京都府与謝郡与謝野町 内科・外科・リハビリテーション科・在宅診療 いとうクリニック

ふくろうくんのブログ

時には変わらないものであり続けよう

3月11日 木曜日

朝は寒かったです。午後になるにつれてかなり気温が上がる予想なので、今日は何となく気が緩んでいます。

さて、時々中学から高校生の方の診察をすることがあるのですが、その後も時々気になるケースがあります。学校での居場所がなさそうな雰囲気で、身体への影響が出て不調を訴えられるのです。もちろん症状には薬物などの治療を行うのですが、根本的な原因が身体的なものだけではないと思われる場合にはなかなか解決困難なことも少なくないのです。こういった事例では、その後も定期的に関わることが少ないので、何か全く別の症状で期間を置いて来られた場合に、そういえばアレどうなりました?みたいな感じで問うと、「キャハハ・・あれはね〜すっかりよくなりました」みたいな感じで答えが帰ってくることもあり、そんな時には本当によかったなーと思います。また、近所のスーパーやコンビニで出会うこともありますが、そんな時にはなかなか直接話しかけるわけには行きませんので、何となく雰囲気で元気そうかな〜という感じですれ違うことになります。春は卒業と入学のシーズンです。コロナの影響で、まだまだ日常が取り戻せない現状ですが、お別れと、新たな出会いの季節が良いものになることをお祈りしております。わたしの日常はこれまでと同じで、変わり映えなく続いていく予定です。もちろん新しい知識や技術のアップデートにはこれからも心がけていくつもりですが(その意味では変わり続けて行きたいなと・・)、同時に、地元に昔からずっといる、変わらないおじさんの開業医の存在でもありたいな〜と思っています。

それではみなさん、Enjoy the sunshine!

今日の一曲  ♬  Night Ranger  –  Sister Christian   ♬ 懐かしいね〜   クリックしても音源はありません・・・・・・

本のことなど

3月10日 水曜日

昔子どもの頃には自宅の食堂から毎日山を眺めていました。六甲山(?)が見えていたように記憶しています。今は山を見ることよりも海を眺めることが多いです。

先日凪良ゆうさんの作品「流浪の月」の冒頭ためし読みのサイトを覗いてみました。出版元の東京創元社のサイトですが、なんと全314頁のうちの冒頭100頁の公開でした。3分の1が読めてしまうということになります。結構これは良いアイデアかなと思いました。気に入れば多分買いに行くでしょうし、残り200頁を立ち読みするのは困難ですし、図書館で・・という方は初めからそうでしょうから。なかなか良いビジネスアイデアなんではないかな。読み手も3分の1の試し読みができれば大変嬉しいですしね。電子書籍と紙のハイブリッド版みたいな感じです。会話文が多く、内容は・・・どちらというと口語体で書かれたような感じの、読みやすくとっつきやすい文章のようでした。ストーリーで読ませるタイプの作品のような印象です。まだ読んでないのであくまでも印象です。先日手に取った宇佐美りんさんの作品は、文章そのものが相当技巧的な唸らせるタイプでした。宇佐美さんは中上健次の愛読者らしいのですが、高橋源一郎さんに言わせると、彼女の紡ぐ一文のインパクトは太宰治のそれに匹敵するのでは・・・とのことです。ということで私の積読本の中にあるはずの中上健次の「岬」を探しているのですが、どこへ行ったのやら。

ところで、今わたしが「今こそ読むべきこの一冊」を挙げよと言われればコレになると思っているのは「不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか」です。劇作家でもある鴻上尚史さんの著作です。9回飛んで9回生き延びて帰還した特攻兵を巡るお話です。その度に「死んでこい」と言って送り出す上官に反抗して、爆弾で敵艦を撃沈させて帰ってくるという兵士へのインタビューをされたことをきっかけに記されたとあります。ただ言われるままに行動するのではなく、自分の命の価値を考えて、”わきまえず”に行動された人が戦時下にもおられたという事実に驚きます。非常事態なのだから・・という一言で片付けられる理不尽や矛盾をただただ受け入れるのではなく、自分の頭で考えて行動するという、真の意味でのリスクヘッジについても考えさせられます。1瓶から6回じゃなくって7回分が・・とかいうニュースを見ながら、わたしは何となく昔の竹槍訓練のおはなしを連想してしまうのですが(あ、これは誰かを非難している訳ではないですよ、政府も頑張ってくれていると思いますし、そういう工夫をされている病院も素晴らしいと思います。ただ、そう連想してしまったというだけですので・・・)、そんな現代への示唆をも与えてくれる作品です。

それではみなさん、今日も1日お元気で・・・

 

 

今日の一曲(忘れてなかったよ) ♬ Taylor Swift –  I Knew You Were Trouble ♬ クリックしても音源はありません・・・・・・

あいまいな喪失

3月9日 火曜日

変異株の話題が少しずつ増えてきているようです。それと並行してワクチンのことも取り上げられ続けています。希望者に見合うだけの供給量が確保できていないという非難の声が上がっていると報道されていました。限られた数しかないので、当初見込んでいた個別接種と集団接種の両立というのをしばらくは断念する、という内容でもありました。これは当たり前ですね、限定的な数量しかないものに対して、たくさん窓口を作っても仕方がない、むしろかえって混乱の元になります。数週間前に私が抱いていたモヤモヤは、まさにこのことでした。一生懸命、確保できるかどうかわからないものを相手に、計算機片手に、日数と人数で割り算して回答するという作業の虚しさから少し解放された気持ちです。これからが正念場です。予測を外れそうな時に、いかにして住民全体とコミュニケーションしながら対策を考えていくのか? 残念ながら今の報道をみているとそれに長けたリーダーがやや人材難という印象は拭えませんが・・・。

この1週間は震災から10年という節目でもあり、関連する報道が特集で組まれていたりもします。この10年間、考えてみると一歩も前に踏み出せていないような気がするという方や、むしろあまり速く進みたくないのだという方もおられるようです。肉親や同僚、友人たちと何の前置きもなく突然に別れることとなった人たちの悲しみの心、喪失感は埋められることなくその後も続いているということを再認識させられました。先日クラブハウスの読書部屋で「あいまいな喪失と家族のレジリエンス」という本を教えてもらいました。ミネソタ大学のポーリン・ボス博士が提唱する「Ambiguous loss」という概念について学ばれた著者らが、日本での震災被災者や、認知症の患者さんをもつご家族などの抱えられている悲しみや喪失感に対する支援を説かれているそうです。届いたら早速読んでみようと思っています。

今日は1日の寒暖差が比較的大きくなるとのことです。花粉もやや多めのようです。みなさんお元気でお過ごしください!

 

 

 

今日の1曲  「君はロックを聴かない 〜あいみょん」

コレ、今後シリーズ化しようかなと思ってます☺️ たぶんそのうち忘れるけど・・・(クリックしても聴けませんので悪しからず・・・)

4つの腕

3月8日 月曜日

3月7日がなんとなく縁起が良いように感じられたと書きましたが、3月8日も結構いい感じです。今日は午後から雨も止んでくるようです。どんな一日になるのでしょうか・・

先日ふとしたことがきっかけで思い出したこと「炭素は腕が4本」問題です。4本の腕というと、ダヴィンチの人体図を思い浮かべる方もおられるかと思います。水素は1本、酸素は2本、窒素は3本ですから、炭素は他よりも腕の多いヤツなのですね。他人と手をつなぐことができやすいので必然的にそれは人気者になります。化学構造式でカクカクしている図を眺めてみてくださいね・・・カクカクのところに何もアルファベットが入っていないの、あれ全て炭素のCが省略されているのですね。人気がありすぎて、省略されて「存在しないもの」になってしまっている現象です。で・・・? 今日は何もありません、ただそれだけです。お付き合いして頂いたみなさますみません、良い1日をお過ごしください!

これからのキャリア形成

3月7日 日曜日

3月7日・・・何だか縁起がよさそうな数字の日だなと感じたのでちょっと検索してみました。年始からちょうど66日目にあたる日なのだとか。果たして縁起が良いのかどうか・・?なんと1927年の今日は丹後大震災の日だったようです。山口百恵さんが芸能界引退を発表されたとか、良い出来事・・・あべのハルカス開業の日ぐらいかな?

さて、昨日はちょっと日頃聴くことのない内容のレッスンを受けてみました。「医学生・若手医師のキャリア形成とワークライフバランス」という講演です。はい、若手医師でも研修医でも医学生でもない、オッサン開業医が聴いてどないするねん?というツッコミはおいといてくださいね。これからの少子高齢化の時代にはやはり重要なテーマです。私も含めて、これから若い世代の方たちのお世話になることが増えてくる訳でして、その方たちがジェンダーフリーに活躍してもらうために重要なテーマがワークライフバランスということになります。仕事と生活の両立、バランスです。亭主は外で稼ぎ、奥さんは家で家事をするというライフスタイルがもう旧式のもので、今の時代に通用しなくなってきているのは、それを望むと望まざるに拘わらず認めなくてはいけない真実です。男性も生活や育児に関わるし、女性も仕事を通して社会とかかわりを持つ、いやそもそも性別による色分けが必要のない時代になっていると感じます。女性の場合にはキャリア形成を語る上で欠かせないテーマがやはり出産子育てでしょう。そこで寸断されない働く環境を整備することがとても重要になってきます。当事者にできること、周りとりわけ上司ができることなど、色々な提言があり、まことに示唆に富んだ講演でした。ちょっと聞きなれない単語が出てきたのですが、「プロティアン・キャリア」と「ケアレスマン」です。前者はギリシャ神話に登場する、変幻自在に姿を変える神であるプロテウスに由来することばだそうです。すなわち、変幻自在のキャリア形成ということです。押し付けられることだけをこなすだけではなく、主体的に状況に応じて自分のできることを行い、キャリアを選択していくというのではなく、自分の中に蓄積していくことが大事だそうです。選択ですと、それまでに行っていた仕事がいったんチャラになって次を選ぶという感覚に捉えられがちですが、蓄積というならなるほど、それまでの経験値に上乗せされて次のステージに進むという、前向きな概念として実感できそうな気がします。

講師の広島大学医学部の蓮沼直子先生からのメッセージは、

①自分がやりたいこと、すきなこと

②自分が得意なこと

③自分が求められていること

④自分自身の価値観がどこにあるのか

この4つを自覚しておくことが重要なのではないかということでした。漠然と将来の職業についての希望を問うのではなく、高校の進路指導などの場面でもこういうアプローチを取り入れても良いのではないかと思いました。自分のその頃を考えると、なんだかいろいろと頭の中が混乱しがちだったと思うので、こういう整理の仕方を教えてもらえると随分と役に立つような気がします。もう一方の「ケアレスマン」ですが、これもかなりインパクトのある言葉です。ケアレスマンとは・・・家庭責任(家族のケア)を免れた男性のことをさす言葉だそうです。職場の状況に自分の家庭環境や私生活を追従させていくという働き方になります。これ高度成長期の日本に活躍されたモーレツ・サラリーマンそのものではないでしょうか。その方たちの頑張りもあって、今の日本があるわけではありますが、今の時代はもうすこし成熟した働き方や生き方をしていかなければなりません。このケアレスマンという言葉には、実はもう一つ意味があって、そのケアレスは同時に、自分がケアレスマンとして仕事に没頭ができているのは実は家庭で家族のケアをしてくれている人(多くは妻)がいることを忘れている・・というケアレスの意味も含まれているというダブルミーニングなのですね。う~ん、おもしろいしためになるお話でありました。

さてと・・・今日はかなりの出来栄えのコーヒー(87点)を飲みながら、最近ちょっとお気に入りのご機嫌なポップ・ロックを聴きながら書いてみました(Girlfriend by Matthew Sweet)。空は曇っていますな・・・みなさん良い休日をお過ごしください!

 

PB & J

3月6日 土曜日

最近のマイブームになるのですが、PB & J というのを朝食べています。食パンにピーナツバターとジャムを塗り付けてサンドイッチにして食べるというやつです。アメリカの人たちにとってのソウルフードともいわれるこのメニューですが、私はピーナツバターは小さなかけらの入ったクランチタイプが好みです。すぐにおなかがすきそうな朝ごはんに見えるのですけど、結構腹持ちも良いのですねこれが・・。

さて、今日は「みえ新型コロナウイルスワクチン接種ポータルサイト」からアクセスできる国立病院機構三重病院の運営するサイトをご紹介しておきましょう。下記にリンクを貼りつけておきましたが、新型コロナウイルスワクチンの副反応をリアルタイムで把握するような目的で作られているようです。接種を受けた方の協力で、いくつかの項目に回答していき、その集計が随時閲覧できるようになっています。ざっと見てみたのですが、今のところの回答数450程度の中では、意外と懸念されている副反応は少ないように感じました。例えば、接種部位の発赤や痛みはそれぞれ486人中29人と28人と報告されています。接種後3日目までの発熱は3人のみです。頭痛はやや多くて、接種後1週間以内に幅を広げると39人まで感じておられるようです。体のだるさや倦怠感はさらに多くなり、1週間以内に184人の方が感じられているようです。翌日か翌々日までは14%ぐらいの方がちょっとしんどいと感じるようなワクチンのようです。私の印象は、それぐらいでコロナ感染による重症化を防ぐことができるのであれば!というものです。皆さんはどう感じられますでしょうか?

COV-safe 新型コロナウイルス感染症ワクチン安全性調査

the 10th anniversary

3月5日 金曜日

昨日はラジコでエイミーワインハウスの没後10年の特集を聴いていました。27歳で人生に早すぎる幕を閉じた彼女の遺したアルバムはわずか2枚だけなのですが、その存在感のインパクトは大きなものがあります。番組では、ゲストそれぞれのエイミーとの出会いの曲というのを挙げておられたのですが、私にとっての出会いの曲はなんだろう・・?大好きな一枚であるBack to Blackを聴いたのはたぶんアメリカにいた時だと思いますが、はっきりと思い出すことができないのがちょっと不思議です。う~ん、ちょっと調べてみたらちがいますね・・・。アルバムがリリースされたのは2006年とあります。AC/DCの名盤はBack in Blackでしたが、ちょっと名前が似ててややこしい。好きな曲を問われると、やはり一番にRehabを挙げる方が多いと思うのですけど、わたしはアルバムのタイトルにもなっているBack to Blackが好きかな~。You know I’m no Goodも気に入っています。奥さんが録っておいてくれた映画【エイミー】も何度か観たのですけど、未だに削除できずにいます。10年ってことは、東日本大震災の年だったのか・・・。

 

 

 

今最も有名な免疫学者の1人であるイェール大学のDr.Iwasakiのセミナー動画をゲット。COVID-19に関する人体での免疫反応を中心に、ワクチンなどの情報も積極的に発信されています。医学部学生さんたちにうってつけの教材のように思われます~

針いらずのワクチン

3月4日 木曜日

3月1日版のサイエンティフィック・アメリカンに、新しいコロナウイルスワクチンに関する論文が掲載されていました。スクリプスという、免疫で有名なカリフォルニアの研究所の先生が書かれています。今開発されている筋肉注射型のものではなく、スプレー式の薬剤噴霧で鼻の粘膜からワクチン接種をしようとするものです。すでにフルミストと言われるインフルエンザのスプレータイプのワクチンがあることをご存知の方もおられるでしょう。いよいよ4月か5月かにワクチンが高齢者の方から優先的に始められようとしている最中ですが、一方ではより効果的な方法、つまり感染や重症化を防ぐのみならず、他者への感染をも防ぎうる方法としてその開発が模索されているとのことです。知らないところで科学研究は進行しているようです。スプレーでワクチンができたとしたら、今自治体や医療従事者の頭を悩ませている「どうやって数千万人という人々に効率よく注射をしていくのか問題」も一気に解決に向かうわけです。いや〜これはすごいな(実用化されるのはまだまだ先でしょうけれど)。少し話題はそれますが、私個人的にずっと前から切望しているものとして、単純ヘルペスウイルス(HSV)のワクチンがあります。HSVは1型と2型があるのですが、よく目にするのは、風邪をひいたり、疲労が重なった時に口唇にできるブツブツですね。これは1型の方なのですけど、あー自分もそれよくできます・・・という方少なくないと思います。私はこれ、ひどい時ですと、年に3−4回できますね。数日前からなんとなくムズムズとした前兆を感じ始め、ある時1個水ぶくれができます。物理的刺激を与えると、すぐさま周りに広がり、治療しなければ2−3週間は悩まされることになります。非常に不快感の強い皮膚病変です。今では内服治療薬の良いものがあるのですが、発症自体を防ぐことができればとても嬉しいのです。なった人しかわからないと思いますけど、非常に不快なのです。ですから、もう随分前からワクチンができればいいのにな〜と思い続けています。今現在進行中の臨床試験も2個ぐらい検索できるのですが、まだまだ先行きはよくわかりません。ちょうどお時間となりましたので、それではおしごとしてきま〜す。今日は朝とお昼の寒暖差が大きいようです。みなさん気温と花粉に気をつけてお過ごしください!

シャムズは猫ぢゃない

3月3日 水曜日

雪マークは幻に終わるようです(だったらいいな)。寒いのを覚悟してお外に出ましたが、さほどでもないじゃん・・・。最近の朝のルーチンはたけお先生のクラブハウスでのトークを聞くことになっています。現在、コロナは府の緊急事態宣言も解除され、感染者数報告もかなり少なくなっています。ただ、未だに色々な影響を心に受けて生活をされている方達がおられます。たくさんおられると思うのですが、そのうちだいたい5%くらいの方が(当社比)診療所を受診されるようです。感染症対策を徹底しようとすればするほど、どこまで行えばよいのか疑心暗鬼になり、でもやり足りないよりやりすぎる方が良いのではと考えてやっぱりどこまでもやってしまう・・そうすると、そこまでやっていないケースが気になって仕方がなくなるのでしょうね。そういうケースやそういう人たちに対して、ネガティブな感情を抱くようになります。仕事だけで終わるのならまだしも、その感覚を家庭の中にも引きずってしまうので(これは当たり前です)、普段の生活や人間関係、家庭内環境に亀裂を生じてしまうこともあると思います。こういう心の揺れというものは、大なり小なりみんなの中にあると思うのですが、それが一定の範囲を超えてしまうと、先にあげた形で顕在化してしまい、普段の生活に大きな影響を及ぼしてしまいます。「ちょっと神経質にすぎるん違う?」とか「気にしすぎだよ」という一言で片付けられてしまうのですが、当人たちにしてみると事はそう簡単ではないようです。あくまでもこれを病気として捉えることをせずに、非常事態とも言える現象に対する、心の適応の一つの形態であるという認識を持つことが重要です。この状況を言語化しておられる国松先生はやはり偉いなと・・・「CIAMS (Covid-induced altered mental status):シャムズ」と呼んで啓発されています。私は診察室でこういう方と面談する際には、大好きな一言を頭に思い浮かべながら行っています・・・” It’s not your fault ”

Do not blame, be supportive!!

それでは国松先生の解説記事をどぞ ↓

COVID-19のせいで「その人らしくなくなって」ませんか

それは運動じゃなくて苦役です

3月2日 火曜日

朝一番で外に出ると、予想通りで ”なまぬるっ” て感じでした。ただし今日は午後から風が冷たくなるという予想ですからちょっと注意が必要です。一日中荒れた天気になりそうです。考えると今年は去年と異なり、雪の多い冬でした(過去形で語ってよいものか・・・)。痛む関節に鞭打って、除雪作業をされた方も多かったのではないでしょうか。私も、ちょっと横着をしたがために傷めてしまった右手関節炎がようやく癒えてきました。関節の炎症って一旦発症してしまうと、特別にステロイドなどの抗炎症剤を注射する場合などを除いては、基本的に時間の経過とともに炎症が消退するのを待たねばなりませんので、治癒に時間のかかる疾患ということになります。その原因となる「雪すかし」、苦笑いをしながら、そのおかげで先週から腰痛が・・・というレベルならまだよいのですが、時に家庭内不協和音の原因となります。大げさに聞こえるかもしれませんがそうなのです。80歳を超える方が、ちょっとこれぐらいはしておかないと・・・ということで除雪作業をして、翌日から寝込んでしまうことになります。1日〜2日経っても改善の兆しがなく、このままでは寝たきりになってしまうのでは・・・と心配になり、遠方の子供さんたちに悲壮な声で電話をされることになります。急いで飛んで帰ってきた方に「あれほど、雪いじらんときやって言ってたのに〜」という言葉と共に叱責を受けた患者さんは、久しぶりの再会を喜ぶこともできずに、その空気は険悪なものとなっていくわけです。その延長線上のような雰囲気を引きずりながらの診察をさせて頂くことになるのですが、まあ想像するに、そのようなことなのかな〜と推測しながら、まずは穏やかに収まるように言葉を選びながら医療を行います。やはりある程度ご年齢を重ねられた一人暮らしの方が行う除雪作業は、慎重に行って欲しいなと思っています。もちろん、家から出ていく通路を確保することは必要ですし、時間をかけてゆっくりと、必要最小限度で行うことは否定するつもりはないです。また、それ以上に、ご近所さんにそのような方がいらっしゃる場合には、余力があるみなさんの場合には、自分の敷地の延長線上でちょっと追加の作業をやってあげて欲しいなと思います。

以上、この冬を終えての診察室の現場よりDrイトウがレポートしました・・・

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