京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

filing for bankruptcy

5月24日 日曜日

今日からお天気予報は晴れマークの連続です。気温もかなり上昇する予測がされています。脱水、熱中症などにも気を付けて、梅雨入りまでの日光を満喫しましょう。さてさて、アメリカでもコロナの影響を受けた倒産のニュースが報じられています。レンタカー大手のHertzですが、小生も結構利用しました。よく考えると利用していたのは、国内旅行で空港に到着して、すぐに構内のカウンターでレンタカーを借りるという設定でした。航空便の利用が激減する状況では、そのニーズがなくなるわけですからその影響は大きかったのでしょうね。 小売業の老舗であるJCPenny倒産の報もかなりのインパクトでありました。数年前に愛すべきGibsonブランドが倒産法申請した時のように、いずれは経営体制をシェイプアップして事業を再生するのでしょうけど、大手の会社の倒産はコロナがいかに大きな影響を与えたのかの証左と言えるのではないでしょうか。 日本でもレジャー産業や旅館宿泊業、アパレルや飲食店の特に中小事業者のダメージが大きいようです。大手でもレナウンなどの倒産が報じられていますし、マルイ(〇I〇I)の京都の店舗が早々と撤退をされたようです。あと、大阪の老舗うどんすき店の美々卯が関東の全店を閉鎖するというニュースもありました。子供のころ「ミミュウ? ミ・ミュー?」なんだそれ?って思ったのを思い出します。日本語名詞にはどうしても聞こえなかったです。ましてやうどんのお店だったと知った時にはちょっとビックリしました。中小事業者はいまでも会社存続のために、土日関係なくその資金繰りに奔走されていることでしょう。大手企業はというと・・どうやらため込んでいた内部留保が活躍しているようです。そもそも、売り上げが伸びているときにはリアルタイムで人件費を積み増していくべきであるという論調が盛んになっていた矢先に、このコロナ禍の打撃を受けたのです。結局、批判を受けていた内部留保が会社再建に役に立ったという成功体験となりそうですね。これから先のことを考えると、私たちにとって良かったのか悪かったのか、びみょう・・・・

では、良いお天気の日曜日みなさまどうぞお元気で!

Have a nice holiday and please make sure to have “social distancing” (^^);

話題2つ

5月23日 土曜日

14年ぶりに国内で感染者が確認されたという狂犬病の話題です。日本では長期間にわたって発症はなかったのですが、他のアジアの国を中心としてまだ数千名の死亡者が発生しているようです。狂犬病はイヌなどの哺乳類にかまれることで感染するのですが、今回の感染者は実際に咬まれた時期から8ヶ月程度経過した後に発症したと報道されています。致死率の非常に高い疾患なので、アジア諸外国(特にインドは多いようです)に渡航される際には事前に予防接種を受けておくことが望ましいと思います。

もうひとつ、子宮頸がんワクチンと言われる、ヒトパピローマウイルス(HPV)9価ワクチンが製造販売の認可を受けたとのニュースです。副反応の問題で、現在もまだ積極的勧奨を控える通知がなされている同ワクチンですが、今までの薬剤は2価、4価のものでした。今回承認されるものはさらに5つのウイルス型に対応しうるもので、海外では主流のものです。現在子宮頸がんワクチンは安全性や有効性が証明されており、WHOも推奨しています。日本産婦人科学会は9価ワクチンの早期承認と定期接種化を求めて運動していたのですが、当院でもこの2-3年は一例も接種はしていないのが現状です。同ワクチンで予防ができると考えられている子宮頸がんは、発症年齢が比較的若く、子育て世代の母親たちが罹患することもあり、別名マザーキラーと呼ばれることもあるようです。定期接種の対象者は小学校6年生から高校1年生の女性です(海外では男性を対象者に含めているところが数多くあります)。

http://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4

終わりました、始まります

5月22日 金曜日
関西も緊急事態宣言を解除するとのことです。自粛を要請された生活が終わり、また少しずつそれぞれの生活を過ごしていくこととなります。今まで災害というと、その被害を直接受けている人と、それを遠くから見ている人に分かれていたと思います。今回の災禍は誰一人逃れられない状況に追い込まれたという、まれにみるものでした。いろいろな立場の人が思いもよらない影響や被害を被っているということを耳にするたびに、そういうこともあったのか・・と思い知らされることになります。昨日は親元を離れて生活している大学生や専門学校生などが、生活費を捻出するために行っていたアルバイトがなくなり、困窮した生活に陥っているというお話を聞きました。ちょうど一人暮らしを始めた矢先にこの状況は相当つらいですからね。aikoさんの「かけらの心」というのがあるのですが、そんな状況の若者の心を代弁するかのようで、マイフェイバリット・ソングのひとつです。
朝車を走らせていると子供たちが列をなしながら登校しているのに出くわしました。楽しそうにしゃべりながら歩いていて、あ~久しぶりにみた光景やな・・と思いました。なかなか状況についていけない子供たちもたくさんいると思います。それぞれのペースを大事にして、決して急かさず見守ってあげて欲しいなと思います。がんばれこどもたち!


う~ん・・ボクは3勝7敗でした。
それでは・・・いつものように、みなさん Have a nice day!

サンマやったんか

5月21日 木曜日
お天気の悪い日が続いています。毎日いろいろな情報に接します。最近はどうしても感染症関連のものが多くなります。政府の専門家会議の先生方も連日の対応で大変ご苦労なことだと思います。尾身先生や西浦先生がおられなければ現在の危機もどう転んでいたのかという気がします。いろいろな予測をして、それに基づいて対応するわけですから、その予測が外れるということもあるわけです(外れることもあるから予測ということになるのですが)。今から過去を振り返ってその決定過程がどうだったかというのを難詰するのは容易なのですが、そこはしっかりとした検証をしてからにしたいものですね。これまでのいろいろな議論についてよく目にしたり耳にするものとして、誰が言っていたのかということを問題にする内容が気になります。いろいろな人の主張については、その人の立場やイデオロギーなどをもとに判断してしまいがちですが(あの人は左やからとか、右寄りやから・・・とか、端的に言うとそういうやつでしょうか)、もうすこし冷静に、言われている内容を吟味することが大事なのではないでしょうか。自省も込めてもう一度肝に銘じておきたいと思います。そういえば感染症の一人者として語られることも多い青木真先生の記事から知ったのですが、国立感染症研究所の定点観測データから、今年の1-3月の肺炎死亡報告が例年をかなり上回っていたのですが、同時期のインフルエンザ報告数はかなり少なかったということだそうです。今後疫学的な調査を進めて、このギャップをうめていかなければならないですね。第二波に備えてやるべきことは山積です。例えばマスクの問題でも、全国民に2枚の配布の政策がどの程度効果があったのか?昨日のニュースでは、さしたる根拠もなさそうなのに、結果として流通しているマスクの価格高騰を防いだという効果があったと述べられていました。この辺りも実際の国民の意識調査や、輸入のデータなどを検証してから結論付けないといけないと思います。もし本当にそういった効果があったのなら、今後も検討すべきすばらしい施策であると思いますし、そうでないのなら、マスクの流通確保のためには他の施策を考え直さないといけません。長期間にわたる休校措置だってそうだと思います、実際に感染症流行の予防効果がどうであったのか、ほかに与えた影響はどうだったのか?子供たちに与えた心理的な影響とか、要保護児童に与えた影響とかも今後の検証が待たれるところです。予想されている第二波への時間は限られていますので、偉い人の三密疑惑について、興味本位で公共の電波を占有するのはやめて(ちゃっちゃとけりをつけましょうね)、今後の対策を本気で考えていきましょう~・・・麻雀と言えば四密のはずなのにね(タイトルの意味がここで回収されました)。小生もクリニックの取っていくべき対策を引き続きマジメに考えていきたいと思います!
ではみなさん今日も一日お元気で・・Have a nice day!

ひさしぶりに買ってみた

5月19日 火曜日

超久しぶりに書店をのぞいてみました。なんか目に付くもの買ってしまったような気がしています・・・。自粛ムード・社会監視・自粛自警団・・・息苦しいワードばっか聞かされた日常生活でしたね。こんどは新たな日常とかニューノーマルとか言われるのですけど、ノーマルを世間が設定してしまうのは良くないニャー・・と思っています。何がノーマルなのかっていうことは世間が決めることではなく、人それぞれのノーマルがあるからです。なので、そのネーミングはぜひ変えて欲しいなと思っています。ノーマル、アブノーマルの概念はいじめを生んでしまう源になってしまうのですよね。で、そのことについてまた勉強しなおしています。いじめはこの世からなくさないといけないですからね!

空気を読まないイワケン先生は、いじめをする人は本当は心が弱くって、自分の心のコントロールができない人なのだっていうような概念を捨て去りなさいと述べておられます。意外と(?)いじめをする人は冷静で、状況を読む能力に長けていたりするのだということです。誰でもいじめる側にも、いじめられる側にでもなる可能性があるのだということなのでしょうか。一方で、やはり空気を気にせずに物申すチキさんは、ストップいじめナビというNPO法人の代表もされており、詳細な統計をあたって立論されたそのご意見を次に読んでみようかなと思っています。

さてさて、うちの大学生さんはといいますと・・おうちに籠って、時々筋トレ、時々料理、たまにzoomでお勉強をしたりして過ごしていたようです。傑作品は・・・某筋肉タレントの、NやまKに君のレシピだったそうです。『鶏むね肉のオートミールお好み焼き』みなさんご興味ある方は一度お試しあれ(^^) 緊急事態宣言中は、家族で顔を合わせる時間も必然的に多くなったことと思います。新型コロナは負の側面にどうしても目が行きがちですが、それぞれのおうちでのhappy union, reunionとなった良い機会でもあったのではないかと思います。また、子供たちがこういった経験をしたことは、将来いろいろな面で役に立つ貴重なことではなかったのかなと思っています。

連続ゼロが続く日

5月18日 月曜日

連日感染者数ゼロが続いているようです。よかったね~、そりゃ少し外出もするでしょうよ。1か月以上も自粛をお願いされて、泣く泣くお店を閉めたり、おうちにこもっていたわけですからね。で、気が緩んでいるとか・・・ちょっとな~って思いました(控えめな表現にしておきます)。感染につながる行動になる可能性があるので、かくかくしかじかの行動は引き続き自粛して頂けると・・・とかいう表現にしておかれたほうがよかったのではないかニャ(=^・^=)

理容師の方もおっしゃってましたよ、「マスクはまだ届かないし、持続化給付金も即日申請したのに6月にならないと振り込まれないし青息吐息ですわ」って。ま、とにかく感染者数が減じてきたのは良かったですね。急速な収束傾向にちょっとびっくりするくらいです。第2波がっていう言葉が殺し文句のように囁かれています。フェイスシールドをしながら宴会をする中年男性の図、みたいなのも報道されていました。新しい生活ってそんなのになるのでしょうか。何ならそんな宴会はやめてしまっても良いのではないでしょうかね。職場で半強制的に参加させられる宴会に利するものはあまりなかろう・・ということで、この際無意味な(ちょっと過激な表現スギか?)パワハラ文化のようなものを一掃するよい機会にしてみてはどうでしょうか。

 

すんな派? or しーや派?

5月17日 日曜日

ちょっと数字のお勉強をしてみます。最近コロナのPCR検査をするべきかしなくてよいかということが議論されているかと思います。この状況を揶揄してか、積極的に検査をしようという意見をもつグループ(しーや派)と、やみくもにするなという意見をもつグループ(すんな派)の対立を取り上げて書いてある論考もありますね。いろんな意見があるかと思いますが、それを考えるうえで、机上で計算してみるとどういう結果が予測されるのかということについて書いてみようかなと思います。とはいうものの、統計は苦手なのでいろいろな書物やウェブサイトで分かりやすく解説されているものを参考にしてみました。

例えば、PCR検査は感度が60%とか70%とか言われます。実はインフルエンザの迅速検査もその程度なのですが、要するに100人真の感染者がいたとして、検査結果がその通り陽性と出る確率のことですね。意外に低いのだなと思われる方いらっしゃると思いますが、その程度なのですね。一方で特異度と呼ばれる数値も大切です。これはすなわち、病気に感染していない人をその通り感染していないと言える確率のことです。例えば特異度90%というと、100人の非感染者がいた場合には、その検査では90%の残りの10%の人、10人は陽性と出てしまうということになります。実際に数値を当てはめて考えてみましょう。

コロナウイルス感染者は実は広く抗体検査してみると、カリフォルニアなどでは人口の数パーセントが陽性であったという報道がありました。仮に2%の陽性者がいると仮定します。人口1万人の架空の都市で検査をしてみたと考えます。実際の感染者は200人いるということとなりますが、感度70%の検査なので検査上の陽性者は140人となります。一方で実際の非感染者9800人のうち、特異度が99%の検査ですと98人は疑陽性となります。つまり98人の方は非感染なのに陽性扱いを受けてしまうわけですね。結局のところ検査で陽性と出た人数は140人と98人合わせて238人いるのですが、そのうちの実に40%の方は実際には非感染である計算となります。以下の図をご覧ください。

 

この計算ではPCR検査の意義があまり感じられない、というか無駄が多いように思いますよね。一方で感染率が10%となった状況で(たとえばクラスター感染とか、院内感染を発症している医療機関での医療従事者に対する検査を想定しましょうか)はどうなるでしょうか?以下の図をみると、検査で陽性となった人の89%が真の陽性となっています。検査の意義がより実感されますね。以上、検査にはその対象者の事前確率がどの程度かによってその意味合いがかなり異なってくることがご理解できると思います。やみくもに検査をしても混乱するだけであるという理屈には一理あると感じられるところではないでしょうか。実際の医療現場では患者さんの訴えを検討して、これはかなり疑わしいなという取捨選択をしますのでその検査の事前確率は蔓延期間でなくてもそれなりに高い想定となります。なので・・・検査はやはり医師が必要だと感じた時点でスムーズに行うことができる体制をとるというが良いのではないかと思います。不安解消のためにむやみに行う検査は40%とかの疑陽性を生み出してしまいますので慎重に行ううべきであると考えます。

 

以上数字のお勉強でした。小生も決して統計学に精通しているわけではありませんので細かな間違いがあると思います。ご容赦ください。それではみなさん良い休日を!

Have a nice day!

話せばわかる

5月16日 土曜日

気づいたら・・・私より1年オッサンのマイクタイソンが野獣になっていた。また戦うということらしい。昨日は5月15日、いわゆる5・15事件という海軍士官らによる犬養首相暗殺事件の日である。昭和維新とも称される、本来許されるべきではないテロ事件なのであるが、一部国民に支持された側面もあったということである。約4年後には陸軍士官らによる2・26クーデターが続くわけであるが、当時の事件を引き起こした士官らはほとんどが20歳代の若者だったらしい。民の窮状を知らぬ時の政権に鉄槌を下した・・みたいな語りを聞くことが多いのだが、今の時代からだと20歳代の若者が時の首相の暗殺を企てるって・・ちょっと考えられない(当たり前か)。さてさて・・・

https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2765641

COVID-19についての台湾からの論文が出ています。簡単に結果と結論をまとめると、二次感染を発生したケースは発症日以前5日間に感染者と濃厚接触があった場合に限るとされています。つまり、何の症状もない時点から発症するまでの4-5日間が最も二次感染を起こしやすいというわけです。言い換えると、発熱とか咳とかの症状が本格化したあとは、他人には感染しにくいということになりますね!ちょっと驚きではないですか。感染者100名に対する濃厚接触者の追跡調査であり、やや人数が少ないためベイズ推定という手法で統計解析されているようです(ちょっと詳しくは説明できませんが)。これをもってすべてを語るのは時期尚早ではあると思いますが、今後の対策を考える上では重要な論文だと思いました。ちなみに論文での濃厚接触の定義は、マスクなど着用せずに感染者と15分間話をしたりした場合、あるいは病院で2メートル以内に接触した場合とされています。やはり2メートルのソーシャルディスタンシングは大事だなと思いますし、専門家会議の提唱していた発症後4日間は家で安静療養を・・という呼びかけも感染拡大予防という観点からは、妥当なものであったのだと思います。ただし、療養している方々がその間に重症化してしまったという事例がありますので、今後は自宅療養期間の病状観察をいかに行うのかということについての対策を講じる必要があると思います。 台湾は論文投稿時点で感染者数330名で、死亡者数は6名と驚異的に疾病を抑え込んでいると評価されている国です。もちろん感染者の徹底隔離ができるという背景には、携帯電話のGPS機能を利用したいわゆる”監視社会”であるという事実が存在するわけです。そういえば、コロナ騒動の前に発生していた香港の学生デモの騒乱はその後どのような展開になっているのでしょうか。これもマスク着用を禁じて、街に設置された監視カメラでデモに参加している学生を特定するという国の方策に対して非難があったかと思います。今回の感染症騒動を経て、今後国際社会でもより一層、市民監視ということへの賛否を含めた議論がなされていくのではないかと予測しています。

がんばれロイホ~

5月15日 金曜日

新たな生活・・・考えていかないといけないとな。診療所としての改善点も考えていかねばならないのですが、今のところなかなかよい解決策が見出せないでいます。う~ん、物理的障壁もあっていろいろ困難なことが多いな。しばらく自分の中で押し問答が続きそうです。そういえば、これからしばらくはコロナの影響からくる会社倒産などの報道が増えてくるだろうなと考えていた矢先に早速飛び込んできましたね、ロイヤルホストの店舗数削減の報告。友人と、今日はロイホにするかサラダ食べ放題のフォルクスに行くか・・とか話していたことを思い出しました(ちょっと贅沢な大学生でしたね・・(^^ゞ )新たな生活ともすこし関係するのですが、京都精華大学の学長(マリ共和国出身)が日本人の特性について述べられていたのがなかなか示唆に富んでいるなと思いました。これから私たちの国がグローバルスタンダードに追いつかないといけない点はいくつかあると思います。ジェンダー問題とか、多くのハラスメントの問題とか、社会的弱者に対する国民意識などでしょうかね。ネットフリックスの作品の中にはジェンダー問題を扱ったものは多いのですが、海外で暮らす人のお話を聞くと、当然の前提的なことも私たちの国では共有できていないことが多いなあと思わされます。去年でしたか?慢性的な腰痛に悩まされ、使用した薬物による依存から不調に陥っていたタイガーウッズが、見事にそれを克服してカムバックし優勝を飾ったことがありました。薬物依存などは罪に問われるような事案ですが、海外ではいわゆるハームリダクションという考え方が主流のようです。薬物・ダメ!絶対で終わらせるのでは、再犯→逮捕→保釈→再犯のループが延々と回っていくことが多いのです。そこで、再犯罰則という単純な図式で考えるのではなく、依存から抜け出せないと困っている人に、いかに手を差し伸べてあげるのかという視点で動くという概念は大切だと思います。私自身も不勉強なので、簡単に伝わるように上手く表現できていないのですが、また別の機会に共有できればと思います。それとすこし関係するのかな・・・昔皆さん見てましたよね・・ザ・ベストテン。こんなに素晴らしい番組だったんですね。ツイッターでこの場面を見てちょっと感動しました。黒柳さんこれ以上ない素晴らしい対応です。久米さんのフォローも・・。

https://twitter.com/i/status/1260181283260358658

テレビ番組のキャプチャーなので、安易にこんなところにアップしてもいいのかな~とかちょっと考えたのですけど・・・まあいいや(数日で削除しますね)。あまりにも良いシーンだと感じたもので。今日はこれだけお伝えできれば結構です。まだまだ勉強せんとな~

Have we been doing enough?

5月14日 木曜日

昨日比較的年齢の若い力士の訃報を聞きました。当然のことながら、報道での情報しか存じませんので、実際の経緯がどうだったのかは私にはわかりません。発症後2-3日の間、ご本人が訴えていたにも拘わらず、発熱の相談窓口や医療機関への初診のアクセスができなかったのはある程度真実であろうと思います。現在一般的には、日本の医療はギリギリのところまで行ったが、何とか持ちこたえたよねという論調であると思います。私もそのように考えていました。ただ、今回の一件を知ってから、彼の場合にだけ、たまたまの不運が重なっただけなのではなく、やはり日本の医療、実は部分的なほころびを起こしていたのではないかという考えにかわりました。適切な初期診療へのアクセスができなければ、たとえ体力のある若者でも命を落とすことがあるということを私たちは学ばなければならないと思います。今回の感染症騒動で私自身は、この国はほとんど何にもしてくれなかったなと感じています。政権がどうとかいう批判をしたいのではなく、この国は何にもできなかったのだなという実感を持っているということです。そう感じたのだから仕方ありませんよね。で、自分でできることは何なのか、柄にもなく真剣に考えましたよ。自院でもいろいろと無い知恵を振り絞って対策を講じたつもりです。泣く泣く自粛要請に従っている地元の飲食店の経営者の皆さんもよく存じておりましたので、できるだけテイクアウトも利用しました。皆さんも自分なりにできることを精一杯なされたことと思います。でももうこれ以上グチるまい!・・・前を向いてますワタクシ(^^) で、感染者数が小康状態を見せつつある現在、私たちがしないといけないことを冷静に考えないとなりません。

そこでもしも私が総理大臣だったらどうするかなと考えてみました・・・、何を荒唐無稽なと思われるでしょうが、しばしこの大風呂敷におつきあいくださいね。

まず大前提に日本版CDC(疾病予防センター)を創設することを急務と考えます。医師・看護師・歯科医師・薬剤師・獣医師のほか病理、遺伝、統計、免疫、法医学などのオールスターを任用して、どんなに政権がヘタレでもきちんとした対応指針を発出できるようにすることが大切です。それから、政策判断の切先が鈍る可能性のあるオリンピック開催はまずもってあきらめましょう。そうですね、あとは順に・・・ ①医療介護に携わる施設に対する十分な防護具を確保すること 各施設が持ちこたえられる限りの最低2か月間の物資備蓄をなるべく早く調達しよう。製造から保管と輸送という一連のサプライチェーンを含めて考えることが必要である ②指定医療機関のハード面を整備しよう 医療従事者が十分に守られるようにゾーニングをしたり遮蔽をしたり、遠隔病室監視のシステムなどの整備に補助金を出そう ③入院病床の確保以外にも、軽症者の一時収容施設を建設整備すること いざとなればこの施設は災害時の避難場所や仮設住宅にでも利用できるようにしよう(もう地震や大雨の時に学校の体育館で段ボールで避難所生活を強いるのはやめようよ!) ④再流行の際にもある程度登校が継続できるような学校環境整備を整えること 授業や給食が遮蔽板で仕切られた場で行えるように、空調もきちんと整備をしたりすることを自治体にも支援して早急に進めよう(もう子供達にはしわ寄せを食わせないぞ!)

ちゃちゃっと考えただけで以上のようになりましょうか。あとは経済活動から見た対策委員会を発足するも必要でしょう。第一波ではとにかくほとんどすべての活動自粛をせざるを得なかったのですが、次にはどういうことが感染リスクを上げて、どういうことなら大丈夫なのか、すべての歌舞音曲を禁止することではなく、感染は防いだが経済で死ぬようなことがないようにしなくてはなりません。緊急事態宣言をはじめとするいろいろな発令に関する数値的な基準作りも進めたいですね。ハイ、決して余計な法案の議論に割いている時間は一分たりともありません。そんな時間があるのなら、すこしでも今まで不眠不休で働いてくれた官僚のみなさんを眠らせてあげてください!!いいですか、G7始め欧米各国は第二波に備えて本気で対策を打ってきますよ!コロナでも日本が諸外国の後塵を拝することのないように・・・がんばろーや。

政策立案に関わる人たちに向けて繰り返します。感染者数の減少がみられるこの時間にこそ、万が一第二波が来た場合や、もしもコロナと他の自然災害などが重なった場合にはどうするのかなど、プランAに安穏とすることなく、プランBやプランCを想定しておくことに専念しましょう。頼む!お願いやから・・・

それではちょっと頭を冷やしてから、今日も診療頑張りましょう、みなさんお元気で Have a nice day!

 

 

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