京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

なんのことかわからない記事

5月28日 土曜日

突然ですが・・・便通になやむ方は多いです。特にお年を召されてくると、食事の量が一定せず、運動量も少なくなり、腸管の蠕動も低下してくるため一旦便秘となってしまうと、お通じが硬くなりさらに出にくくなってしまうという悪循環に陥ります。そこで、お通じの状態を観察するためのブリストル・スケールというのがございまして・・・

ここでいう、3−5の状態に近づけるよう治療していくこととなります。水分が吸収されすぎると、1の状態、いわゆる鹿のフンのようになりますし、逆に7になると失敗しやすくなってしまいます。ご高齢の方で便秘をきたしてしまうと、腸閉塞症状や、ひどい時には腸管穿孔という重篤な状態になってしまうこともあります。訪問看護師さんたちは、こういったことにも目配りして対処してくれています。

鹿のフンってなんであんなになっているのだろうと思うのですが、あれが普通なので、特に身体に悪い訳でもないのでしょうね。草を食み、反芻させながら消化していく、長〜い消化管から生み出されるコロコロうんちですな。関係ないのですが、ユダヤ教で不浄とされる哺乳類って、「ヒヅメが完全に分かれている」と「反芻する」の両方を満たしていない動物なのだそうですね。牛は反芻するし、ヒヅメが完全に分かれているので浄。一方豚はヒヅメは完全に分かれているけど、反芻しないので不浄なのですね。ついでに水中の生き物だと・・・鱗とヒレがないとダメなのだそうです。

さてと・・・事務仕事、ペーパーワーク、雑務・・・こなしてきま〜す。皆さま良い週末をお過ごしください!

20年後の真実

5月27日 金曜日

プレ金です。昨日は診察中に「そろそろ雨が・・・」と願っていらっしゃった農作業従事の方も、夕方の恵みに感謝されていたことでしょう。今日は朝から曇りの空模様です。そろそろ梅雨入りの季節もやってきます。ないと困るけど、あると鬱陶しい・・・雨は皆から嫌われるけど、いなくなると懇願されるという難しい立ち位置ですね。とある会議に向けて色々と情報収集とかやっているのですが。昨日は日本医師会の運営する『地域医療情報システム』なるサイトに潜入して遊んでいました。人口統計をもとに各地域の20年間の医療需要などを予測するシステムのようです。そこに記載されている20年後の人口推計がえらいことになっていましてね。丹後医療圏でみると、労働生産人口がほぼ4割減になるのですが、20年後の65歳未満とそれ以上の人口比がほぼ0.6という、半分以上が高齢者ということになっています。総人口は2万人から1.2万人に減少します。4割減ですね。日本全体では2060年でもおよそ3割減と見込まれているので、それよりも15年早くにそれを凌駕する速度で人が減っていくという計算になります。ある意味最先端の地域のうちの一つという見方もできるかもしれません。とは言え、あと10年少しで1億人を割り込むとも推される総人口減少問題ですので、これは我が国全体で共有すべき最大の問題なのでしょう。20年後は私自身が高齢者のど真ん中なのですが、最も多い年齢別世代となりますので、自分ごととして捉えねばならないなとも感じています。さて・・どんな日本になっているのでしょうか。知恵を絞ってあらゆる世代が人生を愉しめる世の中であるために、自分も1人の社会の構成人員として、できること・やるべきことをやっていかねばなりません・・・(とは言え、20年後の世界を見ることはちょっと楽しみでもあります。)

師匠のお話拝聴

5月26日 木曜日

昨日の午後はおそとの活動をなるべく圧縮して・・・大学のオンライン講義に潜入してみました。仲野徹先生の特別講義があったのですが、とても興味深く聴講できてよかったです。参加者の名前から、これ誰だ?と思われていたかもしれませんが、謎の大学院生ということで・・・。今は名誉教授という立場ですが、まだまだお若いですから、これからますますご活躍されることと思います。よく知らないのですが、研究職にはもうつかれることはないのかもしれません。晴耕雨読+時々物書きの隠居生活を送られるのだとか・・・昔の基礎医学研究室での思い出話とか、ご自分の来歴についてもたくさんのお話を伺うことができました。医学部2回生に向けた特別講義であったようですが、50過ぎの私にも響くものがありました。おもしろく有意義に生きるための7つのヒントというのがあるのですが、特にアウェイに出る勇気を持つこと、とか考えすぎずにやってみる、行ってみることなどは特にこれからの自分にも当てはまることなのかなと思っています。えらい先生でも、時には些細なことで悩み、紆余曲折ありながらやって来られたのだな思いました。これから先生は医学関連以外の媒体でも旺盛に情報発信をされていくと思います。機会があれば是非読んだり見たり聞いたりされると良いと思います。元気づけられること間違いなしです。それでは今日も・・・平静の心で、全ての人に優しい医療に少しでも近づけるように努力したいと思います(なかなか難しいですけど・・・)。

感染症再考

5月25日 水曜日

今回の流行のニュースまで知らなかったです、サル痘という感染症。地球から撲滅されたという種痘と同じタイプのウイルスに起因する感染症のようです。そこまで感染力が強いわけではなく、この感染症にも有効な種痘ワクチンもすでに存在しますので、さほど強く恐れる必要はなさそうですがかなりの話題になっていますので、日本で感染者が報告されるとまたひと騒動になりそうです。一方で新型コロナの方はと言えば、まだ収束からは程遠い状況のようです。幸いゴールデンウィーク後の急増は今のところ免れているようですが。昨年末頃の抗体保有状況の調査から、オミクロン株の流行後ではアメリカ国民の罹患率はすでに50%以上というデータがあったかと思います。ティーンエイジャーに限ると70%以上の保有率であったようです。すなわち現在までに、半分以上の米国国民がコロナに感染しているようだということになります。最近のニュースではしきりとマスクからの離脱が謳われているようです。確かに3回のワクチン接種による予防効果と、オミクロン以降の新規変異株、特に強い感染力を持つようなものは出現していないことや、そこそこ効果の見込める抗体医薬品の開発もすすんでいたり、当初のような社会的制約による感染予防効果が薄れていることからウイルスとの共存社会への移行が進められているのが世界的な状況かと思います。とはいえ罹患後の後遺症の解明はまだまだ十分とは言えませんし、今あるのも結局はこれまで取り組んできた行動制限とかワクチンとかの積み重ねの上にあるわけですから、安易な過去の検証と称して一律に行動制限を緩めてしまうのも良くない事かと思います。常に科学的見地に立脚して、冷静に、周囲に流されないひとりひとりの考え方と行動が問われるのは今後も変わらない真理であろうと思います。

ある文献より

5月24日 火曜日

ヒトゲノムプロジェクトってお聞きになったことがあると思います。1990年にアメリカとイギリスが中心となって、ヒトの全遺伝子を解明しようという試みで、ヒトゲノム計画とか呼ばれたりしています。すでに遺伝子の全ての塩基配列はインターネットでアクセスできるデータベースに収められています。それとも少し関係するこの論文なのですけど・・・生後5週間の子供が異常をきたして病院を受診したところ、それから16時間後にはその子の遺伝子配列が同定されて正確な診断に至り救命されたとのことです。チアミン代謝異常と言われる疾患であったようですが、その子のいとこが10年前に同様の症状で脳症を発症して、集中治療の甲斐なく亡くなられていたという背景があったようです。遺伝性の疾患ですので、おそらく同じものであったと思われますし、逆に言うとその方がいたからこそ、この症例での迅速な遺伝子検査になったとも考えられます。従兄弟がその子を救ったとも言えるのかと思います。まさにこれこそが、科学技術の発展の恩恵ですね。

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2100365

a decade has passed.

5月23日 月曜日

当院が産声をあげて、はや10年となりました。10年前にどんな出来事があったのか少し調べてみました。前日には東京スカイツリーが開業しているようです。リーマンショック後、まだ5年あまりですので当時の株価は1万円前後でした。消費税は長く据え置かれていた5%から8%に上げられています。その年の年末には民主党から自民党が政権を奪還しています。山中教授のips細胞でのノーベル賞受賞もこの年であったようですね。月日が経つのは早いものです。10年間、自分自身がどうであったのかも考えてみました。ずいぶん変わったように思います。診療のスタイルや内容は結構変わりました。学んだことも大きいですし、初めての開業医としての仕事の経験も徐々に蓄積されていきますので、当たり前と言えば当たり前かもしれません。10年ひと昔とはよく言ったものだと実感します。自分自身体調にも恵まれて、なんとか無事にやって来られたことにひとまず感謝しています。さて、次の10年・・・どうなるのでしょうか。また、世の中はどう変わっていくのでしょうか。当たり前のことですが、自分が歳を重ねるということは、段々と残される時間が短くなっていくということでもありますので、限られた時間を大事に、自分がこうあるべし・・と思うことを地道にコツコツとやっていくのが良いかなと思っています。新しい週が始まります。みなさん良い1日をお過ごしください!

median or paramedian

5月20日 金曜日

今日は朝からめっちゃコアな講演動画をみてみました。本ブログを訪れていただいているかもしれない(!?)奇特な医療関係者の方にちょっとご紹介しておきましょうかね・・・。全身麻酔手術の際に鎮痛を目的として併用されることがある硬膜外麻酔の方法論についてのものです。脊髄の傍にある硬膜外という空間に針を刺して薬剤を注入するのですが、この方法に大きく二つあって、そのどちらの方法を用いるのかということを歴史的な事実を含めてお話されているようです。ほとんどの医師がmedian-, midline-approachという方法を選択するようですが、話者はもう一方の方法を解説して、それが如何に有利な点があるのかを説明しています。私もその昔麻酔科を学んでいた時には、前者のメジャーな方法を行っていました。今ならこの動画を見て、異なるアプローチをしてみたくなるのかなと思いました。つくづく今はこのような動画も日本の片田舎でいつでも視聴できるという幸せな時代であることを再確認しました・・・。ネタ元はこれです ↓

 

 

院内メンテの日

5月19日 木曜日

昨日は午後の時間帯を利用して院内のワックスがけをお願いしました。半期に一度行っているのですが、翌日ピカピカになった床とワックスの香りがして気持ち良いです。ワックス以外にもエアコンのクリーニングなどいくつかお世話になりました。今の事業形態をとっていると、勤務医の時と比べて慣れない仕事が圧倒的に多くなります。数え上げるとキリがないのですが、こういった院内メンテナンスもそのうちの一つです。建物や敷地内の設備のハード部分から始まり、診療機器や情報通信機器、さらにはネット回線などなど・・・全てが自分の管轄内です。よく考えると大変ですね。まあなんとなく・・・でやっています。どれも完璧にこなそうとすると私の能力では到底ムリなのですが、根が適当人間なのでかろうじてそれほどストレスなくできているのだろうと思います(そうは言っても抜けている事が本当に多いです)。今年でちょうど10年の節目を迎えます。常に現状に安住しすぎることなく勉強を続けていこうと考えています。

後から空海

5月17日 火曜日

今週は晴れマークが続いているようです。これから梅雨入りまでの季節は太陽が有り難いです。最近文書取り込みのスキャナーを新調したのですが・・・その速さに驚いています。多い時には50枚の文書を取り込む作業をすることもあるのですが、旧機は時々(というか頻繁に)紙詰まりを生じて、作業中ずっと傍にいてあげないとダメだったのです。新しく来た子は、50枚の紙束をガッシャンガッシャン取り込んで、ものの数秒でハードディスクに取り込んでくれます(もちろんWiFi接続で)。まあ前の子は10年選手だったので、その違いも無理のないことでして、むしろその間よくやってくれました。綺麗にしてまた旅に出してやろうかと考えています。あ、それから昨日は秋ころにあるイベントの参加者としての打診を受けました。いろいろな人とのトークがあるようですが、そういうのは嫌いではないので二つ返事でお受けしてしまいました。後から参加者の顔ぶれをお聞きして、早くも後悔(空海)・・・。いつものパターンです。まあしばらくは忘れておいて、直前にちょっと焦ることにしましょうか(これまたいつものパターンです)。

顔で笑って心で・・・

5月16日 月曜日

そろそろやらないといけない事務作業が出てくる月半ばとなりました。朝のルーティンにしている”症例集よみ”は今日はお休み(サボり)して、ちょっと逃避行動。昨日は午前中は緊急出動があったのですが、それに引き続いて懸案事項ちょっとやってから、アレ(これでひとまず終わりの予定)でした。色々とやったのですけど、今ひとつ達成感のない週明けです。フォローしている方の情報発信から興味を持っている映画があるので、今週は時間を見つけて鑑賞してみたいと思っています(けど多分ムリ・・・)。今の所ものすごくネガティヴな気分の週明けブログですね。ここからどう気分を盛り上げていくのか・・・スポーツ選手のメンタルトレーニングを真似てやってみることにします。開業医が備えておくべき条件その①:まずは笑顔ですな。月曜日から病院で医者の不機嫌な顔を見せられたら、患者さんはたまったものではないでしょうからね・・・。鏡に向かって「イーッ」の顔を作りながら、顔面表情筋をリラックスさせています。これあんまりやりすぎると「シワよるで!」って怒られるので、ほどほどに・・・。それでは皆さん、今日も笑顔でお会いしましょう!

TOPへ