京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

炎をみつめる

8月6日 月曜日 曇り〜晴れ

広島の日でした。67年前の今日も太陽は同じように降り注ぎ、暑い朝だったと聞きます。広島市民の実に半数近くの人々が、爆発の瞬間から、後の放射線による障害などで亡くなったのです。広島は医学関係の学会もたびたび開かれる街で、特に原爆資料館の隣には国際会議場があり、ここでの学会のときには休憩時間に必ず原爆ドームと資料館を訪れます。今日診察をした患者さんの中にも、終戦の日の戦没者追悼記念式典に出席される予定の方がおられました。患者さんは術後の体にむち打って、暑い中を東京まで行かれるそうです。出席するためには医師の診断書が必要だとの事で、心を込めて書類を作成させて頂きました。曰く、『親父と久しぶりに会う事ができます。』とニコニコしながら仰っていました。まだ10歳にもならないときにお父さんと別れなければならなかったAさんの気持ちを思うと胸につまされる思いがしました。病院勤務の時の患者さんは、南方の海に、お父様を慰霊するために、船旅をされている方もおられました。自分の両親、配偶者、子ども達と引き裂かれ、二度と会う事もできずに亡くなって行った兵士さんたちの鎮魂をお祈りしたいと思います。戦争は多くのひとびとに長い年月にわたって傷跡を残す人類最大の愚行です。

原爆ドームの前に、絶える事なく炎は灯り続けています。

”安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから”

アウェーは大変

8月5日 日曜日

訪問看護師さんたちとも仕事をしています。もちろん看護師としての国家資格をもつ職業人さんたちですが、去年まで病院勤務しかしていなかった者としては、あまり接する機会のなかったパートナーです。外を走り回っておられるだけあって、日に焼けてパワフルで活動的な方が多いです(この表現がまずかったらごめんなさい)。訪問看護ステーションであったり、介護施設であったり、診療所であったり、所属はみなそれぞれなのですが、それほど人的余裕のないところが多いですから、患者さんのお宅ではみなさん一人での活動となるわけです。そこでは(おそらく)看護師としての役割はもちろん、時には主治医の代役であったり、ケアマネージャーさん的な対応も要求される場面があるのだと思います。そのせいか経験豊富な看護師さんたちは自立された、頼もしい方が多いとおもいます。もちろん病院勤務の看護師さん達もそういう方は多いのですが。マンパワーの不足は筆舌に尽くせぬところがあるようで、勤務所によっては1ヶ月の3分の1が夜間対応のシフトになるというところもあると聞きます。何と言っても在宅医療の最前線としての役割を果たされている訳ですから、今後もいっそうの手当が考慮される事を行政には期待したいと思います。

 

頑張った人も、頑張れなかった人も

8月4日 土曜日 晴れ

もう前に雨が降った日がいつだったのかを忘れてしまった。九州の災害がはるか昔の事のように思えるのだがそれではいけない。暑い暑い毎日である。

最近心に残ったことば

『いじめをなくす事を考える事も大事だが、いまいじめられている人たちを癒す方法を考える事こそ焦眉の急ではないか(じぶん)』

『いじめられている自分に何か問題がなかったのか?ということではなく自分には責任はなかったのだ。被害者が自分である必然性などなかったのだ、ということに気づく。自分が悪かったからいじめられたというところから、いじめという構造に目が向くようになる(のが大事)(水島広子氏のことばとその自分流の解釈)』

オリンピック(やっぱり)結果は悲喜こもごもですが・・・ 頑張った人にはNCAA,頑張れなかった人にもNCAA(古っ!!)。顔を上げて帰って来てくださいね。

がんばれ木崎選手

8月1日 水曜日 晴れ

やっぱりオリンピックの話になってしまいますね。卓球の愛ちゃんは残念でした。もう一人の石川選手は今日が決勝のようです。しかし卓球の試合を見ていると、あの反射神経は人間離れしているなと思わせられます。少し前に二人の選手の特集をテレビ番組でやっていたのですが、お互いにライバル関係でもあり、ともに技を高め合って来たらしく、まだ20歳前後の女の子とは思えないほどしっかりとした考え方をもっているんだなあと思いました。コピーライターの糸井重里さんもツイッターでいろいろと感想を述べておられましたが、かなり見応えのある番組でした。ということで卓球チーム応援中です。それから、当地の出身のマラソン女子は木崎選手も忘れてはなりません。もうすぐ女子マラソン号砲だとおもいます。

がんばれ!木崎選手

New Orleans

NY plans a ban on large sugared drinks

7月30日 月曜日 晴れ

毎日オリンピックの報道で賑わっています。予想通りの活躍ができた人や、下馬評を裏切る結果に終わる人など、悲喜こもごもです。相変わらず、母の手一つで育てられた○○選手、とかいったマスコミの好みそうなストーリーが絡められた報道には?って思ってしまいます。個人的には卓球が気になっているのですが、そろそろなのでしょうか?どちらにせよ時差のある国で開催されると、どうしても朝起きて結果がでているというパターンですので楽しみが半減してしまいますね。

さて、ニューヨークのブルームバーグ市長がまたまた大胆なプランを発表されたようですね。これが施行されると、レストランや映画館では500mlを超えるようなラージサイズの清涼飲料が販売できなくなる訳ですね。かれは今までにも、いわゆるトランス脂肪酸の使用禁止であるとか、ファストフート店でのカロリー表示の義務付けなどを行って来た実績があるようです。確かにむこうの『ラージ』は本当にラージで、いくらなんでもなあって思った記憶があります。帰国してみてスターバックスのグランデがむこうのスモールくらいに思えていたものです。まあそもそもいくらダイエットコークでもそこまで飲まんでも・・・っていうのが率直な感想ではありましたが。ところがあちらではやはり保守派の人々の大反対があるようでして。そもそも飲むか飲まないかは自己責任であるというのがその論拠のようです。おそらくそのバックには業界のロビイストの活動があるのでしょうけれど。体に少々悪いとわかっていても売るのは自由、食べるのは自己責任。反対に、やはりある程度は人々の健康が脅かされる可能性のあるものは公的に規制を掛けて行くのか?さて、皆さんはどうお考えでしょうか?

 

カエルのお父さんがすごい

7月29日 日曜日 晴れ

体重が1キロを超えるアフリカウシガエル。寿命は40年近くあるそうです。12月頃の雨のあとにできる大きな水たまりに産卵されて孵化した100匹を超えるオタマジャクシ達を一匹のお父さんが守りながら1−2ヶ月後にカエルになるまで面倒を見るということだそうです。時にはオタマジャクシを目当てにくるプレデターであるヘビをみつけて、飲み込んだり、牛の一群がやって来たときには踏みつぶされる前に体当たりを繰り返して群れを撃退したりするらしいです。大きな池などには天敵がたくさんいるために雨だまりでしか産卵しないそうなのですが、晴天が続いて雨だまりが蒸発しそうになると、近くの大きな雨だまりをみつけては2メートルほどの(最長は18メートルくらいの)水路を、後ろ足で土をどけながら1日かけてつくって、子ども達の逃げ道をこしらえるそうです。すごいですね。アフリカウシガエルのお父さん。テレビ番組ではなぜかお母さんカエルにはカメラを回していませんでした。おそらくカエルのお母さん達もすごいと思います・・・ハイ(^^;)。灼熱の太陽の下でもくもくと水路を掘りつづける姿は感動的でさえありました。クリニックの裏の田んぼの中でもいろんなドラマが繰り広げられているのかもしれません・・・。

そういえば数年前に話題になっていた空から降って来たオタマジャクシってどうなったのでしょうか? 怪奇現象説やら竜巻説やらテロ説やらいろいろあったと思いますが!?

蜂とおしっこ

7月27日 金曜日 晴れ

連日暑い日が続いていますね。スタッフと顔を合わせると『あついね。』という会話ばかりになってしまいます。空調もフル回転となって来ました。せめて夜は自然の風を採りいれていますがいつまで続く事やら・・・。蜂に刺された患者さんがぽつぽつと来られるようになりました。中にはご自分で傷口をしぼって、冷やしながら来院されるという初期対応満点のかたもおられます。まさか今どきタイトルのようなことをされる方はおられないと思うのですが・・・おしっこは害こそあれ良い事はなさそうですね。治療は抗ヒスタミン剤などを使うのですが、やはり何と言っても恐ろしいのはアナフィラキシーショックでしょう。アレルギー反応により全身の症状が出て、最悪の場合は生命に関わる状態になる可能性もあります。患部が真っ赤に腫れて、息がしんどい、ぜいぜいいうなどのときは緊急治療のサインです。くれぐれもご注意ください。とくにスズメバチに刺された時や、蜂に刺されるのが2度目の時などが危ないと言われています。またミツバチは刺し口に針を残している場合もあるようですので痛みが残る場合はこれの除去が必要です。

The last day in Roc.
海水浴シーズンは、海中の生物にやられる事も多いです。クラゲやオコゼなど・・・。奴らの毒素(酵素)を中和するには45度位の熱い湯がよく効くようです。結構熱いお湯ですね。毒素の蛋白が失活(はたらきを失う)するようです。様々な外敵から身を守りながら楽しい夏を過ごしましょう。

これがだめでもそれなりに何とかなりますよ

7月26日 木曜日 晴れ

イチロー選手の次の日は松井選手のニュースでした。それも明暗わかれている感じです。でも、松井選手の心の中は周りの人が思う程に乱れてはいないのではないかなと思います。周囲の人に言われている程、自分は何とも思っていないのに・・っていう経験、誰しもした事があるのではないかなと思います。受験に失敗しました。やっぱり私はダメなのでしょうか?A商社の就職試験に落ちてしまいました、もう将来はないと思います。などという2択決めつけ型の思考は良くないと思います。こっちがだめでも何とかなりますよ。という迂回思考が道を切り開いてくれる事がよくあるのではないでしょうか。

Abundon zoo
なんとかなるで。

なんくるないさー。

イチロー選手と終身雇用

7月25日 水曜日 晴れ

電撃トレードらしいですね。イチロー選手がNYに行くという事です。早速の打席でヒットを打ったとか。さすがです。マリナーズとヤンキースのユニフォームは何となく似ているのであまり見ていて違和感は感じない気がしました。彼は元来1チームで選手生活を終えたいというのが信条だったと聞きます。その真意は知らないのですが、同一チームで長年頑張る選手というのはファンの目から見ても好意的に写るものではないかと思います。かつての落合選手は幾つかのチームを渡り歩き、契約交渉ではシビアに条件闘争をして、野球選手の地位を高めたと言われています。まったく正反対の行動のようにも思えるのですが、おそらくそんなことはないのでしょう。彼らには各々の信念があり、何に重点を置くかによって、結果は正反対のように見えるだけなのかなと思います。

いわゆる新自由主義論者は、自由に職を渡り歩きながら、自己の最適の居場所を見つけるべく経済活動を行う事をよしとするのでしょうが、ひと昔前の終身雇用制度の良さを再認識している人々がいる事もまた、今の時代に忘れてはならないでしょう。私どものような中小零細クリニックを運営するものとしては従業員さんが安定的に定着してくれるという事はとても大切な事です。こちらが期待する役割もそれぞれの方にあって、みながこれこれをできないと困ります・・などという画一的なものを要求する事は決してありません。得意不得意、得手不得手それぞれの人がそれぞれの個性で頑張ってくれているのを自分ではよくよくみているつもりです。家族的経営、終身雇用制度(などと大見得を切る事はできませんが)の良さをもう一度かみしめることもまたひとつ大事な事ではないのかなと考えたりもします。

Oak allay plantation house

社内公用語英語化?しませんしません。・・・うちは社内公用語丹後弁化を只今検討中です。

winner takes all…

7月22日 日曜日 晴れ

外科当番日の週末です(日曜日は週はじめでしたか?)。やはり怪我の方や、おそらく平日の通院が難しかったのだろうと思われる方の受診がほとんどです。最近は世の規制緩和の風潮もあり(かどうかわかりませんが)、日曜診療をされている施設もありますね。選択肢が広がるのは利用者にとっては便利なものです。思えば銀行のATMも今は週末の夕方に駆けこむ必要もなくなりましたし、公共料金の支払も真夜中のコンビニで済ます事ができます。ずいぶんと便利な世の中になったものです。一方でそういうグローバルなサービス化への対応が難しい企業体の経営はよりいっそう困難となり、場合によっては廃業を余儀なくされるケースもあるのではないでしょうか。経営体質が弱いとか、時代の変化に順応できていない、と言ってしまえばそれまでなのですが、相手が海外資本や大口経営企業となるとその一言で片付けられるのもどうかと思います。規制緩和が声高に叫ばれていたのはひと昔前ですが、身近に海外資本の量販店大型店舗などができてきたのはそう遠い過去ではないように思います。休みの日にそういうところで1日を過ごすのはまた楽しいものではありますが、すこし考えるところがあるのも事実です。こうやって全世界の人々の胃袋に同じような食べ物が入っていくのかなあ〜などとぼんやり考えてみたりもします。半年前くらいに世間を騒がせたTPP問題(今ほとんどニュースにならなくなっていますが・・・)も保険や医療、農業などの分野には大きな影響を及ぼす可能性もあると聞いています。実際に韓国などでは医薬品の公定価格に某世界一の超大国の製薬メーカーが、それに不服を申し立てる事ができる第三者機関が導入されたようです。高騰する医療費の中で医薬品のしめる割合は低くはないですし、これらは直接の施療者である病院や診療所が手にする訳ではありません。もちろん良い医薬品を企業に開発してもらう事はとても大切ですし、それに対する報償をしっかりとしなくてはいけない事は理解できますが、かの国の方々を相手にするとなると・・・少々(かなり)手強いですよ(経験者は語る)。政治家の方々にはくれぐれもお願いをしたいところです。

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