7月29日 日曜日 台風過ぎた

暴風警報・避難勧告とのことで、全く今年の夏は災害の夏である。おうちに引きこもることになったので積ん読本を消化したり、CDを取り込んで聴いたり、拭き掃除をしたりしてみている・・・。気付けば世の中色々な出来事があったものだ。明るい話題と不愉快な話題とどちらが多いかと言えば、やや後者に傾いているかなと思う。気候の温暖化や災害、人災、色々な不祥事など時代が進歩してもあんまり世の中よくなるばかりではないようである。IT技術が進歩して、物理的な移動手段も発展しても、一向に私たちのゆとりある時間が増えたような実感はなく、却って何かに急かされているような気分さえするのは私だけだろうか・・。なんて・・暗いお話の展開になってしまった。ま、たまにはそんな一文も続けてみよう。このところの色々な不祥事や出来事で感じるのは「大人って意外とちゃんとしてないな・・」っていうことである。ですよね、世の小中高校生の皆さん!でも、高校三年生の終わり頃には皆さんも大人の世界の仲間入りになるのですけどね。この世の物事はかなりの複雑系の中で成り立っているので、あちらがこうならこちらがうまく行かず・・のようなことばかりなので、色々とお話を聞いて考えてもよくわからないのですね。それゆえついつい私たちは、問題を二項対立の単純化図式に落とし込んで、賛成派と反対派の二極に分かれて、それこそSNSで自分たちの村の中での褒め殺しと相手方への批判の世界に没入するのであります。そこに変にイデオロギーが絡んでくると、それぞれの派内にまた小さな対立が生じてしまい、昔の浅間山荘事件みたくなってくると。ところで最近、特に精神疾患の領域で発展しているのに、オープンダイアローグというフィンランドで発症した治療法があるらしく、これがとても興味深いなと思っています。患者さんの眼の前で、2人の医療者がその患者の現状とこれからの対応について色々と意見を出し合うという手法です。その対話から患者が自発的に何かを感じ取って、自分でその対処をしていくという、簡単にいうとそんな手法です。患者にとってみると、誰かに治療を押し付けられた感じがせずに、自分で取捨選択したという実感が伴うというメリットがあるようです。押し付けられた感じがしないというのは患者さんにとっては結構重要なキーワードなのではないでしょうか。そういえば最近私も外来では自分の意見を言うことよりも、相手の仰っていることを聞くことに重点を置いているように思います。ついつい医師としての見解を述べたくなるのですが(実際には往々にしてそうなってしまいがちですが)、必ずしもそれが良い方向にばかり作用するとは限らないと思います。時には患者さんが、自分の思うこととか愚痴みたいな内容のことを数分間喋って、それでは・・・と言ってそのまま去って行かれるような時もあります。ワタクシ何にもしてないのですけど・・と思いながらも、その患者さんにとっては結構満足な外来受診だったのかもと思って、診察室の扉が閉まって次の方を呼び入れるまでの数秒間、ニヤリと笑ってしまいます。ああ、外来診察っておもしろい・・・な〜んて、来る日も来る日もメスばっか握ってお仕事をしていた時には思いもしなかったな・・・。やっぱこのお仕事自分に合ってるわ(すみません自己満足で)。

最近よく視聴しているはまだまりさんのDVDなのですが・・バックボーカルのはまだえりさんという妹さんがこれまたお上手でして・・・知らなかったなこのひと。