公費補助の負担部分のアップのお話ばかりのような気がするのは私だけでしょうか?一方では新国立競技場には数千億円の予算が投入されようとしているとか。う〜ん、被災地復興の事も考えると本当にバランスのとれた予算組みなのかな〜と思ってしまいます。ま、何はともあれ国会議員さんたちには、より多くの人たちが納得できる政策を実現して頂くようにお願いしたいものですね。

何でいま頃?

10月11日 金曜日

私にとっては花金ではない金曜日です。1週間あいかわらず早いです。往診の合間に立ち寄るコンビニが密かな楽しみなのですが・・・。いろいろお知り合いともお会いするので何となく行きづらいようなこともあり、何店か日替わりで訪れております。往診のコースにどこを組み込むか・・とか考えるのがちょっと楽しくもあり。ところで小生がこの地に初めて来た年には24時間営業のお店など一つもなかったのですが、いまや雨後のタケノコ状態のコンビニ店出店ラッシュとなっています。何がどうなってそうなってるんでしょうね。何かゴーサイン的なものが出たのでしょうけれど、各社一斉にっていう感じでちょっと気味悪いです。衣料品ユ◯ク◯とか喫茶?ス◯ーバッ◯スはまだですけどね。そうそう、最近ニュースで取りざたされている衣料品店シ◯ム◯はずっと前からありますよ。でも都会で見られるお店ばっかりできてもしょうがないですし、地元のお店がもっと栄えてくれるとよいなあと日々願っています。

FM

 

今日から「いねはく」です!

http://slow-ine.jp/inehaku/

NHKでも取り上げられていました。あ、患者さん写ってるとか思って見てました。舟屋とかブリとか・・みなさんおこしやす

製造業をとりもどせ

10月7日 月曜日 晴れ

夏に舞い戻ったような日差しです。月曜日の祝日が多いので、月曜日に伺っている訪問診療の患者さんへは毎週変更となりこの時期は不規則な日程となっております。往診途中の車内でラジオを聞くことがありますが、経済情報のコーナーはとりわけ興味があるので聞き入っています。今週は米国メリーランド州のボルチモアの話題でした。ご存知のようにかつて世界の工場と言われたアメリカ合衆国は、コストカットの視点より、製造業を人件費の安い諸外国にどんどんと移動させていき、いわゆる空洞化と呼ばれる現象が起きているそうです。オバマ大統領は製造業をふたたびアメリカへ、というスローガンを張って対策を講じているそうですが、なかなか事はそう簡単ではないようです。ボルチモアでもコダックやゼロックスといった世界を代表する企業がかつては栄えていたのですが、いまでは地元の雇用の中心はジョンズホプキンス大学の付属病院ということになっているそうです。製造業から医療サービスにその雇用の中心が移り変わってしまったということですね。医療の世界はともすると、財政難のA級戦犯と解釈される向きもありますが、雇用の受け皿としての役割も果たしている事を考えると、そう悪い事ばかりではないのではないかな思います。病院関係者曰く、医療サービスを担っている人材は、一人一人が重要な仕事を担っているのだという自覚も大きく、他の職種と比べて低い給料であったとしても、離職率は格段に低いそうです。ちなみに米国の大きな病院では、すべての医療のステップが分割モジュール化されて、ある人は採血ばっかり一日中しているとか、ある人は患者さんの搬送ばかりやっているとか(これは腕っぷしの強そうな、マッチョなお兄さんが多かったように思います)、とっても細分化されているわけですね。さて、1960年代には雇用の花形であったGM,フォード,GEなどの製造業が、2010年にはウォルマートやマクドナルドなどの小売業やサービス業にその座を奪われてしまっているそうです。さらにそのサービス業だって、アマゾンなどのネット系の企業では、究極のコストカットによって社員一人当たりの売り上げを飛躍的に伸ばし、同じ書店のボーダーズという手売りの業者と比較するとおよそ十倍もの開きができてしまっているそうです。これでは小売業も限られた企業にさらわれていってしまうわけですね。日本でも最近は、主要都市の駅前の店舗のラインナップを眺めてみると、いわゆる大手チェーン店が牛耳っており、まさしくどこの都市も、金太郎飴状態だなあと感じることが多くなっています。特にこの話題にオチはないのですが、成るほどな、フーンということです。個性的な町づくりは、待っていてもやって来ないのかなと・・・。

縦貫道

縦貫道の周辺に霧がかかっている景色を撮ろうとしたのですが・・・

一万人を割り込んだ

10月3日 木曜日 朝から雨

かなり日没後は冷え込んできました。ただ朝方の雨は秋雨というには短時間でザーザー降っていましたが。

夕方にラジオで耳にしました。一万人を割り込んだ、何が?夕張市の人口が。昭和の中頃には10万人を超える人口を誇り、炭坑で栄えた街がわずか30年あまりの間に急速に人口を減じ、今や1万人を割り込んだそうです。しかも高齢者の人口比率は実に45%ということです。普通こういう条件の下で、新たに移り住んでいこうという若い人は、そう多くないであろうということは想像に難くないと思います。海の向こうのアメリカでも、自動車産業で栄華を誇ったデトロイト市が破綻したというニュースも数ヶ月前に耳にしたように思います。世間では消費増税やら補正予算やら騒がしいのですが、こういったニュースを目にすると、問題は容易に解決しないものを含んでいるなあと・・・。日本の隅々にまで経済効果が波及するように・・というアナウンスメントを聞いても、即座に成る程有り難う、とはなりにくいです。やっぱりこのままグローバリズム礼賛でどんどん突き進んでいくのが良いのか、一旦立ち止まってソリッドな福祉国家を形作ることを優先していくのかの分水嶺にいま我々はいるのではないのかなと思います。数年前にニュース番組ではキャスターさんの肩越しに、現在の日本の借金総額は・・などといってグルグル回り続ける数字の表示をよく見たと思うのですが、最近そういうお話はとんと耳にしなくなったなあと思います。増税する一方で、経済を下支えする財政出動が必要なことは理解できるのですけれど、ちょっと無駄遣い撲滅を忘れ過ぎなんでないの?!とかいう気がした今日この頃です。

flu

インフルエンザウイルスの季節がやってきます。ワクチンの効果には諸説あるのですが、ことしもご希望の方に接種していこうと思います。ところでパピローマウイルスワクチンのその後の議論はどうなっているのでしょうか・・・。

がんばれ丹海バス

10月1日 火曜日 晴れ

10何年ぶりかの10月の夏日だそうで、今日も結構気温が上がりました。夜のNHK京都放送をみていると、なにやら見たことのある景色が写ってました。「丹後半島どこまでいっても200円」というテロップが・・・。そうですこの地域の重要な公共交通機関である丹海バスの運賃体系が大きく変わるというニュースなのでした。運行距離に比例してどんどん上がっていく運賃が、一律上限200円(区間内)となるそうなのです。それだけでも大きな変化なのですけれど、毎日の通勤や通学に使用している人たちにとって、そのメリットたるや非常に大きなものになるのでしょうね。試行期間のデータでは大幅に安くすることで、利用者が倍以上に増えたということだそうです。これが契機になってバスの経営が安定するようになれば良いなと思う今日のニュースでした。そういえばかつて勤務していた病院では、待ち合いの患者さんから時々、帰りのバスの時間が・・・というお願いを聞くことが結構ありました。都会では、患者さんの帰る時間まで考慮に入れて外来をするなんてことはあり得ないと思うのですが、この地域ではおじいちゃんおばあちゃんの通院経路をお聞きして、バスの時刻表を見てみると、う〜んしょうがないな、と思ってしまうわけです。その時間を逃すともう夕方の5時くらいまで便がなかったり、な〜んにもない(?)中継地点で数時間待ちになってしまったり。もうそれは十分に同情の余地ありみたいな感じでした。しかし、そんなことに気づいたのも、こちらに赴任してから3年以上も経ってからなのでした。やっぱり医者は複眼的な視点をもって患者さんと接しないとダメですねえ・・・。

丹海バス

 

昨日のプロフェッショナル仕事の流儀?(だったかな)、に福井大学救急部教授の林先生が出ておられました。最近就任される医学部教授の先生って、完全にかつてのイメージと違う方が多いですね。ありきたりな言い方ですけれど、気さくで、部下の先生とも垣根が低くて、直接自分の臨床を見せて指導するっていうやり方なのです。かつての教授は、黙して語らず、技術は傍から見て盗むべし・・みたいな。たぶん数年後には日本の医師のレベルは相当上がっているものと思います。

a crisp autumn day

9月27日 金曜日

朝夕はかなり肌寒い気温になってきました。秋晴れのすがすがしい朝に、外へ出て深呼吸すると肺の隅々にきれいな空気が行き渡るような気がして良いものです。朝の運動を日課にされている方々にも、とても心地よい季節なのではないでしょうか。英語ではcrisp airなどと表現されるこの季節、パキパキに澄んだきれいな空気、とでも訳すのでしょうか。アメリカのスーパーではリンゴの種類が多くて、陳列棚にてんこもりなのですが、なかでもhoney crispという種類が人気でした。日本の(おそらく)fujiというやや大きい種類も、その隣に必ず並んでいたことを思い出します。皆さんリンゴ好きなのか秋の行事にはリンゴ狩りが欠かせないようです。郊外にでかけるとちょうどハロウィーンのデコレーションを施した農園があったり、クリスマスに向かって楽しい季節でした。医院の周りの田んぼもすっかりと刈り取られ、鰯雲の空にカラスやスズメがチュンチュンと鳴いています。四季があるというのは良いものですね・・。

crop

一日の気温差が大きくなってきました。皆様体調に気をつけて御過ごし下さい。

自然との共生

9月19日 木曜日 晴れ

都合あって午後は休診を頂いておりました。また明日から予定どおり頑張ります。さてこの間の週末は大変な天気が日本列島を襲いました。災害に遭われた方々には本当にお気の毒で、一刻も早い回復を御祈り致します。311の震災以降、特に自然の猛威が強くなっているような気がします。ゲリラ豪雨や猛暑など、穏やかな気候の日本列島は少しづつ変貌しているのでしょうか。四方を海に囲まれ、豊な里山を懐に抱き、色彩の美しい四季を有する日本は、その自然の有り難さを享受するとともに、自然の厳しさも理解した上で共生していかねばならないのだと思います。ニュースでは相変わらず、オリンピック誘致成功に引っ張られるかたちでの景気上昇の話題がとりあげられています。何千億の費用で臨海地区にたくさんの建物がこれから作られていくのでしょう。眼を見張るような街が新しい東京を作っていくことになるらしいですが、やや不安を感じる方がたもおられるのではないかと思います。地震大国日本であることに変わりはないわけですし、東京タワーのエレベーターのワイヤが切れたという事故などを耳にするにつけても、テクノロジーの発展にわき上がる一方で、どこか冷静になる眼を持つべきなのかなと個人的には考えています。外科医としてのあるいは医師としての性なのか、どうも最悪の事態(もしも・・・になったらどうする?)という思考回路が小生の頭から離れないようです。いつも陰気な話でスミマセン。ほんと反省しています(でもそう思ってしまうのだからしょうがない・・・あ、反省してませんね、この物言いは)。

リニアモーター

地下を時速500キロではしる乗り物にはあまり乗りたくないなあと思ってしまうのは時代遅れの人間の戯言と聞き流して下さい・・・。アンチ「より高く、より速く、より大きく」人間の私です。

うとうと昼寝

9月13日 金曜日

ほんとに一週間過ぎるの早いです。うらの田んぼの稲刈りはまだのようです。今日あたりかな・・・。昨日の夜は医療センターで症例検討会がありました。スズメバチの演題、由良診療所の先生も仰っていましたが、今年は蜂刺症の患者さんが多かったです。発表症例は10カ所近い刺し傷を受けられた患者さんが重症化したというもの。たかが蜂と侮る事なかれ。

そうそう、昨日往診で訪ねたおうちでは、いつもお世話をしておられるご主人が居間でうたたね。そっと上がらせていただきそのまま奥様の診察に。帰る時にもまだzzzzz…….でしたので、起こさぬようにそのまま御暇いたしました。お疲れなのでしょう。気温は高かったのですが、この辺りのお家は、風通しのよいお宅が多いので、湿度さえなければたちまちうたた寝日和の一日となるのでしょうね。帰り道ではいつのまにかすっかり刈り取られた後の田んぼを見ながら、何となく平和な一日でありました。

三丁目

今日の診察中の会話「前回の東京オリンピックはちょうど30過ぎだったんだ。先生は?」「生まれる前でした。」「え〜そうか。」「7年後のオリンピックまで元気でおれるかなあ・・・」

結構オリンピックを見るまで頑張ろうって仰る患者さんが多いことに気づきました。そういう効果もあったのか・・。

忘れやすい生き物

9月12日 木曜日

昨日もこうして文字を書いているのにどうして思い出さなかったのだろう。「9月11日」米国同時多発テロと呼ばれる事件のことを。まさにWTCビルが倒壊していくのを、CNNのライブを見ていたのは、ちょうど京都の某病院で当直業務についていた夜のことである。救急患者の途切れた時間に、ごく短時間でシャワーをすませて手術衣(パジャマがわりに着るものです)に着替え、苦いだけのインスタントコーヒーをすすりながら。当時私は博士論文の仕上げに毎日当直の日にも原稿を持ち込んで作業をしていたのだが、その日ばかりは一晩中テレビに眼が釘付けとなったことを覚えている。アメリカへの留学を翌年4月に控えていたこともあり、いったいこの先どうなるのだろうと思ったものである。あれから12年、9月11日という日付を打ち込みながら、何も考えていなかった自身の忘れっぽさに驚いた。空港でのセキュリティーチェックに長蛇の列ができたことや、米国への入国審査に日本人もフィンガープリントと顔写真の撮影を強制されることになったのも、911がきっかけである。中東アラブの人々はいわれなき偏見や差別を経験した忌むべき事件である。喉元過ぎれば熱さを忘る。東京五輪が決定し、世は経済効果何百億円だとか、絆とか協力とか浮かれているが、忘れてはいけないのだ。今もプレハブ小屋に住まわざるを得ない人々や、来る日も来る日も線量計測を行うためだけに魚を捕り続けなくてはいけない漁師さんたちがいることや、今もなお見るも無惨な「建屋」にぶら下がりつづける千本以上の放射性物質を含んだ燃料棒がある4号機のことなどを。お祭り気分に水を差すつもりはないが、景気回復と・スポーツと・復興とは根底的には別個の問題なのである。

WTC

一つのことが起こると前のことが忘れ去られ、君もこうしろよという同調圧力がかかりやすい国ニッポン。陰気な投稿でスミマセン・・・

糖尿病に学ぶこと

9月11日 水曜日 晴れ 暑い

昨日は前勤務地でご一緒していた先生が久しぶりに丹後に来られたので、その御講演を聴いてきました。糖尿病に関する話題でしたが、これがまさに眼からウロコの内容だったのです。糖尿病とは、ご存知のように血糖値が高くなる病気なのですが、それが何故いけないのか?旨く説明できる方はあまりおられないのではないでしょうか。おしっこにアリがたかってくるから?いえいえ、そんな筈はありませんよね。血糖値の上昇は動脈の損傷をもたらし、色々な臓器障害を起こすからなのです。細小血管障害として知られる代表はいわゆる糖尿病性網膜症。腎臓や眼や神経がおかされるということは聞かれたことがあるかと思います。最近よくいわれているのは大血管障害、つまり心臓発作や脳卒中など、一度生ずるとたちまち生命に危険を及ぼす合併症の方ですね。さて、彼の講演内容に戻りますが、一枚目のスライドに私は唸ったわけです。「糖尿病を治療する際のゴールとは何か?」答えは何だと思われますか?血糖値を下げること?ブーッ。「血管障害、特に大血管への障害を最小限に抑えて、患者さんの生命予後を時間的、質的に健常者と同じ程度にすることである」ということなのです。もちろん、そんなことは自分としては理解していたつもりではありますが、やはりはっきりと言葉にして意識するということが大事だなあと思いました。すなわち、血糖値を下げるということは、その目標を達成するための手段に過ぎないわけです。もちろん、患者さんの年齢や背景にも考慮して、その治療の度合いを設定してあげなくてはいけません。当然40歳代の、あと30年以上健康に過ごしてもらわないといけない患者さんと、80歳代の患者さんではそのアプローチは違って当たり前なわけですね(あ、80歳代だからいい加減で良い、と言いたいのではありません)。ともすると日常診療では、ヘモグロビンA1cが0.5下がったとか上がったとかで一喜一憂しておわり・・・となりがちなわけですが、その終着点を常に頭の片隅に置きながら治療に当たらなくてはなりません。ちなみに最近の欧米での臨床試験では、血糖値の厳格コントロール群は必ずしもそうでない群に比べて、予後が改善していない(どころか悪いものもあったりする)というデータが出されています。だから血糖は下げなくても良い、というのは極論に過ぎますが、目的を誤って数値にばかりこだわってはいけないというメッセージに我々は素直に耳を傾けるべきだと感じました。いろんな場面でこの教訓は生かされます。木を見て森を見ず、鹿を追うものは山を見ず、小利大損・・。

詩集

新境地を開拓しようと挑戦中。寝落ち寸前ですが・・・

 

 

 

 

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