京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ投稿者: tsuyopon

美しい文章

5月18日 月曜日 曇りのち雨

前回の掲載から約10日間である。その間、世の中色々な事があったようである。政治的な事は話題にすまい、と思っているのだが、それにしては大きすぎる話題が二つ。某政令指定都市の住民投票とか、安全保障の改正とか・・・。小生の意見を開陳するのは差し控えようと思うのだが。まずは住民投票については、あまりの僅差だったので、そのようなことをall or noneで決めてしまわざるを得ない事への違和感。もひとつは、憲法の改正にもつながって行くような事が、何となく流れるように決まって行きそうな予感。いずれも多数決原理のなせる所作である。何に賛成、何に反対かはさておき・・・国会審議で言うと党議拘束なるものを廃止しては如何かと思うのである。党の決めた事に唯々諾々と議員が従うのであれば・・それは総選挙ですべて決まってしまっているのである。それはいかにも面白くないなと思うのだ。だからして、党議拘束なるものは早々に廃止して、各議員が各自の頭で考えて国会で意思表明をすると、そう言う事にして頂けると、議員に投票する際にももっと真剣に考えるようになるのではないかなと思う。組織に埋没する事を嫌って行動した(ように記憶している)小生の考えなのだが、そうでないと面白くないじゃん。同じ政党とて、色んな考え方があって良いのである。そうすると国会の話し合いも真剣なものになるのではないかな。総選挙で、もっと言えば衆議院総選挙で多数をとった政党の、ある一握りの人たちの考えでその後四年間のすべてが決まってしまうのならば・・・国会は要りませぬ。あと、政治課題を勝ち負けになぞらえて、負けました・・・あとはよろしくお願いしますっていうのも違うかなと思う。民の生活を良くして行くためにはこうでなくてはいけないっていう事柄があるのなら、負け続けながらも少しずつ改めるべく粘り強く努力をし続ける素質が政治家には絶対的に必要なのだとも思う、ボクならそういう人に行政を任せたいな。

ところで・・・切れ目のない安全保障っていったいどういうことなんだろう??おそらくseamlessっていうのを日本語訳してるだけなのだろうけれど・・・女性の靴下の話でもあるまいし、切れ目のないっていうのは、むしろ社会保障に使ってこそなんぼのものじゃあないのかなと、医師である小生などは考えるのであります!

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美しい文章っていうのは・・・最近小生がおもうに太宰治の文章はいいなと。女性に語らせたような文章を書かせると右に出るものはいない・・・。かれの著作の最後には必ずと言っていいほど著者年表がついているのですけれど、彼の人生はそのまま受け取ると無茶苦茶です。でも、その文章は美しい・・

 

気になったニュースふたつ

5月8日 金曜日 晴れ〜

お休みはあっという間に過ぎ去って行きましたが、幸い明日からまた週末です。こういうのは良いですね。最近気になったニュースふたつ・・

一つめは今日のインターネットに流れていたのですが、お猿さんの名前に英王室の名前はいかんだろ〜っていうやつですね。えっなんで?と思っていたのですが、ツイッターでは同じような感想を持つ方がたくさんおられました。「おさるのジョージはブッシュ大統領に失礼じゃないの?」とか、結構著名な人々が素早く反応なさっていました。そのほとんどは、そんな事別に気にする事じゃないでしょっていう論調です、モチロン。王室お膝元のBBCのニュースでも取りあげられていたそうですが、本場での反応も??だったらしい。岩田健太郎先生の「これが猿じゃなくてネコとかパンダとかライオンだったら問題なかっただろうに・・」というのが的を射てるように思われました・・。動物に対する差別のこころですナリ。そしてそれがまた世界に伝わり日本人の考え方を貶める結果になったりするのかも・・。命名は変更せずって決定をした大分市の対応は良かったですね。

もひとつ・・・これはちょっと前に話題になって週刊誌でもスキャンダラスなまとめ方をされていましたが。神戸の病院での肝移植の死亡例についての記事です。小生一応外科医の端くれですので、この記事についてはずっと心に引っかかるものがありました。この施設、あまり詳しく知らなかったのですが、神戸のポートアイランドにできた最先端医療を担う医療機関だそうです。院長は肝移植の第一人者である田中紘一先生ですね。でもって、先生の行った8例(だったかな?)のうちで半数が不幸な転帰をとったというのが事の発端のようです。その半数は海外からの渡航患者だったそうですが、本来なら移植のドナーの適応にならない脂肪肝症例だったり、レシピエントが悪性腫瘍であったりというのが問題であったという記事でした。施設のサイトを今回初めて見たのですが、確かに常勤医師が10名弱というのでは、本来チーム医療を必要とする臓器移植医療がうまく行えるのかちょっと不安ではあります。週刊誌の記事では、あまり品のおよろしくない男女関係の事柄にも絡めておもしろおかしい仕立てになっておりました・・・。でもっ!!田中先生って、あまりにも全世界的に有名な、いや有名すぎる生体肝移植の第一人者じゃあないですか。7000例か8000例かに達しようとしている肝移植のおよそ4分の1にも及ぶ症例に関与して来た先生に対する敬意というものを微塵も感じさせない書きっぷりには、逆に驚かされるものがありました。かつて京大には全世界から先生の手術を見学に毎回誰かが来ていたのです。日本に誇る生体肝移植の金字塔を打ち立てられたのは、教授になられてからも毎週病院に寝泊まりしては手術に没頭された田中先生その方なのでありますぞ。確かに、術後管理の不足や人手不足という点は否めないのかもしれませんが、それをKIFMECというその施設の立ち上げの際に、日本最先端などと報道していた方々の立ち位置は免罪されるものなのでしょうか?チーム医療の重要な移植医療がこの人数で可能なのでしょうか?と質問した報道者は果たして何人おられたのでしょうか?医療特区などと騒いでいるだけのメディアに田中先生を一方的に非難する資格があるのでしょうか?ドナーの選択に問題があったというのならば、そもそも健康な人にメスを入れる必要のある生体肝移植そのものに疑問を挟むという論点を投げかける記者はいないのでしょうか。多くは海外からの患者ということなのですから、これはおそらく保険診療ではないでしょう。それならば尚のこと、先生の腕を頼って自費を費やして海外からやって来た患者家族と、執刀医の間に契約関係や信頼関係があれば、他人があれやこれやと非難する余地のあるものではないのかもしれないとも思います。同時期に問題になった群馬や女子医大の件とは明らかに異なる性質のものではないでしょうか。一人の人を讃えたり、叩いたり・・権力を持つメディアならば尚の事、軽々にそんな事をして欲しくないものだと思いました。そしてこのような事は、保険外混合診療を一旦認めるとそこかしこで発生しそうな、そんな気すら覚える今日この頃であります。

https://www.youtube.com/watch?v=VscVOkasONU

いっつも古くさい曲や、うるさいだけのハードロックばっか聴いてるわけじゃないんスよ。ぼくだって今流行の(?)曲には一応・・・あ、娘に教えてもらっただけです、ハイ。もんぱちさん・・・いいね。

おっと、約束がちがう・・・

4月30日 木曜日 暑かった・・・

そう、ブログは連休明けにおあいしましょう〜ってことだったような気もしますがね。

事態は時々刻々と変わっているのであります・・そう日経平均のようにね(笑)。

お休みの日は、やはり読書に始まり読書に終わりました。そして休む前に奥さんといろいろとおしゃべり・・・やっぱりお話しする事は大事だな〜って思い直しました。そう、ボクは何を隠そうおしゃべりが大の苦手なのであります。患者さんとならいくらでもしゃべるのですけれど・・「イトウって何考えてるのか全然分からないな〜」って、幾度言われた事でしょう(泣)自分でも十分に自覚症状ありですコレは。近代日本で口べたを美徳で通せるのは、健さんだけですよね。我々のような有象無象は・・心を尽くして伝える努力をせねばなりません・・自分の思いを(^ ^)

読書は・・・「人間失格・・太宰治」「こころ・・夏目漱石」「あまのじゃくに考える・・平川克美」けっこう読みましたね。読んでる尻から頭から抜けて行っているのですけど。漱石は、高校生に読んだときの感じとかなり違うかたちで心に響きます。それからやはり今という時代を共有している平川師匠の著作にはホント救われるものがあります。彼の盟友、内田樹先生の著作も大ファンなのですが、彼らの言説の一番大事なところは、決して人の考えを頭ごなしに否定しないというところなのかなと思います。とりあえず、自分と意見を異にする人たちの主張も一旦飲み込む。その上で、おもむろに、中腰で、あくまでも表現は柔らかく・・・反論して行くのであります。でも、論理で人を決して追い込んだりしないのが、ボクにはとってもまねのできないところでして、美しいなあと思うところでもあります。私にはまったくそんな境地にたどり着けるような心持ちはないのですけど、うん、すべての人を、主張を、環境を・・受け入れてやって行こうと思います(キリッ)。でも、とりあえず連休はゆっくり休みたいな(願望)。

仁義

仁義なき戦い・・です。文太さんの沖縄知事選での演説は何度聴いてもすごいなあと思います。山森さんよ、まだタマは一発残っとるでよ・・・仁義なき戦いって任侠映画の云々っていう解説を目にしたのですが、あれって任侠の世界を否定する映画なのじゃなかったのかと。任侠の世界で生ずる矛盾がテーマなのかなと思うのですけれど。広島が舞台で、何度も原爆ドームが出て来たり・・なんだか色々な含意が込められてるような気がして、もう一度じっくり観てみようかなと思っています。その当時から、文太さんの敵って、自分の組の組長だったのですよね、晩年は自分の国の組長さんになって行ったようですけれど・・・。しかも早稲田大学法学部卒っていうインテリだったりするの・・ご存知でしたか? 田中邦衛さんはその昔からちょっとずるこい役柄でした(笑)。北の国からは支持者と非支持者が拮抗してたりするんだな・・やっぱり。

 

The first cut is the deepest

4月27日 月曜日

暑かった・・。でも往診先のとあるお家では、入っていたのです・・暖房が 年に数日ありますよね、おうちのほうがお外よりも寒い日・・そう、そういう日だったんですよ今日は。Don’t blame on him….

https://www.youtube.com/watch?v=orMpqHQTpRE

The first cut is the deepest.  シェリルクロウの曲の中で一番好きな曲です。その意味は、初恋の傷は最も深いのよ・・ということらしい・・そんなことはボクには良くわからないのですけれど

ともあれ、しばらくブログはお休みしま〜す。

また連休明けにお会いしましょう。

PPKが幸せとは本当か

4月22日 水曜日 晴れ

「もう◯◯歳になったから十分ですわ。コロリーっと逝かせて下さい」とか「ピンピンころりといかせてもらうために先生に診てもらってるんやから」っていうことをよく外来や往診先で耳にする。ピンピンころりが一番幸せな死に方である、というのはしばしば人口に膾炙される、比較的市民権を得た考えのようである。信州にはピンコロ地蔵なんてものもあるらしい。だがちょっと待って欲しいなと・・・。それって本当にそうだろうか?元気にしていた人が突然ころりと死ぬ訳だから、その瞬間を誰も共有してはくれない・・いわゆる孤独死ということになる。その時は突然やってくる訳だから最愛の人にも挨拶などできないのだ。明日食べようと思って楽しみにとっておいたものも冷蔵庫に入ったままである。これは人に見られると困るから明日片付けようかな・・なんて思っていたとしても後の祭りである。子や孫達に相続してもらおうと思って密かに蓄えていたものも、もしかすると誰にも見つけてもらえないかもしれない。ボクなら・・・そこそこじわじわ死にたいな、と思う。自分はこの後かくかくしかじかの経過をたどって死んで行くのだろうな、と思いながら、それなりに身辺整理をしてから、世話になった人にも挨拶をしてから死にたいと思う。PPK(って略してみた)がもてはやされる理由はと言えば、おそらく誰にも迷惑をかけずに(それは金銭的にも身体的にもということであろうが)人生を閉じたいと考えるからであろう。もちろん現実は、それとは反対の方々がほとんどである(みんなが迷惑をかけながらという意味では決してないが)。子や孫に迷惑をかけたくないというのは相当に現代の世相を反映している、ある意味この世の病理とも言える現象なのかもしれないと思う事すらある。果たして他の国々の人たちも、私たちと同様、そう願っているのだろうか?そもそも、それは本人が思っているほど周りは迷惑だと考えていないことも多い訳で、亡くなられた後に、その頃を懐かしく笑顔で思い出されることのほうがむしろ多いのも事実であり・・・。ボクは結局、人って ”生きて来たようにしか死ねない”のかな・・と思っている(なので私はやがてはエンマさんのもとに行くのだ、と自分で勝手に決めているのだが《泣》)。他方で、地域連携医療というのは、まさにそういう括弧付きの迷惑というものを、皆で分散しながらシェアをして助け合って暮らしましょうという制度である(と思う)。人にはそれぞれ事情があり、介護したくてもできない家族もあれば、介護できるのにしない家族もあるだろう。そういうのをひっくるめて、家族だけの責任にせず、社会で支え合って行きましょうというのが良いのではないかと考えた我々の知恵なのではなかろうか。でもって、これ以上語りすぎると、小さな政府至上主義の方々にお叱りをうけそうなのでこれ以上深入りはせずにやめておこう・・・。

PPK

佐久市のピンコロ地蔵さんです。

ひきこもりの休日

4月19日 日曜日 雨

この休日は半分お仕事、半分ひきこもり生活であった。

起きる⇒車で走る⇒お仕事に出かける⇒食べる⇒お仕事に出かける⇒戻って本を読む⇒食べる⇒お仕事に出かける⇒iTuneで観る⇒食べる⇒寝る・・・・

やっておくべき雑用がはかどらなかったな・・・

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かなりのお気に入りになった映画だった・・・そうだった、パックマンのハイスコアの名前登録って3文字だったよな。「攻略法は使うな 自力で切り抜けろ!!」・・深い

関係ないが、高橋源一郎さんによると太宰治とか谷崎潤一郎とかって戦後の沈黙の時代においても、とっても多作の作家だったそうな。細雪が反戦小説なんだっていうのは目からウロコの解説だったな。例によってどうでもいいブログ記事・・・・泣

踊らされる私たち

4月13日 月曜日 しとしと雨

往診先のクロネコ君が今日は何やらハイテンションだった。患者さんのお話も聴き取りにくいほどニャーニャー、私にいったい何を伝えたかったのだろう・・・?

以下は、とある患者さんとの会話である。

「先生、私の頭痛なんですけど もしかしたらくも膜下出血じゃないかと思って・・検査してもらった方がいいのじゃないかと思うのですけれど」

「頭痛ってどの程度のものなのですか?」

「いやあ、昨日もテレビを見ている最中に何となくズキズキして来て、今朝は大丈夫なんですけどね」

「くも膜下出血って、救急室で大急ぎで検査をしないといけないような病気で、通常辛抱できないような激痛ののちに倒れてしまう病気なのですけどね・・」

「いやあ、お隣の◯◯さんに”それ、くも膜下やで!”って言われて、心配なのでやっぱり検査をお願いします!!」

「・・・・」

結局は検査をしても異常なしという結果なのですけど、患者さんにとっては不安や心配がまず先んじてあり、そうなるといてもたってもいられないという状況に陥っているという、何とも不幸な循環を引き起こしている状況であるな、と考えた次第であります。病気の啓蒙や注意喚起は、単なる不安の惹起と紙一重だなあと考える事が多々あります。逆に、早めに気付いて良かったなと思う事を経験する事もある一方で、「知らぬが仏」とはよく言ったもので、知らなけりゃ何も心配はしなくて済むものを・・と思う事も多いです。結局は情報に踊らされているだけだったな・・というオチ。

経済の世界でも、よく消費刺激策云々と耳にしますけど、あれってちょっとムカつくなと。我々にものを買わせようとする経済政策の事なのでしょうけれど、必要なものは買うし、不必要なものには手を出さないし、政府にそんな事をあれこれと指図されたくないと思うのであります!景気とは確かに循環なのかもしれません、買うつもりのなかった人たちにモノを買わせて、そして経済を回すというのもまた一理あるのでしょうけれど、小生はちょっと違う考え方をしています。消費をさせたいのであれば、まずは貯蓄をしなくてはいけないのではないでしょうか?誰しもバカではありません。充分な老後の備えなくして、そんなにバカみたいにモノを買う事はできないと思うのです。そもそも、デフレが経済を悪くする・・というのも、本当なのかしらん? その議論って、デフレになると、何かを買おうと思っても、将来もっと値段が下がるからそれを買う事を先延ばしにする人たちが出てくると。そうすると、もっと消費が冷え込んでさらに景気が悪くなってという悪循環に陥るでしょ?というのがその理論的根拠だと思うのですけど、そこまで考えて買い控えをするってこと・・・自分に置き換えたらあまり考えられないのですけど!? 健康に気をつけろ!とか、経済を良くするには、一般国民にモノを買わせろとか・・私たちをそんなに踊らせてどうするのかな。もっと、地に足をつけて、毎日毎日地道に一歩一歩生きて行こうよ・・それで何か不幸なことが起こったら、みんなで助け合えればいいじゃん・・・。

って書いてみたけど・・全然言葉足らずだし、こんなの世間には受け入れられないわな・・・

空を見上げる

4月10日金曜日 雨

訪問するお宅のほぼすべてに暖房が入っていた。4月なのに・・・なかなか春到来とは言えないこのごろの天候である。唐突なのだが、最近は下ばかりを見ながら歩いていたような気がする・・と、患者さん宅へ歩きながらふと考えた。マンションの階段を上って行くと自然と空と海が視界に入ってくるのだ。ちょっと視点を変えてみて、少し目線を挙げてみれば、美しい空や海が見えるというのに、何気なく過ごしているとそんな事にも気付かなくなっているんだな・・。首をグイとあげて空を眺めてみた。なんだ・・・人間の存在なんてちっぽけなものなんだ。最近経験した、とある方とのおわかれの時には、本当に考えるところが多かった。あんなにきちんと折り目正しく挨拶をして旅立たれたひとにボクは巡り会ったことがなかったのだ。このお仕事をしていて良かったなと、再認識させられた。その彼もこの空を上って行っているのかなあ〜と思いながら眺めた空はどこまでも透き通っていた・・・。

capa

またまた久しぶりにロバートキャパの自伝を読んでみた。戦争写真家として、奔放に生きた彼の筆致は本当におもしろい。かの有名なイングリッド・バーグマンとも浮き名を流した彼だが、一度も誰とも結婚しなかったそうな・・・(一度アメリカ国籍取得のための偽装結婚をしているそうだが)。ともに戦場で散った最愛のゲルダ・タローを生涯愛していたからではないかとも伝えられているが真相は良くわからない。彼の著作を読んでいると、報道写真家という職業がとってもロマンにあふれるものに感じられる。最近の中東での事件を考えるとそんな事軽々には言えないのだけれど・・・。今度生まれ変わったらどんな職業になりたいですか??キケンと隣り合わせの波瀾万丈な人生もまた一興だなと思うことがある・・ボクにはそんな度胸は多分ないのだろうけれど。生涯伴侶や家族を持たず、自由な身で何かをしてみたいという欲望がちょっとあるんですよね、昔から。でも、開業医って言う仕事はたいそう楽しいです。それまでは勤務医で、ただ単に医師をしていれば良かったのですけれど、開業医になるとそれに経営者という立場も加わる訳で・・それも大変なのですけれど、まさに”禍福はあざなえる縄のごとし”で、色々な事が巡り巡ってやってきます。それもこれも楽しまなきゃね・・・!

ひきこもり人間

4月8日 水曜日 くもり&さむい

今日は急に午後から電話線の工事をして頂く事となった。町内に新たに敷設される事になった皆さんご存知のアレですね(またまたですます調とである調の混在文・・)。NTTさんの関連の会社ってたくさんあって何がなんだかもう素人には分からない仕組みになってるようで・・・今日もどこからどなたが来られたのか良くわからない。往診日であったため、ちょろっと行っては帰り、またまたちょろっと行っては帰りの一日だった、ふぅ〜。市内ではしてもらえなかった工事(モデムにプロバイダ情報を設定する部分)がなぜか完璧に施されており、聞けばこれはこのあたりでは当たり前とか・・。よけいに何がなんだか良くわからなくなった一日だったな。

スマホか大学か

何やら、甲信越地方のとある大学の学長さんの入学式での式辞が話題になっているとか。で、全文読んでみましたが・・なるほどunderstandableやんか。なんでこんな事で騒ぎになるのかニャ。極めて普通の事を仰っているようにワタクシには思えるのだが。ま、言葉どおりにとれば ”スマホをとりますか?大学生活をとりますか?”っていう2択の質問形式にはなりますが、含意はまったくそんな事を問うている訳でもなく(ていうか当たり前ですよね、そんなこと大学の学長さんが問うはずもない)。メディアさん達よ、どうしたのだ!?やっぱ、日本の教育改革・・道徳がどうだとかグローバル教育は英語だとかの前に、我々大人達の日本語教育をもう一回やった方が良いんでないかな? かく言うワタクシめも、タイトルのことを書こうと思っていたのだけれど、全然それには触れずじまいの〆になってしまったこの文章(泣)。ホントは、毎日毎日仕事以外には外に出ずに引きこもっては本を読んだり、このブログを書いたりしている我が身を嘆く文章を書こうかなと思っていたのですけれど・・・やっぱりタイトルは全文書き終えてから考えた方が良いのかな?!

賛否両論ありますが・・

4月7日 火曜日 曇り

寒い一日でした。寒の戻り・・その2でしたね。

さてさて・・・医院のブログに時事ネタは御法度、というのはカクも存じ上げておりますが。今日はちょっとだけお許しを頂きまして・・ここから先は個人的なつぶやきでございます。

2014年6月に成立した法律「地域における医療および介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」に基づいて、2015年4月から各自治体で地域医療構想の策定が始まると聞いています。与謝野町然り、宮津市然り、地域の医療はこれからは地域で問題点をあぶり出し、それぞれに計画を策定せよ・・ということなのですね。この法律の想定している将来とは・・そう、2025年であります。いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる年ですね。これは巷のニュースでも嫌というほど聞かせられているので皆さんご存知のやつです。いまや中央は、各自治体の病床がいくつあって、その内訳がどんなで、どんな病名で幾日入院していて、いくらかかっているか・・・などのデータをすべて把握しておられると思います(俗にビッグデータと呼ばれているようです)。そして、国の懐具合と実績を見比べながら、今後の医療費にかかる支出をコントロールしようとします・・・それはどうするかって?2年に1度の介護報酬(これは3年に1度だったかな?)と診療報酬改定によってです、ハイ。はじめの点に戻りますが、やはりこれからは地域が主体となって、それぞれの方が受ける医療や介護のサービスを策定せよという基本方針なのですから、みんなで一生懸命知恵を出そうではありませんか!医者だけでもダメですし、住民だけでもダメです。市町村に音頭を取って頂いて、オール地域(ここら辺の場合は、オール田舎・・とも言いますが)でやって行かなきゃいけません(でないと損します)。がんばろう、田舎!

http://www.nytimes.com/2015/04/06/opinion/thomas-friedman-the-obama-doctrine-and-iran-interview.html?smid=tw-share&_r=0

医療政策では旗色の悪いオバマケアですが、彼はやっぱりひとかどの人物ですね。またまた、アメリカ在住の頃のネタですが、知り合いの人のお宅にお呼ばれをした時に(もうかれこれ15年弱くらい前になりますが)、そこのおばさんがかなり興奮した口調でこう言っておられたのを思い出します「今日の民主党大会でね、とってもすばらしいニューリーダーが現れたのよ!バラクっていうんだけど、とっても演説が上手で云々・・」当時は彼がその後大統領になるタマだとも思わずに、おうちに帰ってネットで彼を検索して”ふ〜ん”、って思っていたのですが。翻って、日本の政治家さんで、これだけ原稿なしでの長時間インタビューに耐える人っていないのじゃないかな。アメリカってやっぱり凄い国だなって思うのは、シンクタンクなんかが報告書とかで、将来起こりうるシナリオとして、覇権国家がアメリカでなく中国になった場合とかを冷静に分析しているのですよね(そしてその予測は今や多くの政治学者、経済学者その他諸々の人々の衆目の一致するところのようですけれど)。日本の政治家や学者や官僚で、目先の損得だけではなく(今はホントに目先も目先、四半期先の事しか話題になっていませんね)、地政学や歴史学などに基づいてこの先50年単位で国のあるべき姿等を考えている人って、ほんの一握りなのではないでしょうか?

30年、いや10数年後にはもはや世界のヘゲモニーはアジアに移っているかもしれません。その頃にはアップルもグーグルも、ないのかも・・・

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